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NO.1595(2002年07月29日号)
東京理化工業所
黒字必達へ「経営改善」強化
四輪向けダイカスト製品を拡販


 東京理化は前期決算が赤字計上となったことを受けて、「経営改善計画」を強化、売上げが伸び悩む中でも黒字計上が可能な体制を構築する。併せて、四輪・通信分野向けを中心に新規製品を拡販、ダイカスト部門の強化を図る。

 東京理化工業所(東京・板橋、小野田元社長)の02年3月期決算は売上高が147億1,900万円、前期比18.2%減となる一方で、経常損失4億100万円(前期は1億4,400万円の損失)、当期純損失3億6,200万円(同1億3,400万円の損失)となった。部門別売上げはダイカストが85億円(前期比5.6億円減)、計量器が62億円(同27億円減)。ダイカストでは利益率の高いIT工場向け床材の急激な落ち込みに加え、主力納入先のホンダが汎用エンジンの生産を浜松から熊本に移管したのに伴う一時的な売上減も響いた。
 マイコン型プロパンガスメーターなど計量器は01年3月期下期以降不需要期入りしており、需要回復が見込めるのは05年から。そのため、同社は昨年4月から「経営改善計画」に着手、人件費削減を始め、ショットサイクルアップ、不良率低減などダイカスト部門の生産効率化を進めてきたが、1億円強に上ったコスト削減要請や、新規に大量受注した二輪外観部品の立ち上がりに伴う修整費など、後工程におけるコスト増を吸収しきれなかったことが収益悪化の要因となった。
 だた、前期は上期に約3億円の経常赤字を計上したのに対し、下期は2億円を上回る「経営改善」効果が実現したことで、経常赤字幅は約1億円に縮小した。
 今期売上高は135億円の予想。ダイカストが前期比3億円減の82億円、計量器は53億円とさらに9億円落ち込む。ただ、収益面では経常利益1,000万円、当期純利益2,000万円と黒字化を見込む。「ダイカスト部門の売上げ予想は受注が確実なっている『見える』数字を積み上げた控えめの計画。売上げが伸びないという前提のなかで、黒字を計上する体制を構築する」(木澤博司常務取締役)という。
 そのため、修整費の削減を始め、鋳造外注の内製への取り込み、多品種小ロット製品の増加に対応した型替え時間の短縮など、「経営改善計画」をさらに強化して推進する。同社は昨年12月、本社営業業務及び福島工場がISO9001の認証を取得しており、今後、ISO9001に則って営業も含めて受注から製造、出荷まで各部門での目標管理体制を強化していく。
 さらに、ダイカスト部門の強化策の一環として、四輪向け製品の拡販を図り、現在、二輪・汎用エンジン向け製品を中心にダイカスト売上げの3割強を占めているホンダ向け比率を引き下げる。当面は、軽自動車向けトランスミッションケースやクラッチハウジングなど、最大能力が1650dである現有ダイカストマシンでも対応可能な製品の受注拡大を狙う。今年6月には、福島工場(福島県白河市白坂)内に「素形材研究室」を新設、難易度の高いダイカスト製品の鋳造・金型方案や、同社が得意とするSSM製法(半凝固鋳造法)、ハイ・シリコンアルミ製品など特殊ダイカスト製品分野における技術開発体制を強化した。
 四輪向け新規受注品の売上げは「今期は2億円、来期は5億円を計画。これは受注が確実な固めの数字で、営業努力でさらに拡販を図る」(木澤常務)。今期のダイカスト部門の売上げ計画82億円にはこうした四輪向け新規製品の売上げは織り込まれておらず、「四輪向け拡販が進めば上方修正となる」。通信関連などでも新規製品の開発を進めており、ダイカスト部門の売上げ拡大につなげる。また、計量器の組立設備及び技術を活用できる電子機器など、新商品の開発にも取り組む。



日本軽金属がアルミ合金を供給
マツダアテンザのエンジン向け
 日本軽金属はこのほど、5月20日に新発売されたマツダの新型ミッドサイズカー「アテンザ(ATENZA)」(写真)に同社の自動車向けアルミ合金が採用されたと発表した。日軽金は現在、ユーザー毎の細かなニーズに適した特徴ある合金の開発・改良に注力しており、今回の採用で自動車分野における新規開発合金と改良合金の生産量は年間1万2,000dを超える水準となった。
 今回日軽金が供給するアルミ合金はアテンザに搭載された「MZRエンジン」のシリンダーブロック及びシリンダーヘッドに用いられる合金。同エンジンは新開発の軽量・高剛性なオールアルミ製直列4気筒エンジン。高性能・低燃費・超LEVを実現したマツダの世界戦略エンジンに位置付けられており、フォードグループ全体で年間150万基が生産される予定。
 このうちシリンダーブロックはマツダが日本で初めて採用したコスワース鋳造プロセスにより成形されるもの。
 コスワース鋳造プロセスは「電磁ポンプ給湯方式低圧砂型鋳造方法」。鋳型にジルコン砂を用いるため、鋳型の膨張が少なく、鋳物は寸法精度に優れている。また、金型鋳造と同等の凝固速度が得られるため、鋳物は機械的性質にも優れており、自動車用のシリンダーヘッド、シリンダーブロック、ミッションケースなどのほか、航空機用部品などにも応用されている。F1エンジンにも採用されている。
 マツダはこのコスワース鋳造技術をフォード社と英コスワース社から提供を受け、マツダの独自技術で熟成・進化させた。高品質で軽量・コンパクトなエンジンの量産が可能となり、また鋳鉄製エンジンより低コストで生産できるなど画期的な生産工程を実現した。
 日軽金はコスワース鋳造のプロセスパフォーマンスを最大化・最適化するために、現在までに蓄えられた合金鋳造のデータを駆使し、特殊元素添加量の最適値を求めるなど、マツダが指定された合金改良に努めた。また、量産プロセスの改善においても、日軽金が有する溶湯品質改善設備や脱滓フラックスなどの商品・サービスも提供した。



三協アルミ、マイヤーに譲渡
リビング用品事業の全営業権
 三協アルミニウム工業は10日、家庭用アルミ器物のリビング用品事業の営業権を、9月1日付けで日本マイヤー(東京都千代田区内神田2-3-3、資本金2億8,500万円、高橋孝吉社長)に譲渡すると発表した。同事業は1960年の同社創業以来42年の歴史を持つが、韓国・中国など発展途上国の追い上げによって業績不振が続き、今回、世界No.1の調理器具メーカー・マイヤー社の日本法人への営業譲渡を決断した。
 国内の家庭用アルミ器物市場は発展途上国からの集中豪雨的な輸入攻勢と量販店などによる低価格要求によって各企業の業績不振が長期的に続き、同業界から撤退する企業が続出。「エバウェア」ブランドの東新プレス工業、「ミカド」のミカドアルテック、「マツタカ」の昭和マツタカ、「タテヤマ」の立山アルミが既に撤退。また、「フジマル」のフジマル工業も日本マイヤーに営業譲渡、事実上撤退している。
 三協アルミの同事業部門は子会社の協立アルミを生産拠点とし、「サンキョウ」ブランドとして平成5年のピーク時には従業員50名、年商32億円 に上った。その後、業績悪化に伴って生産を韓国および国内メーカーに移管、販売網も大都市圏に絞り込むなど再建を進めてきた。平成13年度の売上高は約11億円、従業員は16名。これらは他の部門に配転する。マイヤーとはフライパンのOEM生産を委託するなど協力関係にあり、流通ルートの商権維持・信用維持に問題がないとして、同社への営業譲渡に踏み切った。
 譲渡対象は「シャンブル・ド・クロワッサン」(東新プレス工業からの継承商品)、「ミプル」、「レイナーレ」、「レフィナ」の各シリーズおよび蒸し器「フックラー」など主力商品の殆ど全てにわたる。



4月軽圧品稼働率、86.1%
板95.0%、押出76.0%に
 日本アルミニウム協会がまとめた経済産業省統計によると、4月のアルミニウム圧延品の設備稼働率は86.1%で、前年同月比4.1ポイントの落ち込みとなった。今年3月の水準と比べると0.3ポイントの低下。
 品種別では、板類の稼働率は95.0%、前年同月比3.2ポイントの低下。生産能力は11万9,370dで変わらないものの、生産量は11万3,427d、同3.3%減となっている。一方、押出類の稼働率は76.0%。今年1月の69.9%を底に上昇傾向にあるものの、前年同月比では5.3ポイントの落ち込み。生産能力が10万5,407d、同1.0%減となった一方で、生産量は8万70d、同7.5%のマイナス。8ヵ月ぶりに2桁マイナスは脱したものの、依然低調が続いている。



コクヨが開発
Alダイカスト製オフィス家具
大型部材はリョービが一体成形で
 コクヨ(黒田章裕社長)は本体構造にアルミダイキャスト製部材を使用した新発想のアルミ製オフィス家具を「BOOTH」ブランドで開発した。販売会社として100%子会社の(株)ブース(東京都港区、資本金3億円、城谷幸利社長)を設立、7月29日から発売する。
 商品構成は全6アイテム。アルミダイキャストで家具を生産するという新しいテクノロジーを採用、これまでの家具とは違う斬新なデザインと質感を実現した。SOHO、IT化オフィスなど個人のナレッジワーカー向けを狙う。初年度販売目標は6億円。ブースは今後もアルミダイキャストを使った商品を相次いで市場に投入する予定。
 「BOOTH」の開発ではジェネラルプロデューサーとして桜井淑敏氏が就任。桜井氏は、本田技研工業で世界初の無公害エンジンCVCCの開発に成功。さらに、本田技術研究所のリーダーとして数々の新エンジンや新型車の開発に当たり、84年にはホンダF1チームの総監督に就任、2年連続世界チャンピオンを獲得している。
 「BOOTH」の商品コンセプトは「アルミダイキャスト創造空間」。最先端のレーシングテクノロジーを応用(特許出願12件)しているが、キーテクノロジーとなったのがアルミダイキャスト技術。レーシングエンジンの設計ノウハウをフルに活用、一体成形による軽量・高剛性の複雑形状大型アルミダイキャスト部材を構造体として採用した。アルミはリサイクルが可能で環境対応に適しい素材であることや、独自のカービングデザインなど、アルミダイキャストによる一体成形ならではの独創的な造形が可能なことに着目した。
 アルミ部材の成形はリョービが2500〜3500dクラスの超高速ダイカストマシンで行なう。家具としての造形的な美しさと機能のための剛性を両立させることや、大形製品のため短い成形時間内にアルミの湯流れを確保することが技術的課題となった。そのため、最先端のレーシングエンジンの設計ノウハウをフルに活用、「コンピュータによる湯流れシミュレーション」技術も確立した。
 今回発売した商品アイテムは、@エモーショナルデスク(販売価格12万円)Aデスクキャビネット(7万円)Bバケットチェアー(7万円)Cキャビネット・ガラス扉タイプ(8万5,000円)D同・オープンタイプ(6万5,000円)Eエモーショナルテーブル(16万円)。
 「エモーショナルデスク」は独自のCDアンプユニットが組み込まれ、左右に2つの平面波スピーカーを取り付けられている。W1000×D780oのアルミ製天板に地中海ブルーの強化ガラスがはめ込まれている。天板内部には一体成形による2つのアルミホーンロードが配置され、低・中音域を身体に直接伝える仕組みになっている。このホーンロードはレーシングエンジンの吸排気システムのノウハウをベースにしたもの。このデスク右側にはアルミダイキャスト製のドロアーがビルトインされている。「エモーショナルテーブル」の4本のライオン脚の内側はフィン構造で、天板とはキャップボトルで結合されている。「キャビネット」の天板はW720×D420oで金型サイズはエンジンブロックと同じ。「バケットチェアー」の本体も、座面、腰部、背部、アームがアルミダイキャストによって一体成形されたもので、立体フォルムが特徴。5本の羽根脚もアルミダイキャスト製である。全て表面には高輝度アルミ粉末入樹脂塗装を施し、「銀白色」に仕上げてある。



4月自動車用アルミ材、7%増
圧延4%増、鋳造・ダイ7%増
 4月の自動車向け(二輪車を含む)アルミニウム製品出荷量は10万6,598d、前年同月比6.6%増となった。プラスは4ヵ月連続のこと。内訳では圧延品が1万8,470d、同4.1%増と8ヵ月ぶりで前年同月比プラスとなった。ホイール826d(前年同月比7.8%減)、二輪車5,402d(同458.1%増)、乗用車2,242d(同50.4%減)、トラックバス9,293d(同318.4%増)、熱交換器707d(92.3%減)。
 また、鋳造品は3万298d(同8.8%増)、二輪車向けダイカスト4,135d(同7.3%増)、自動車向けダイカスト5万1,786d(同6.0%増)。鍛造品は1,909d(同10.7%増)。



4月のアルミ缶材出荷、20.6%増
胴材34%増、エンド・タブ3%減
 4月のアルミニウム缶材出荷量は3万9,502d、前年同月比20.6%増となった。内訳では、ボディ材が2万8,127d、同33.5%増と大幅に伸びたものの、エンド・タブ材は1万1,375d、同2.5%減とマイナス傾向が続いた。
 また、飲料用アルミニウム缶生産量は3万1,591d、前年同月比11.4%増に。内訳では缶体生産が2万1,928d、同16.1%増、缶ふたが9,663d、同2.2%増であった。



新日軽が木調玄関ドア
大市場の断熱W地区向け
 新日軽はこのほど、玄関ドアの人気機種木調玄関ドアに断熱タイプ「アフェクト」と「リベールU断熱」を追加発売した。いずれも断熱性能K4仕様で、北関東以南のボリュームゾーンが対象。
 「アフェクト」はステンドグラス調やボリューム感のある縦基調タイプの高級木調玄関ドア。これまで断熱枠・一般枠とLOW-E複層ガラス入り本体で構成する断熱性能K2・K3は保有。今回、オールアルミ製一般枠と複層ガラス入り本体で構成するK4タイプを揃えた。全6デザインがある。初年度販売目標5,000セット。
 「リベールU23断熱」はモダンからクラシック、洋風から和風まで揃えた売れ筋の断熱玄関ドア。今回、一般枠・アルミ樹脂の断熱枠と複層ガラス入り本体で構成するK4タイプを追加。初年度販売目標は7,000セット。



日軽金が「社内起業家」を募集
新規事業・新規商品プラン公募
 日本軽金属(佐藤薫郷社長)は日軽金グループの全社員を対象に、「社内起業家募集」と銘打って新規事業、新規商品プランの公募を行っている。募集期間は7月8日〜8月9日の1ヵ月間。プランの「新規性」「特許性」と提案者の「ビジネスリーダー性」を重視して審査、選考に残った提案は社内ベンチャーとして起業を検討する。
 今回の募集は、単に新商品・事業の募集に留まらず、人材の発掘とその育成にも重点をおいており、自分の手で事業を起こしたいという人材を発掘し、実際に商品開発・事業開発に携わることで起業に必要な能力を身につけてもらうのが狙い。
 同社は昨年度、「新商品アイデア」募集を実施、635件の応募があった。29歳の営業担当者が提案、「最優秀商品企画賞」に選ばれた「Shisaku.com」は事業化をめざし、今年6月から試験運用として営業を開始、今秋から一般のユーザー向けにサービスを開始する予定。
 この他にも、日軽金グループの事業横断的な横串開発を統括する商品化事業化戦略プロジェクト室では開発ファンドとして1件当り300万円を予算化し、開発意欲を持った社員からの提案を奨励。また、昨年から、将来の幹部社員育成の場として若手社員の選抜研修を開始。さらに、実際のビジネスの場面でも30歳代前半の社員からリーダーを抜擢し、開発から生産、販売までをトータルでマネージメントする機会を与えることで、本人が実力を付けると同時に、ビジネスとして成果を上げているケースもあるという。



4月の電機・通信機器向け出荷
1.9万d、前年同月比4%増に
 4月の電機・通信機器向けアルミ製品出荷量は1万8,699d、前年同月比4.0%増と昨年4月以来、初のプラスとなった。内訳では、圧延品が1万5,536d(前年同月比6.0%増)。板類が8,337d(同1.2%減)、押出類2,558d(同4.6%減)、箔4,641d(同31.5%増)。
 その他、鋳造品が249d(同14.7%減)、ダイカスト2,687d(同5.3%減)、電線(電力向けを除く)227d(同14.7%増)。



ヤマイチ・岡谷鋼など製造販売
アルミ酸化等抑制用フラックス
 ヤマイチニューテクノロジー(静岡県裾野市、大賀繁社長)と立川鋳造熔剤工業所(立川市、柳川彰男社長)は共同で、アルミ酸化などを抑制するフラックス「O2STOP(オーツーストップ)」を開発した。火災や爆発事故の原因となりやすいアルミニウムやマグネシウム等の金属の異常な酸化反応、窒化反応が起こった際に、金属に直接投入するだけで瞬時に反応を抑制できる安価なフラックス。8月1日から岡谷鋼機を通じて発売する。
 反応しているアルミ等の材料にこの「オーツーストップ」を投入するとたちまち熱を奪い、材料の隙間や表面で溶融して空気との反応を抑制。実験では、高温で酸化反応を起こしている10sのアルミニウムに対し、表面を完全にカバーするように3sの「オーツーストップ」を投入すると、瞬時に反応が抑制され、約15分で完全に反応が停止することが確認されたという。
 商品は13.6リットルの鉄製密閉ペール缶(フラックス1s×10袋、乾燥剤50g×2袋、シグナル3枚)に収納されており、価格は9,750円。フラックスのみでは7,500円。収納庫(幅826o×奥行400o×高さ1,007o)付きの8缶セットが10万円。



YKKAP、木質建材に収納商品
 YKKAPは木質インテリア建材「ラフォレイタ」に収納商品3アイテムを加え、7月から発売した。限られた室内空間を有効利用するもので、「クローゼット内部収納」「トイレ収納」「収納ハシゴ」を用意した。リフォームにも利用できる収納商品を今後も順次投入する。
 「クローゼット内部収納」は掛ける・しまう・置く、の3機能を自由にレイアウトできるシステム型。オプションで寝具棚やタオル入れなどの網カゴも用意。表面シートはトルエン・キシレンを含まないVOC対策仕様で、基材はホルムアルデヒド国内最高級のJIS規格E0レベルをクリアした健康・安全対応商品。
 「トイレ収納」はトイレ上部に取り付ける後付け型キャビネット。ビルドインタイプの新築からリフォームまで幅広く対応できる。ボックス側面にスライド棚を付けたり、耐震ロックを採用するなど消費者側に立った提案を行なう。「収納ハシコ」は未利用の天井裏スペースをハシゴ収納に利用。スプリング機構によって簡単に出入できる。



三協アがカーポート「エクオーレZ」
 三協アルミニウムはこのほど、垂れ壁タイプのカーポートエクオーレに、耐積雪・耐風圧性能を強化した「エクオーレZ」を発売した。積雪タイプ商品群の強化・充実を図ることで、積雪地区におけるシェア拡大を狙う。
 主な特徴は、@サイドまで回り込ん屋根(垂れ壁デザイン)で雪が流れ落ちやすく、雪・雨の吹き込みを効果的にガードA強風時や積雪時でもサポート柱なしで使用できる高強度タイプ。サポート柱が不要なため、車庫入れ、車の乗り降りが楽に行える。屋根パネルはアクリル板とポリカーボネート板。サイズは間口:2400o・2700o、奥行き:5061o・5779o、高さ:1850o・2250o。



清水啓元コマルコ・ジャパン社長が死去
 元コマルコ・ジャパン社長であり、『アルミニウム外史』の著者である清水啓氏が、7月4日午前3時28分、悪性リンパ腫のため、自宅(東京都世田谷区)にて永眠された。享年70歳。通夜は8日、告別式は9日、故人の強い意思により近親者のみで執り行われた。
 清水啓氏は、昭和7年6月25日、広島県生まれ。32年、一橋大学商学部を卒業したのち、同年、日商岩井に入社。35年から41年まで日商オーストラリア、メルボルン事務所に勤務。45年、コマルコ・ジャパンを設立、代表取締役に就く。平成4年、同社を退社、コマルコ・リミテッドのコンサルタントを務める。6年、碧洋株式会社を設立、代表取締役に就任、現在に至る。



《週間トピックス》
◆東海ア箔の苫小牧工場竣工
 昨年9月から建設中であった東海アルミ箔(西島瑞毅社長)の苫小牧工場(北海道苫小牧市晴海町43-3)が竣工し、5日から操業を開始した。同工場は、既存の沼田工場(北海道雨竜郡沼田町)の全機能を移転するとともに、生産能力増強を図った。主として北海道内のユーザー向けに乳製品用包装材を生産する。また、現在蒲原工場で生産している、たばこ包装用アルミ箔の生産も一部移管する予定。投資金額は2億6,000万円。
 なお、苫小牧工場の操業は東海アルミ箔100%子会社の東海アルミ箔北海道が行い、東海アルミ箔が製品の全量を引き取る。

◆神鋼、カナダ製錬プロジェクトの権益譲渡
 神戸製鋼はカナダのケベック州で操業しているアロエッテ製錬プロジェクトに対する13.33%の権益を7月5日付で、ケベック州政府100%出資の投資会社であるソシエテ・ジェネラル・ドゥ・ファイナンス・デュ・ケベック(SGF社)に売却した。売却額は1億50万米j。
 アロエッテプロジェクトは日本、欧州、カナダの企業6社で行っているアルミ製錬事業。92年に稼働し、現在年間約24.3万dのアルミ地金を生産している。神鋼はアルミ地金の安定確保の観点から海外のアルミ資源プロジェクトに参画してきたが、コア事業であるアルミ圧延業に経営資源を集中するために、海外資源開発投資の縮小を推進中。今年3月には西オーストラリアのワースレーアルミナプロジェクトの投資会社の株式の一部を伊藤忠商事に譲渡。さらに6月にはオーストラリア・クイーンズランド州のボインプロジェクトの権益をコマルコ社に譲渡することで基本合意している。

◆アルミ製締結部材の開発応用研究委員会
 日本アルミニウム協会はこのほど、「アルミ製締結部材の開発と応用研究委員会」を発足させた。サッシや鉄道車両などの締結部材として使われている、ねじ類などの締結部材をアルミ化することで鉄鋼材料のスクラップへの混入を抑制、リサイクル性の向上を図るのが狙い。
 委員会の構成メンバーは、学識者5名、サッシ業界4名、鉄道車両業界2名、素材メーカー2名、締結材製造メーカー3名、熱処理メーカー1名の17名。委員長は菅野幹宏東京大学教授。
 約3年間の時限的な委員会として、締結部材の種類、使用部位と要求性能を調査し、それぞれの要求性能に適ったアルミ製締結部材の開発を目指す。

◆新刊『アルミニウムの溶接Q&A50』
 (社)軽金属溶接構造協会(電話03-3863-5545)はこのほど、新刊『アルミニウムの溶接Q&A50』を発刊した。同協会の施行法委員会が協会誌「軽金属溶接」で50回にわたって連載したQ&Aを再編集、溶接作業及び研究に携わる人々に役立つようにまとめたもの。体裁はB5版・61頁。定価1,260円(消費税込、送料別)。

◆「資源循環技術・システム表彰」募集
 (財)クリーン・ジャパン・センターは平成14年度「資源循環技術・システム表彰」の募集を開始した。廃棄物の発生抑制(リデュース)、使用済み製品の再使用(リユース)、再生資源の有効利用(リサイクル)−−の3Rに資する優れた事業・取組みを表彰するもの。申請締切りは9月13日。問い合せは電話03-3432-6301まで。




図・表・写真は本誌でご覧ください。