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NO.1663(2003年11月24日号)
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アーレスティの高橋社長が指針
内外で積極投資、中大型機7基増設
京都ダ合併で再編、樹脂・亜鉛は撤退
アーレスティは自動車用大型ダイカスト品の需要増に対応、内外工場に1,650〜2,250dのマシン7基を増設する。また、去る10月の京都ダイカストとの合併を機に、重複事業の集約や不採算事業からの撤退などグループ内再編も実施した。
これは高橋新社長が本誌記者と会見、明らかにした。設備増強は03〜04年度にかけて国内では浜松工場に1,650d2基(1基は中古)、豊橋工場に1,650d(同)1基、アーレスティ栃木に1,650d1基をそれぞれ増設する。これにより主要工場のダイカストマシン保有規模は浜松38基、豊橋45基、アーレスティ栃木22基となる。また、米国の100%子会社アーレスティウィルミントン社は03年度2,250d1基、04年度1,650d、2,250d各1基を増設し、保有台数を19基に拡大する。
「自動車用軽量化素材としてアルミダイカスト品の需要は内外ともに堅調だ。特に大型材は業界でもショート気味で推移。また、豊橋はプラズマディスプレイ用一体大型枠材も急増している。当社は原則2直操業体制だが、大型については忙しいため変則3直、4勤2休を続けている」(高橋社長)という。このため主力工場で中大型機の増設を前倒しに実施する。浜松とアーレスティ栃木の新設1,650d機は、同社が次世代ダイカスト法として開発中の高真空ダイカスト法「MFT」にも対応可能という。
【04年度に100%成果・能率給へ】
同社は10月1日付で京都ダイカスト工業と合併し、連結年商761億円と大企業の仲間入りの年商1,000億円も視野に入る規模に拡大した。合併時点の社員数は911名で、このうち約300名が京都ダイカスト出身。同社は10月4日、浜松のホテルに両社の部課長以上380名を集め、高橋社長が「人事考課に一切差は付けない。これからは実力主義、同じ釜の飯を食おう」と気勢を上げた。実際、04年度実施予定で全社員を対象に100%成果給・能率給に移行する新人事制度を導入するという。
また、合併を機に需要家の中国移転で需要が減退していた樹脂モールドの三河精密化工を清算、設備老朽化の著しい亜鉛ダイカストも、生産を協力工場に移管した。一方、両社で重複していたフリーアクセスフロア事業はアーレスティ商品部に統合、京都ダイカスト系の近代都市開発は清算する。さらにアーレスティの子会社でアルミ砂型・金型鋳物の天竜金属工業は金型鋳物を京都軽金属に移管、砂型鋳物に特化する。
生産管理・業務管理・出来高管理などのコンピューターシステムはアーレスティの基幹システムに統合。重複していた営業網も京都を2→1に、中部を3→2に、東京を2→1に集約した。
【米国子会社は04年累損一掃】
重要戦略である海外展開について高橋社長は「米国は旺盛な需要に支えられて年商規模が03年8,000万j強、05年には1億jに達する見込み。利益率も親会社以上で04年末には累損を解消できる」と明るい見通し。また、03年8月に中国広州市に設立した自動車用ダイカスト部品会社「広州阿雷斯提汽車配件有限公司」は当初中型ダイカストマシン4基(650d3基、800d1基)でスタート、04年8月から量産を始める。現地企業の供給が難しい大型・高難度品を中心に生産し、当初日系自動車部品メーカーを主体に販売する考えで、「中国の自動車需要は急増するので、それに合わせて現地工場は『小さく生んで大きく育てる』方針」という。
また、金型製造のタイ・アーレスティ・ダイは供給能力不足のため目下工場を増設中で、今年度末までに完成。金型設計のタイ・アーレスティ・エンジニアリングは13名の金型デザイナーを日本で研修を行わせ、まもなく実践配備する。
サブストレートの国内生産再開
需要増と高性能化要求で、昭電
昭和電工は11日、デストップパソコン用ハードディスク向けのアルミサブストレートの国内生産を再開したことを明らかにした。サブストレートはアルミのブランク材にNi-Pめっきを施したもの。磁性膜などを蒸着してHDDの記録媒体として使用する。昭和電工は一昨年10月に小山事業所(栃木県小山市)でのサブストレート生産を休止する一方で、昭和電工エイチ・ディー・マレーシアで3.5インチ基板を月220万枚規模で生産。小山事業所は高性能サーバー向けサブストレートの生産技術確立と次世代サブストレートの技術開発を行う研究開発拠点に特化させていた。
小山事業所の生産ラインは2.5、3.3、3.5インチの製品サイズで、月140万枚の生産能力。製品性能は高性能サーバー用、80ギガ/枚の記録密度に対応可能。人員は外注を含め140人。
HDDの利用拡大に伴う旺盛な需要と高性能化に対応するため、今年上期から小山事業所の休止していた生産ラインを順次立ち上げ、このほど量産を本格的に再開した。
白銅の9月中間、83%経常増益に
白銅が11日発表した04年3月期中間決算は、売上高103億800万円(前期比27.5%増)、営業利益8億1,100万円(同75.9%増)、経常利益8億1,400万円(同82.7%増)、中間純利益4億7,000万円(同88.6%増)と大幅増収増益となった。
通期予想は、売上高209億4,100万円(前期比20.6%増)、経常利益18億6,500万円(同52.1%増)、当期純利益10億5,400万円(同53.9%増)。配当は10円増配の33円。
白銅の中国現地法人が操業開始
白銅(北村文夫社長)が全額出資で今年5月に設立した中国現地法人「上海白銅精密材料有限公司」(角田浩司総経理)は1日、開所し操業をスタートした。アルミニウム、伸銅、ステンレス、特殊鋼、プラスチックなど金属及び非鉄金属材料を加工、IT関連企業からのクイックデリバリーの要請に応えるもので、中国国内での販売とともに輸出拠点とする。
アルミネが技術開発
アルミ合金の凝固偏析を抑制
連続鋳造品の結晶粒径を均一化
アルミ線・棒の国内トップメーカーであるアルミネ(竹内正明社長)はこのほど、アルミニウム合金を連続鋳造圧延する際に溶湯の凝固過程で生じる鋳塊中心部の偏析を抑制、結晶粒径を均一化させる技術を業界で初めて確立した。
同社は自動車部品向けを主体に、連続鋳造圧延方式により棒・線、板などの高品質・高精度アルミ鍛造素材を生産、供給しているが、連続鋳造圧延では鋳造速度が速いため、通常の凝固過程では充分な攪拌を行っても、表面と中心部の凝固に違いが生じることで鋳塊中心部に偏析が発生、切削性を悪化させる要因となっていた。
このため、アルミネは外側と内側の凝固差を一定にさせることを目的に、この2年間、総額3億2,000万円を投じ、液相圧力による鋳造法や異種金属添加により凝固核を生成させるなど多岐にわたる研究開発を推進。検査機器のコストだけでも1億8,000万円に及んだという。
その中で、バナジウム、オスミウム、イリジウム、ベリリウム、ルテニウム、レニウムなど、毒性がなく融点の高い異種金属をアルミ母合金としてミクロン単位で添加することで、外側と内側の鋳造組織における凝固核を制御することに成功した。
さらに、自社開発した振動機により溶湯に微小の振動を与えることで溶湯流動を変化させ、鋳塊の中心偏析や微小空洞を抑制。結晶粒径の均一化や組織を微細化させる技術も合わせて開発した。
同社では8月からこの技術を採用した製品を自動車メーカー向けに本格出荷している。従来品に比べ工具寿命が約4割アップするなど良好な切削性を実現しているという。引き続き、割れなどが発生しない鍛造用素材の開発に取り組み、自動車メーカーなどの高品質要求に応えていく方針。
上期カラーアルミ出荷10%増
輸送機器など非建材21%増に
日本アルミニウム協会のまとめによると、今年度上半期(4〜9月期)のカラーアルミ出荷量は1万4,863d、前年同期比9.8%増となった。上半期ベースで3年ぶりにプラスになるとともに、00年度上期の1万4,223dを上回り過去最高を更新した。
分野別内訳では、建設資材が4,074d、前年同期比12.2%減に。3期連続のマイナスになるとともに、減少幅が2桁に拡大した。過去最高である90年度上期の6,319dに比べ36%の落ち込み。屋根向けが久々にプラスになったほかは軒並み減少した。
一方、非建設資材は1万789d、同21.2%増と2年連続のプラスになるとともに、過去最高である00年度上期の8,910dを大幅に更新した。バントラックなど輸送機器向けが5,636d、33.9%増と急増したことが主因。電気・機械機器や住宅設備機器向けも好調であった。
製品情報管理システムを構築
商品設計・開発効率化、三協
三協アルミニウム工業(川村人志社長)はこのほど、住宅建材やエクステリア建材の設計・開発効率の向上を実現するPDM(Product Data Management:製品情報管理)システムを日本電気と共同で構築し、本格稼動を開始した。
同システムは、住宅建材やエクステリア建材などの製品構成情報(部品表)や図面・仕様書・設計通知書などの関連文書を電子化して管理するとともに、部品表や関連文書の作成・承認・変更・配付・廃棄のワークフロー化を実現するもの。商品の設計から生産・販売・保守までの製品ライフサイクル全体にわたる情報共有を図ることで、市場ニーズを的確にとらえた商品開発の迅速化・効率化を実現するPLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)推進のための基盤システムに位置づけている。
テラコッタタイル化粧のCW
INAX・トステムが共同開発
トステムはこのほどINAXと共同で、業界初の高意匠テラコッタカーテンウォール「イーシス=写真」を開発、発売した。アルミカーテンウォール部材にテラコッタタイルをカバーすることでより高い意匠性をもたせた。トステムとINAX両社の技術力を合わせたビル建材分野での初の共同開発品。カーテンウォールの無目材(横部材)と方立材(縦部材)の両部材の外観部分を覆うようにINAX製テラコッタタイルで化粧をし、外観上はアルミ部を全く見えなくすることで温かみのある意匠性を実現する。
テラコッタ化粧カバーは日焼け、色褪せなど劣化がなく、アルミ部材に嵌合してジョイントしたうえに弾性接着剤を充填することで万一の割れなどによる飛散落下も防止(特許出願中)。標準カラーで6色、表面形状4タイプの24パターンの組合せから外観イメージに合わせて選択することが可能で、建物壁面のタイルとコーディネートすることでカーテンウォールと建物との一体感を一層高める効果もある。
販売価格(材・工一式)は約10万円/u。オフィスビルのファサード、マンションや店舗のエントランスなどを対象に需要開拓を図り、初年度1億円の販売を目標としている。
超塑性アルミ材「アルノービ」
エアバス社の材料認定を取得
古河スカイは同社が開発、子会社のスカイアルミプロダクツが販売する5000系超塑性アルミ合金「ALNOVI-1」(アルノービ-1)が欧州航空機メーカー、エアバス社から素材認定されたと発表した。同合金は400〜500℃の高温で300〜500%の高い伸びを示す圧延板。エアバス社から高い評価を受け、主翼根の着陸燈向けドラム・アセンブリー素材の候補材料となった。
「ALNOVI-1」は高温ブロー成形用素材として、複雑形状の成形や微細な模様の転写が可能など意匠性に優れているうえに、雌型のみで成形できるため金型費用の抑制が可能。耐食性・軽量性・表面処理性・低温脆弱性など、5000系アルミ合金の優れた特性を備えている。
全国軽金属商協会が定時総会
新会長に勝地中島アルミ社長
全国軽金属商協会は7日、六本木ヒルズ森タワー「アカデミーヒルズ六本木フォーラム」で平成14年度定時総会を開催、新会長に勝地一雄中島アルミ社長(写真)を選任した。
さらに、会計年度を従来の10月1日〜9月30日から4月1日〜3月31日に改めるとともに、総会も年度ごとに東京と大阪で交互に開催、幹部懇談会は原則として中部地区で行うなどの会則一部変更を承認した。
アーレスティ、利益予想を下方修正
アーレスティは5日、04年3月期決算の修正見通しを発表した。中間期では主力のダイカスト部門は5月発表の当初予想をほぼ確保したものの、市場価格の下落や、早期退職優遇制度の導入など京都ダイカスト工業との合併費用増加で収益は予想を下回る。
[三協アルミの主力5工場を見る]‥@新湊マテリアル工場
押出機15基、月産1万dフル稼働
生産性日本一、精密加工にも挑戦
【単一工場では国内最大規模】
三協アルミ・新湊マテリアル工場は住宅建材・ビル建材・エクステリア・マテリアルの各事業部が必要とするアルミ形材の総供給拠点である。ここで生産される形材は住宅建材の福光工場、エクステリアの福野工場、雨戸の氷見工場、ビル建材の新湊・佐加野工場、現地加工の九州工場に送られ、それぞれ製品化される。従って、同工場のコスト競争力が各事業の市場競争力を左右するわけで、その点、三協アルミの生命線を握る最重要拠点工場といって過言ではない。
同工場は1969年12月、三協アルミを核に住友化学、その他の出資によるアルミ押出材の生産専門会社「富山軽金属工業」として発足。その後、福光・佐加野両工場の押出設備を集約、第1工場(70年8月稼働)から第5工場(91年10月稼働)まで5次にわたる増設を行い、現在では押出機15基を保有する単一工場としては国内最大規模を誇るアルミ押出一貫工場に発展。82年4月JIS規格表示認可、99年3月ISO9001認証、01年7月ISO14001認証をそれぞれ取得。
01年12月、素材からの一貫生産体制を目指して三協アルミが吸収統合し、三協アルミ・新湊マテリアル工場となった。生産性向上運動としてTPM活動を導入、00年11月にTPM優秀賞第1類を、02年10月にTPM優秀継続賞第1類を受賞。三協アルミと一体となったことから、最近は外販用アルミ押出材、マグネシウム押出材あるいはアルミ押出材精密加工など新規事業の生産拠点としても体制を整えつつある。
【損益分岐点8,800dを大きく突破】
同工場のアルミ押出材の生産量は9月には1万dを突破し、10月には1万400d・前年同月比7%増と快調。損益分岐点が月産8,800dというから、これを大幅に上回る。装置産業型のアルミ押出は損益分岐点を超えると利益幅が急激に増加するため、マテリアル工場の大幅増産が三協アルミの業績V字型回復の源泉となっていることは確かだ。公称月産能力は8,000dで、現状の稼働率は125〜130%というから驚きだ。
こうした記録的な増産は、▽住宅サッシの新寸法体系の導入の過渡期として新寸法製品と旧寸法製品の二重生産、▽住宅建材・エクステリアにおける新商品のヒットによる販売量の増加、▽外販形材の販売増−−などによる。外販形材は三協・富軽合併の01年12月と比較して僅か2年足らずで販売量が倍増、月間2,500〜2,600dに達し、さらに増加傾向にあるという。
因みに現状のアルミ形材月産約1万dの内訳は、建材用素材75〜77%、外販用非建材23〜25%で、外販形材比率が約1/4に急増してきた。外販形材のマテリアル事業の年商規模は約110億円(03年5月期)で、用途別内訳は建材用20%、産業機器・電気機器35%、輸送機器10%、家具・OA機器10%、その他25%。
【小中型機は2人で1台操業】
新湊マテリアル工場は高岡市と富山市のちょうど中間の富山新港臨海工業団地に立地、高岡市から車で約20分。同工業団地は住友化学、富山合金、アイシン軽金属、三協アルミ・新湊ビル建材工場などアルミコンビナートを形成。所在地は新湊市奈呉の江13-3。敷地面積26万3,482u(7万9,843坪)、建物延面積12万1,579u(3万6,842坪)。第5工場まで完成した現在、建ぺい率は既に満杯で、増設の余地はない。
「現有設備で月産1万1,000d程度までは増産できる」(二口憲夫新湊マテリアル工場長=写真)というが、今や限界に近い。「将来的には大型押出機に更新することも検討するが、汎用形材は中国など輸入調達することも考えている」(川村人志三協アルミ社長)。
設備内容は別表の通り押出機が1,500dから6,000dまで合計15基を保有。表面処理も第1〜第5工場にそれぞれ陽極酸化皮膜処理装置・電着塗装装置、および各種付帯設備を持つ。また、アルミ押出で最もノウハウが不可欠といわれる金型の設計・製造についても三次元CAD・CAMを導入して、同工場内で内作している。
生産管理システムは、納期・品質・生産性など生産の効率化と品質向上を目的に大容量コンピューターによる総合管理システムCIMを導入。これは現場担当者に指示を出し、同時に実績をフィードバックする製造工程密着型システムで、製造現場でのイメージ処理や金型のマテハン制御・押出プレス制御・皮膜電源制御など自動化設備の制御も行なう。
押出機の人員配置は2,000dクラスまでの小型機・中型機は前後に各1名の計2人操業。また、4,000d級以上は前後に各2名の計4名操業と、この種の押出工場では最も省人化が進んでいる。アウトソーシングを含めた総従業員は1,028名、このうち社員は859名。
高付加価値押出材・Mg押出材も
川村社長は「建材需要は今は好調に推移しているが、先行き右肩下がりは避けられない。従って、住宅建材・ビル建材・エクステリアに続く第4の柱として素材外販のマテリアル事業を育成、強化することが当面の重要課題」という。
同工場は精密アルミ押出に不可欠な金型製作・押出・表面処理まで一気通貫で取り組み、ユーザーニーズに即応できる体制にある。実際、放熱用の高トングヒートシンク材、オーディオ機器用高級表面処理材、エアシリンダー向けなど高真円度材など、高精密・高付加価値押出材を既に開発、拡販に力を入れている。この分野は産業機器(フレーム材)、ソーラー関連(太陽光発電パネル)、建設・土木資材(搬送用パレット、高架裏吸音板、足場板)、医療福祉関連(車椅子)、電気・電子関連(パソコン・コピー機関連)、輸送機器(トラックボディパーツ、自動車関連)と幅広く、取組み次第では大きく伸びる可能性を秘める。
マグネシウム事業は緒についたばかりだが、「大化けするかも知れない」(川村社長)という期待の星。現在、富山合金に1.5億円を投入してマグネシウム専用溶解・鋳造設備を導入、主として新湊マテリアル工場の1,500d押出機で押出材を製造。同社は去る7月、自社開発の薄肉板材押出加工法によって幅300o、厚さ0.7oの広幅材を開発、実用化して業界をアッと驚かせたが、これは6,000d押出機を使用して製造した。
二口工場長は現状と当面の課題について「一つの敷地に設備・人を集約し、日産で300〜400dの量産ができることが当工場の強みだ。操業状態は現状4組3交替のフル稼働にある。今後さらに生産性を10%引き上げ、現状人員でさらなる増産に対応する。また、素材売りから高付加価値品・完成品売りに次第にシフトしていく」
押出材製造の現状について、二口工場長は「先行して建設した第1〜第3工場は設備もやや老朽化し、残念ながら人手もかかりコストも割高。従って技術的に難しい特殊な押出材に多用している。一方、新鋭の第4工場(2,000d2基、3,000d1基)、第5工場(2,000d2基、6,000d1基)は押出スピードが分速100m、日産量にして各95〜100dと生産性では国内No.1」と自負する。 (益満)
四国化成が秋の新製品
新色・寸法追加で景観EX5種
四国化成工業はこのほど、秋の新製品として景観エクステリアなど5種を発表。主力の通路用シェルター(商品名アーチウェイ)などでオプションやサイズバリエーションを充実、施工性の向上を図るなど顧客ニーズにきめ細かく対応する。
【シェルター】代表的鋼製アーチウェイ「ソリッドルーフシリーズ」に、本体基本色ステンカラーを追加、既存のブラック艶消し・ブラウンと合わせ3色に増色。特注色としてこの種のシェルターでは珍しいグリーン、ブルーなど24色(業界初)を用意、塗り壁タイプの支柱も揃えた。
【自転車置き場】改正建築基準法に対応、建築確認申請が可能なアルミ製「サイクルポートBAFRタイプ」を追加。アルミ建築構造材指針に適応できるよう部材・部品の強度を向上、屋根材にも高強度のポリカ板を使用した。
【大型引戸】「スタックライン」「ユニットライン」は従来高さ1,200・1,400oの2種だったが、800・1,000oの低サイズを加え、現場対応力を強化。ユニットラインは1,800oも用意。
【大型フェンス】縦格子のアルミ形材大型フェンス「EAFシリーズ」に剣先付きタイプを加えた。格子ピッチ125oの「EAF1型」(高さ1,200o)がm当り1万4,000円、100oピッチの「EAF3型」が同1万7,000円と剣先付きタイプとしてはリーズナブルな価格設定が魅力。
【セキュリティ関連】既存の外塀や引戸、フェンスの上部に後付けできる装飾金物を開発。シンプルなデザインのアルミ形材製「プチガードA1型」と剣先仕様のアルミ鋳物製「装飾鋳物C1型・C2型」の2種がある。ともに人の住宅侵入防止、カラスや猫などの撃退用アイデア商品。
図・表・写真は本誌でご覧ください。
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