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NO.1683(2004年04月19日号)

宇部物産マグネシウム
中国・晋和華宇にMg合金技術移転
年3千〜6千d規模で生産を委託


 宇部物産マグネシウムは、中国大手マグネ製錬企業と合弁で設立した純マグネ製造メーカー、山西省・晋和華宇にこの4月から合金技術を移転する。合金生産は全面的に同合弁に委託、7月から年3,000〜6,000d規模で生産を立ち上げる。南京宇部マグネシウムは生産を休止する。

 宇部物産マグネシウム(東京都中央区日本橋)の佐土晴夫社長はこのほど本誌の取材に応じ、中国の大手マグネシウム製錬メーカーである山西省稷山華宇実業(集団)有限公司傘下の純マグネシウム地金メーカー、晋和華宇 業(Jinhe Huayu Magnesium)有限公司に宇部のマグネシウム合金技術を移転、生産を委託することを明らかにした。4〜6月のテスト生産を経て、7月から年産能力3,000〜6,000d規模で商業生産を開始する。販売はこれまでと同様に宇部物産マグネシウム(資本金1億円、三井物産60%、宇部興産40%出資)が担当する。
 これに伴い、昨年10月以降、マグネシウム合金の生産を休止している南京宇部マグネシウム(江蘇省南京市)は、最終的に撤退する方向で検討を進める。原料ドロマイトの調達、石炭利用によるエネルギーコストで優位な立地にある山西省において、純マグネシウムから一貫生産することで、価格競争力のある高品質マグネシウム合金の安定的供給を目指す。AZ91D、AM50Aなど汎用合金の生産からスタートして、耐熱合金など特殊合金の生産にも展開するとともに、需要を見ながら年産1万d規模への設備増強も検討する。
 宇部物産マグネシウムは、純マグネシウムの供給能力向上のために、03年7月に稷山華宇実業傘下の純マグネシウム生産工場に出資、合弁会社晋和華宇を設立した。同合弁は、資本金5,300万元で、稷山華宇75%、宇部物産マグネシウム15%、三井物産(中国)有限公司10%の出資。年間1万500dの純マグネシウム生産能力を持つ。
 宇部興産は94年9月に日本国内でのマグネシウム地金製錬(年産9,000d)を休止。95年には宇部興産38%、南京華宏30%、三井物産16%、兼松16%の出資で南京宇部マグネシウムを設立、96年からピジョン法により年産3,300d規模で純マグネシウムの生産を開始した。その後、合金の生産も手懸け、99年には合金製造能力が年7,000dに拡大するに至った。しかし、中国における他製錬メーカーとのコスト競争力低下から、2000年1月に自社での純マグネシウム生産を休止、外部から購入して合金生産に特化した工場として存続してきた。
 当初、晋和華宇が純マグネの販売と併せて、南京宇部のマグネ合金製造の原料を供給する予定であったが、南京宇部の厳しい事業性に加え、南京市の都市計画に絡んで昨年秋より工場立ち退きを迫られているため、晋和華宇に技術を移転して合金生産を全面的に委託することに決めたもの。
 晋和華宇は、合金製造では一部付帯設備を新設するものの、遊休溶解炉を転用するなど既存設備で対応する。6,000dに拡大する中で1万d規模への設備増強を検討する。
 晋和華宇は西安から約300q、高速道路で約3時間の距離にあり、近隣に石炭、原料ドロマイトの豊富な埋蔵がある。2000年にISO9002、03年にはISO14001の認証も取得済み。
 「晋和華宇は契約履行などに対して信頼のおける会社。同社の純マグネ生産能力と宇部の技術、三井物産の世界的なネットワークと金融力を融合させることでコスト競争力のある高品質のマグネ合金が販売可能」(佐土晴夫宇部物産マグネシウム社長)としている。
 なお、山西省稷山華宇実業グループには晋和華宇の他、台湾企業との合弁で02年5月に設立、年産1万d規模で粉末を製造する山西佳利 粉有限公司、同8月に設立、年産2万5,000dと単一工場ではアジア最大の純マグネ生産能力を有する華宇修  業有限公司がある。華宇修  業はこの5月には2万dの能力増強を計画しており、稷山華宇実業グループ全体での純マグネ生産能力は5万5,500dと、約40万dと推定される中国の純マグネ生産の1割強を占める最大手になる。


1月圧延品設備稼動率84.8%
板類85.0%、押出類84.6%
 日本アルミニウム協会のまとめによると、今年1月のアルミ圧延品設備稼動率は84.8%となった。前年同月に比べると2.5ポイント上昇したものの、昨年12月比では5.9ポイントのダウン。
 品種別稼動率では、板類が85.0%。昨年12月に比べると5.7ポイントの低下だが、前年同月比では1.2ポイントアップ。生産能力が11万8,770d、前年同月比0.4%減となる一方で、生産量は10万916d、同1.0%増を記録した。
 また、押出類の稼動率は84.6%。昨年12月比6.2ポイント低下したものの、前年同月比では4ポイントの上昇。生産能力が9万8,321d、前年同月比2.3%減となる一方で、生産量は8万3,153d、同2.5%増となった。


1月の自動車向け出荷1%増
乗用車圧延11%増、DC4%増
 日本アルミニウム協会がまとめた1月の自動車(二輪車を含む)向けアルミ製品出荷量は11万5,681d、前年同月比1.0%増となった。プラスは2ヵ月連続のこと。
 品種別では、▽圧延品:2万2,652d(前年同月比4.4%増)▽鋳造品:2万9,012d(8.0%減)▽ダイカスト:6万1,792d(4.3%増、うち自動車向けは5万7,758d・4.3%増)▽鍛造品:2,225d(5.8%増)。
 圧延品内訳は、▽ホイール:506d(34.7%減)▽二輪車:1,095d(12.1%増)▽乗用車:7,700d(10.8%増)▽トラック・バス:2,816d(12.6%増)熱交換器:1万535d(0.4%増)。


日本アルミニウム協会賞技術賞
三菱アルミ、神戸製鋼など受賞
 日本アルミニウム協会はこのほど、「日本アルミニウム協会賞」技術賞の受賞者を以下のとおり決定した。表彰式は5月26日に行なわれる。
【技術賞】▽光ダクトによる省エネルギー照明装置の開発(日建設計・松縄堅/マテリアルハウス・新井秀雄)▽ノンクロム表面処理技術の開発(三菱アルミニウム・山口恵太郎、中田一、大冨浩一)▽ダイオキシンの発生しないアルミニウム溶湯の新精錬技術の開発(神戸製鋼所・柳川政洋、正田良治/ファウンテック・大隅研治)。


「官民合同会議」が防犯認定
ドア・窓など3部門2,281点
 警察庁・経産省・建材業界など計19機関で構成する「防犯性能の高い建物部材の開発・普及に関する官民合同会議」はこのほど、戸建て住宅やマンション、ビルなど建物開口部材について「防犯性能の高い建物部品目録」を発表した。目録登録件数はドア・窓・シャッターの3部門15種類2,281点。これらは「防犯性能の高い商品」として推奨ラベルを貼付して販売できる。
 この推奨制度は建物侵入犯罪の激増に対応して官民で制定。工具などを使った開口部からの侵入手口試験において、商品や商品部材別に5分間以上の耐侵入試験をクリアした商品を「防犯性能の高い商品」として認定、推奨する。ただ、同制度は強制力はなく防犯保険などともリンクしない。
 目録件数は@ドア関係6種類(木造住宅及び工業化住宅用玄関ドア、軽量・重量ドア、ガラスドア、上げ下げ内蔵ドア、引き戸、錠・シリンダー及びサムターン)A窓関係6種類(サッシ、ガラス、ウインドウフィルム、雨戸、面格子、窓シャッター)Bシャッター関係3種類(重量シャッター、軽量シャッター、シャッター用スイッチボックス)−−の3部門・15種類。トステム・YKK APなどサッシ大手6社及び三和・文化のシャッター大手2社はほとんどの各種類に登録済み。


1月の缶材出荷、1.9%減
ボディ3%減、エ・タ0.5%増
 1月のアルミ缶材出荷量は3万931d、前年同月比1.9%減となった。マイナスは2ヵ月ぶりのこと。エンド・タブ材は1万478d、0.5%増となったものの、ボディ材が2万453d、3.1%減と落ち込んだ。
 また、飲料用アルミ缶生産量は2万911d、3.2%減で、2ヵ月ぶりに前年同月を下回った。内訳は、缶体が1万3,635d・4.7%減、缶ふたが7,276d・0.4%減。


1月の電機・通信機器向け出荷
3.0%増、圧延品は8.7%増
 1月の電機・通信機器向けアルミ製品出荷量は1万7,105d、前年同月比3.0%増となった。プラスは7か月連続のこと。
 内訳では、▽圧延品:1万4,665d・8.7%増(うち、フィンが3,482d・1.9%減)▽鋳造品:256d・18.7%減▽ダイカスト:2,008d・22.6%減▽電線(電力向け除く):176d・13.3%減。
 圧延品の内訳は、▽板類:8,221d・7.7%増(うち、フィン2,897d・0.6%増)▽押出類:2,413d・8.3%増(363d・31.5%増)▽はく:4,031d・11.1%増(222d・43.7%減)


産総研/エスイピ/名機製作所
Mg合金の新射出成形技術を開発
製品歩留まり90%以上に向上
 産業技術総合研究所はこのほど、エスイピ(愛知県知立市、山田藤夫社長)、名機製作所(愛知県大府市、下條駿一社長)と共同で、マグネシウム合金の新しい加工技術「ランナレス射出成形法」の開発に成功したと発表した。名機製作所の射出成形技術にエスイピが開発したホットランナノズルを用い、産総研が開発した固液共存状態での成形加工技術を利用することで、製品歩留まりを従来ダイカスト法の50%から90%以上に向上させるとともに、鋳造欠陥の少ない高品質製品を得ることを可能にした。酸化しやすい液体が少ないためマグネシウム合金の酸化燃焼の危険性も減少、防燃用のSF6ガスも不要にした。
 産総研らが開発した技術は、マグネシウム合金が半分溶けた状態で金型に圧入して成形する方法。従来のダイカスト法は液体状態のマグネ合金を高速・高圧で金型に注入するため、ランナ、ゲート、オーバーフローなど製品以外の部分が多く、実際の製品になる部分は半分程度であった。
 新手法では、固体のマグネシウム合金素材を射出成形機に装填し、固液共存状態の温度まで自動的に加熱しながら、ピストンにより金型へ加圧圧入する。スクリューを使用せず、溶解炉・加熱炉も不要にした。
 マグネシウム合金を金型に圧入する際に、射出成形機から金型に至る部分(ランナ)でマグネシウム合金を溶けた状態に保つために加熱保持する「ホットランナ」を採用。さらに、金型にマグネシウム合金を注入するノズル部を製品の上に直接配置することで、製品以外の不要なものをなくす射出成形法を確立した。
 現在、名機製作所でランナレス射出成形機の量産機の設計・製作を進めており、性能テストを完了後、製品化に向けた量産試作に移る。


超高硬度のカラー表面処理技術
世界初の7H以上、日軽金が開発
 日本軽金属はこのほど、世界初の超高硬度のメタリックカラーアルミ表面処理技術を開発したと発表した。アルミ特殊表面処理と独自開発の硬質塗料を組み合わせたもので、平成7年に同社が開発したアルミ塗装材で初めて硬度7H以上を実現し、鉄道車両内装材で実績のある「日軽スーパーハードコート」を発展させた。
 従来、アルミや鉄へのメタリック塗装は、表面が軟らかく塗膜の引っ掻き硬度はせいぜい2H程度であるため、耐傷付き性・耐磨耗性に弱く、使用範囲に限界があった。新技術はこれを一気にブレークスルーしたもので、7H以上の超高硬度のほか、メタリック系のあらゆるカラーに対応可。また、従来の硬質塗膜にはなかった耐衝撃性や曲げ加工性も良好。さらに、耐汚染性・耐紫外線性も合わせて付与することができるため、屋外使用など用途範囲も広い。目下サンプル出荷中で、鉄道車両、建築内外装材、電化製品、家具類など広範囲な用途を期待している。
 なお、同社グループは昨年7月、電気ブラスト前処理を導入した超硬アルマイト表面処理「CBカラー」を開発済み。同技術は新日軽から住宅・ビル・エクステリア建材に「新触感建材・CBシリーズ」として導入済みで、市場では生産が間に合わないほどの人気ぶり。


YKK APがEX新商品発表会
メタリック色で1棟丸ごと
 YKK APとYKK APエクステリア(高橋章二社長)は4月6〜7日の両日、東京流通センターにおいて04年春のエクステリア新商品発表会を開催した。
 目玉商品はメタリックなカラーで門扉からフェンス、住宅外観まで家1棟分を提供できる「シンプルモダンシリーズ」、3色の木目調商材で門回り・庭回りを演出する「ガーデン倶楽部スタンダード」、人工木材「リウッド」シリーズの充実など。東京を皮切りに神戸、九州でも開催、EX販工店、ホームビルダー、流通など全国で5,000名の入場を見込む。
 朝倉秀昭常務エクステリア建材事業部長によると、新製品の初年度売上高は40億円、EX建材事業部総売上の10%程度を見込むという。
 「シンプルモダンシリーズ」は団塊ジュニアの若い世代に人気のあるシンプル&モダン住宅に焦点を当てたウォールEX群。プラチナステンなど金属の素材感を活かしたメタリック調のカラーが特徴で、門扉・フェンス・Fixフェンス・ひさし・スクリーン・バルコニー通風小窓・機能扉・機能門柱・チェーンポールなど家1棟分を用意した。「ガーデン倶楽部・スタンダード」は木目調アルミ形材製の門扉・フェンス・機能門柱・ポストユニットなど車庫・庭回り商品群で、従来のブラウンシーダーに新色シーダーブラウン・サニーブラウンの2色を加え、選択幅を大幅に拡大。
 人気上昇中のオリジナル人工木材による「リウッド」はデッキ門扉・ハイパーティション・トレリスなどを品揃えした。この他、南欧風の住宅にマッチする繊細なアルミ鋳物壁飾り・立体壁飾りがポイントの門扉・フェンス「トラディシオンシリーズ」、エントランス回りをパワーアップした風除室「セフターV」、業界で初めて光触媒コーティングテント地を使用した住宅用オーニング「サンブレロU・防汚タイプ」などが目新しい。いま注目の「エクステリア防犯配慮商品」も実演展示した。


四国化成の大型アルミ伸縮門扉
+5万円で手動から電動に転換
 四国化成工業は手動タイプに5万円を上乗せするだけで電動タイプに転換できる大型アルミ伸縮門扉を開発、全国発売した。従来、手動と電動の価格差は伸縮門扉で約40万円、引き戸で約20万円、跳ね上げ門扉で約16万円あったが、四国化成はこれを一気に5万円まで縮小した。同社はかつてアルミ伸縮の特許を保有し、この分野では業界のリーダーカンパニーだった。ただ最近はサッシ系EX企業の追い上げが激しいことから、ここで低価格の電動型を開発、再度業界をリードする。
 商品名は「クレディアコー電動タイプ=写真」。販売価格はレールタイプ・手動型が18万400円で、リモコン付き電動型の新価格は+5万円の23万400円。従来電動型は約58万円だったので、6割も値下げしたことになる。リモコン電動型は雨に濡れずに開閉できるので人気が高い。しかし価格が割高なため予算的に設置を見送るユーザーも少なくない。四国化成は思い切った値下げ策で需要増大と販売シェアの引き上げを狙う。
 なお、「クレディアコー電動タイプ」は同社が4月14日・大阪サンパレス、4月23〜24日・東京流通センターで開催する新製品発表会「シコクフェア04−−くらしをデザインする」の目玉商品として展示公開する。


立山アルミがオーニング新製品
 立山アルミニウム工業はこのほど、オーニング「レクチュールII=写真」を新発売した。建物の外観をファッショナブルに演出するだけでなく、室内に差し込む直射日光を屋外で遮るので、室内温度の上昇を抑え、エアコンの使用が減り、省エネにつながる。
 手動タイプのほか、ボタンひとつで開閉可能な電動タイプ、停電時には手動での操作も可能な電動・手動タイプをラインナップ。さらに、リモコンシステムや、風力や日差しを感知して自動で開閉する風力・陽光センサーシステムを新採用、オーニングの機能性を一段と高めた。
 サイズは間口1940〜4670o、奥行1000〜2000o。本体カラーはホワイトとブラックの2色。キャンバス色は28色と8種類のストライプ柄を規格。価格は13万円(手動タイプ間口1940×奥行1000o)から。販売目標は月間30セット。


新日軽が「防犯ミニフェンス」
 新日軽はこのほど、ガーデンエクステリアにおける防犯配慮商品「セーフティエクステリア」の一環として、防犯ミニフェンスを商品化した。ブロック塀やフェンスの上に設置する剣先飾りフェンスで、有刺鉄線と同様の効果があるという。デザインは3種類、色はブラックとステンカラーがあり、後付けが可能。発売は5月から。写真は形材フェンス上部への取り付け例で、価格は3万4,000円(巾1,000×高さ200o、2スパン)。
 「セーフティエクステリア」は「スキのない外観で、犯行をあきらめさせる」「侵入盗の心理を考慮した対策で侵入を阻止する」という2つのコンセプトをベースにした商品。「防犯ミニフェンス」「防犯フラッシュライト」「ルミネクス照明」「センサライト(ソーラータイプ)」「安心ボイス」「小電力ワイヤレスセキュリティ」「ハンズフリーカラーテレビドアホン」で構成。


Sルームに防犯関連コーナー
対策を総合的に紹介、トステム
 トステムはこのほど、同社最大の「トステムショールーム東京」に住宅の防犯対策関連商品を総合的に展示した「セキュリティコーナー=写真」を新設した。サムターン回し対策の「お出かけサムターン」、窓からの侵入対策の「SSモニター」など様々な防犯対策商品を活用した、より効果的な防犯対策を講じるための情報を消費者に提供する場として、全国のショールームでもセキュリティ関連の展示を強化していく。
 開設したセキュリティコーナーは展示面積が約80u。サッシ・ドアなどの開口部商品、門扉・フェンスなどの外構商品、ホームセキュリティシステムなど約80点の防犯商品を展示。「どのような住宅が狙われやすいか」「どのような手口で侵入してくるか」「どうすれば侵入されにくくなるか」を、「敷地」「窓・ドア」「室内」の3つの防衛ラインの視点から総合的に紹介している。一般ユーザー向けセミナー「防犯豆知識」も随時開催する予定。


三協アルミニウムの「ARM-S」
表面処理で大谷美術館賞受賞
 三協アルミニウム工業が省エネサッシシステム「ARM-S」に導入したアルミ表面処理技術「アルミ押出形材のマット調高意匠仕上げ」が第1回大谷美術館賞を受賞した。去る3月30日に東京都北区の大谷美術館で表彰式が行なわれた。
 大谷美術館賞は材料表面の美的評価向上に寄与する優れた作品及び顕著な業績に与えられる顕彰制度。「ARM-S」は形材押出時のダイスマークを目立たなくする表面処理技術を施しているが、従来技術に比べ環境負荷を極限まで低減したマット処理システムが、「環境との調和・融合に適合した」と高評価を受けた。受賞製品は次の通り。
▽アルミ部門:三協アルミ「アルミ押出形材のマ ット調高意匠仕上げ」▽鉄部門:JFE「大柄ちぢみ鋼板による平瓦風横葺屋根」▽銅部門:古河電工「日光東照宮社務所の硫化銅板屋根」▽彫刻:濱田紅子「鉄による彫刻『猫』」。


アルミ建築構造協議会が開催
6月にアルミ建築フォーラム
 アルミニウム建築構造協議会は6月23日午後1時〜5時、東京・大手町の経団連ホールにおいて「アルミが建築を変える−−アルミ建築イノベーション−−」と銘打った「アルミ建築フォーラム」を開催する。アルミ建築構造物は次代を担う大型アルミ需要としていま業界が最も期待する分野。著名な建築設計家でアルミ建築を代表する伊東豊雄氏、山本理顕氏、難波和彦氏、新谷真人氏、飯島俊比古氏の5氏が講師・パネラーとなってアルミ建築の最前線を語る。入場無料。


三和シヤの集合住宅用ドア
ドリル穴あけ対策に鋼板内蔵
 三和シヤッター工業はこのほど、マンション用ドア「セレドール・アバンセ」にドリル対策用鋼板を内蔵、防犯機能をさらに高めた「セレドール・アバンセDF」を発売した。
 近年、集合住宅の侵入犯罪が多発、住宅ドアの防犯がクローズアップされている。「セレドール・アバンセ」は収納型サムターンや鎌デッド錠に加え、従来は高級ドアに限られていたリバーシブルキーや耐震枠を標準装備するなどコストパフォーマンスに優れた商品。新製品では、ドリルなどによる穴あけ、戸板破り対策として、ドア内部に鋼板を入れた。本体価格はW800o×H2000oで17万4,000円。初年度販売目標は2億円。


日軽金・蒲原電解鋳造工場が品質ISO
 日本軽金属の蒲原電解鋳造工場は2月21日付で、「ISO9001(2000年版)」の認証を取得した。審査登録機関は(財)ベターリビングシステム審査登録センター。認証範囲は「アルミニウム鋳造製品のスラブ、ビレット、インゴット(自家消費用母合金インゴットを除く)の設計・開発および製造」。対象事業所は蒲原電解鋳造構造および構内関連企業の日軽テクノキャスト。


製品協会が発刊『アルミの
使い方と加工法の基礎知識』
 軽金属製品協会試験研究センターは5月20日、『アルミニウムの使い方と加工方法の基礎知識』装丁版を発刊する。同協会誌「アルミプロダクツ」で96年から33回にわたって連載した「ユーザーのためのアルミニウム基礎技術講座」をまとめたもの。主な内容は、@アルミニウム材料の特性と使い方A陽極酸化B塗装C各種表面技術D機械加工E接合。体裁はB5判・220頁。
 定価は2,400円、会員予約価格1,680円、一般予約価格2,160円(いずれも消費税込み)。申込みは電話0297-78-2511/FAX2278まで。


九州不二サッシの組織変更と人事異動
(4月1日付)【組織変更】@形材事業部、加工品事業部、押出品事業部を廃止し、その業務を集約する生産本部を置く、Aエコ商品営業部を営業三部に改称し、ビル営業グループを傘下に置く、B加工品部とビルサッシ部を再編し、加工品部とサッシ部を新設(加工品部にアルミ加工品グループ、精密加工品グループ、PDP部品グループを置く)、C押出形材部と表面処理部を統合し、資材生産部と称する【人事異動】▽生産本部長(押出事業部長)常務取締役・前畑政富▽生産本部(形材事業部長兼)取締役形材商品部長・松本誓二▽生産本部加工品部長(加工品事業部長)取締役・田中秀坪▽生産本部(加工品事業部兼技術グループ長)執行役員生産技術部長・藪内正剛▽生産本部資材生産部長(形材事業部生産管理部長)執行役員・山田晋。


東洋エクステリアの人事異動
(4月1日付)▽常務執行役員営業本部部長(トステム業務部長)林光▽常務執行役員(執行役員)経営企画室長兼業務本部長・中島洋介。


文化シヤッターの人事異動
(4月1日付)▽住建支社長(首都圏支社長)、取締役根来俊▽ティアール建材常務(住建支社長)鈴木侯良▽総務部長、大和田清明。


図・表・写真は本誌でご覧ください。