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NO.1702(2004年09月06日号)

東京理化工業所の福村社長が指針
経営改革推進にリーダーシップ
05年度連結経常益3億円を視野


 赤字経営が続いている東京理化工業所は06年3月期連結で3億円の経常利益を目指す。生産効率改善、多品種小ロットの不採算製品の整理、高難易度製品の価格是正など一連の経営改善策が今期中に完了、来期黒字化が射程に入ってきた。

【持株会社制度を導入】
 これは6月に就任した福村康廣社長が本誌に明らかにしたもの。同社は新社長の強力なリーダーシップの下、経営改善策を相次いで打ち出している。この4月からダイカスト製造拠点を東北理化(福島県白河市)と九州理化(熊本県球磨郡)として分社化。さらに、10月1日付で資本金5億円の新会社「東理ホールディングス」を設立、持株会社制度を導入する。
 今期は連結ベースで売上高99億3,900万円、経常損失4億2,800万円、当期損失2億700万円の予想。赤字操業となっている東北理化は設備稼働率・良品率が低い。高難易度製品については良品率に見合った価格是正を認めてもらい、ある程度解決したが、生産効率の悪い小ロット製品の受注も一部残っており、発注量の増大や受注単価の引き上げを引き続き要請する。
 東北理化では、設備稼働率に見合った適正な体制とするため約80名の人員削減を実施、今下期で約1億5,000万円のコスト削減を見込む。また、協力会社を工場の構内外注とする内製化により外注費を削減する。また、輸送コストの削減にも着手、今後年間で5,000万〜7,000万円の削減にメドを付けた。また、生産効率の悪化を招いている一部老朽化設備の改善も図る。
 11月1日をメドに計量器の連結製造子会社、白河精機を金門製作所に譲渡するとともに、30億円近い弁済保証債務を解消。現在13億円弱ある借入金も来年3月までに全額返済して、無借金とする。手形の割引と金利で年間1億円以上の負担があるが、来期にはこれをゼロとする考え。
 こうした一連の改革が年内にも終了することで、「来期は黒字化が100%見えてくる」(福村社長)。また、持株会社制度の導入により、営業の強化を図るとともに、経営多角化・新規事業へ進出する体制を整える。
 「従業員に対しては、『コスト意識』を持つことと、『企業として当然やるべきことを着実に実行せよ』と訴えてきたが、気持ちを一つにして改革に向けた話し合いをするなど意識はずいぶん変わってきた」「敢えて難しいことをやろうとしているわけではなく、自動車メーカーなどがもっと厳しい管理の中で進めていることを実行すれば黒字化は間違いない」「今の段階できっちり商品が作れるように絞り込んで、その中で収益が合うようになれば、逆に社員を増やすかもしれない。いったんは固定費を縮小しない限りは、会社の再生はないと思っている」(福村社長)。
 黒字化を達成した来期以降、ダイカスト部門の強化を狙って四輪分野への本格展開なども検討する。「ある程度の原価率がきっちりと守られれば、経営再建・黒字化は可能。黒字化を実現したら、その後は新規の営業を展開していく」「当社は既に合理化をしているので、人件費負担は低く、やるべきことをやれば大手ダイカストメーカーに勝てないはずがない」。


上期製品総需要214万d・5%増
97年上期の過去最高水準に肉薄
 日本アルミニウム協会がまとめた04暦年上期(1〜6月)のアルミ製品総需要は214万2,471d、前年同期比5.0%増となり、上半期としては2年連続のプラスを記録した。ただ、過去最高である97暦年上期の214万6,471dを0.2%下回った。内需が200万3,139d、前年同期比5.8%増となった半面、輸出は13万9,332d、同5.2%減と3年ぶりのマイナスに転じた。
 製品別では、鋳造品、電線が前年上期実績を下回ったのを除いてプラスを記録。特に、ダイカストが46万3,956d、同10.7%増、鍛造品が2万1,457d、同20.3%増と大幅に伸びた。
 用途別では、主力の輸送用が76万7,130d、前年同期比6.4%増、缶材など食料品が23万8,606d、同3.9%増、金属製品が25万9,674d、同6.5%増に。一般機械も8万4,147d、同13.5%増と好調であった。土木建築も33万7,323d、同1.2%増と小幅ながらプラスに転じた。一方、電力は1万111d、同29.9%減と大幅に落ち込んだ。


暦年上期圧延品出荷、3.3%増
自動車6%増、缶材・建設微増
 2004暦年上期(1〜6月)のアルミ圧延品生産・出荷統計(確報値)がまとまった。それによると、板は生産が70万3,183d、前年同期比2.4%増、出荷が71万4,484d、同2.6%増で、ともに2年連続での過去最高更新となった。
 また、押出は生産が51万1,404d、同4.4%増、出荷が50万6,030d、同4.4%増でともに2年連続のプラスだが、過去最高の97年上期実績を生産で20.2%、出荷で20.5%下回る水準。
 板・押出合計の出荷量は122万514d、同3.3%増。2年連続のプラスとなったが、過去最高の97年上期比6.8%減にとどまった。
 出荷の需要部門別内訳では、板類で最大の用途分野である缶材が22万8,419d、前年同期比3.4%増となったのを始め、自動車向けが7万521d、同6.6%増に。一般機械向けも8,209d、同23.6%増と好調であった。一方、日用品は2,747d、同10.4%減、はく用が7万7,926d、同0.7%減を記録。建設向けも3万352d、同3.8%減とマイナスに転じた。
 押出の出荷は建設向けが30万6,863d、同1.7%増と、小幅ながらプラスに転じた。自動車向けも7万691d、同5.2%増を記録。精密機械、一般機械もそれぞれ、15.9%、12.8%と2桁の伸び率となった。


7月圧延品出荷3%増、箔2%増
板2.6%増・単月で過去最高に
 日本アルミニウム協会が発表した7月のアルミ圧延品生産・出荷統計(速報値)によると、板と押出の合計では生産が21万8,175d(前年同月比3.4%増)、出荷が22万58d(同2.6%増)で、ともに8ヵ月連続のプラスとなった。
 板は生産が12万5,645d(前年同月比3.6%増)、出荷が12万8,720d(同2.6%増)となった。生産は11ヵ月連続のプラスで、7月としては過去最高を記録。出荷は3ヵ月連続のプラスで、月次では過去ピークの01年3月を1.7%上回り過去最高に。主力の缶材が猛暑による需要増で上乗せになり、自動車部材、印刷板、半導体・液晶装置向け厚板材などが好調に推移した。
 一方、押出類は、生産が9万2530d(前年同月比3.0%増)、出荷が9万1,338d(同2,5%増)で、ともに8ヵ月連続でのプラスを記録。主力の建設向けが力強さに欠けるものの、自動車部材、半導体・液晶製造装置向けなどが引き続き高水準で推移している。
 また、はくも、生産が1万2,556d(同5.2%増)、出荷が1万2,229d(同1.7%増)で、いずれも2ヵ月連続のプラス。主力のコンデンサ向けが引き続き高水準を維持している。


上期の箔出荷量、3.5%増
コンデンサ向け21.2%増
 04暦年上期のアルミ箔生産量は7万1,239d、前年同期比2.9%増、出荷量は7万1,436d、同3.5%増となった。生産は2年連続のプラス、出荷は3年連続のプラスだが、2000年上期の過去最高を生産で2.9%、出荷で2.4%下回る水準。内需が6万3,358d、同5.2%増となった半面、輸出は8,078d、同8.7%減であった。
 需要部門別では、構成比28%のコンデンサ向けが2万171d、前年同期比21.2%増と急回復に転じた。一方、日用品は8,115d、同3.2%減と縮小基調に歯止めがかからず、需要の26%を占める食料品も1万8,763d、同1.2%増と引き続き伸び悩んだ。


サミットアルミの青柳社長が指針
月産1.1万dの合金総合メーカー
量の拡大よりも質的充実にシフト

 6月に就任したサミットアルミの青柳勝社長は23日、東京・千代田区の東京支店で会見に応じ、事業の現状と今後の運営方針などを明らかにした。

 その中で、生産・販売量が過去最高にありながら「原料高の製品安」で収益が伸び悩む現状を指摘。今後、量の拡大は追わず、最適操業・調達・受注による質の充実・適正利益の確保に重点を置く考えを述べた。以下、同社長の発言要旨。
【生産体制】当社は、旧関西軽金属と、住友化学工業のアルミ合金事業を母体に住友商事が中心となって発足した旧スミアル合金が91年10月に対等合併して誕生した。資本金は4億円で、住友商事が77.7%、住友化学が19.5%を出資。二次合金、新塊合金、RSI(アルミ缶再生塊)、脱酸剤を手がけるアルミ合金地金の総合メーカー。住友商事の情報力と信用力がバックにあることが大きな強みである。
 生産拠点は、旧関西軽金属の工場であった滋賀(滋賀県愛知郡)と茨城(茨城県猿島郡)、及び旧スミアル合金の新城(愛知県新城市)の3ヵ所で、原料調達、製品供給面で恵まれた立地にある。
 月産能力は滋賀4,200d、新城4,300d、茨城2,500dの計1万1,000d。新塊合金とRSIがそれぞれ約1,500d、残りの8,000dが二次合金である。現在の実生産量は月平均で1万500dで、ADC材とAC材の比率はほぼ半々。
 各工場に設置されている反射炉は、▽滋賀:30d炉4基(溶解炉2基+保持炉2基)、20d炉2基(うち1基はドライ炉、残り1基は休止中)、5d炉1基(休止中)、▽新城:60d炉(30d補助炉付)1基、45d炉2基、15d炉1基、500s炉1基(テスト品生産用)で、すべて溶解炉、▽茨城:35d炉2基(溶解炉)と保持炉の25d炉1基および20d炉1基、8d炉1基(ドライ炉)。3工場とも二次合金を生産するほか、滋賀はRSI、新城は新塊合金、茨城は製鋼用脱酸剤をそれぞれ生産している。
 なお、茨城工場は建屋が築30年と老朽化しており、操業を維持しながら04年末完成予定で建替え工事を行っている。投資額は2億円弱。
【業績推移】04年3月期は生産・販売数量が前年度比約3%伸びたものの、販価の下落により売上高は約240億円とほぼ横ばいにとどまった。02年度決算は過去最高の生産・販売量を更新、利益もこの10年ぐらいで過去最高の水準となった。ただ、03年度は02年度に比べて生産・販売量は増えたものの、利益は3分の1程度に落ち込んだ。輸入代替品の先行受注で上半期の販価が低迷した半面、原料価格アップによる「原料高の製品安」で利ザヤが大幅に減ったことが主因。
 今期の生産・販売量は月平均1万500d程度と前年度比ほぼ横ばいを計画。上期(4〜9月期)は予定通りの水準で推移している。上期売上高は120億円程度で、利益は昨年度上期比倍増となるが、02年度上半期に比べると6割程度の水準。昨年末から今年の年初にかけてある程度値上げが浸透したものの、利ザヤの回復は不十分。「原料高の製品安」という状況は余り解消されていない。下期には販価引き上げによる利ザヤのさらなる改善が急務である。
【経営の基本方針】最適操業・最適調達・最適受注を追求することで「生産効率アップによる競争力の強化」を狙う。これまでは量を拡大することで利益を追求してきたが、今後は単に量の拡大を追うのではなく、質の充実によってコスト低減と競争力を強化していく。原料・製品価格、歩留りなどの要因を見極めたうえで、現在の設備・人員でどの程度の操業がベストであるかをトータルに判断する。
 さらに、環境問題、安全問題、コンプライアンスの課題などに対応するためにはコストがかかるが、再生産をしていくためにこうしたコストを販価に転嫁していく必要があり、業界全体の課題として取り組んでいきたい。
【海外展開】中国の需給動向は内外の二次合金メーカーに与える影響が大きいため、ウォッチしていく。将来、そのための拠点を設けることもあろう。また、自動車産業が海外に進出、鉄スクラップを含めたリサイクル事業を展開する中で進出する可能性はある。ただ、現状は中国に当社が単独で進出してADC12の生産を立ち上げるタイミングではない。


不二サッシの第1四半期連結
売上高11%増、損失幅も縮小
 不二サッシの05年3月期連結第1四半期は、売上高208億5,700万円(前年同期比10.5%増)、営業損失10億2,200万円(前年同期は13億7,600万円の損失)、経常損失14億3,700万円(同18億2,100万円の損失)、純損失10億9,800万円(同17億3,300万円の損失)となった。主力商品であるビル用建材品の期間内取付完了工事が多かったことで物量が増加、増収となった。さらに、契約適正化の推進、製造原価・運送費・人件費などコストダウンにグループ挙げて取り組んだことで、各損益段階とも、前年同期に比べて損失幅が縮小した。
 セグメント別の収益状況は、▽ビル建材:売上高100億2,200万円(前年同期比17.0%増)、営業損失5億4,000万円(前年同期は5億300万円の損失)▽住宅建材:売上高33億8,100万円(同13.0%減)、営業損失1,400万円(同2億8,700万円の損失)▽形材外販:売上高39億9,500万円(同18.0%増)、営業利益2,200万円(同1億100万円の損失)▽その他:売上高34億5,800万円(同14.0%増)、営業損失1,000万円(同1,100万円の利益)。
 なお、通期の予想は売上高1,330億円(前期比6.0%増)、営業利益39億円(同15.3%減)、経常利益22億9,000万円(同21.5%減)、当期純利益11億円(同0.1%減)で、期初見通しを変えていない。


九州不二は大幅黒字転換
 九州不二サッシの05年3月期連結の第1四半期業績は、売上高64億3,600万円(前年同期比15.5%増)、営業利益1億1,200万円(前年同期は1億6,800万円の損失)、経常利益7,200万円(同1億9,500万円の損失)、純利益2,900万円(同2億800万円の損失)で、各損益段階とも前年同期の損失を脱して黒字計上となった。
 引き続き新商品の投入及び拡販など積極的な受注活動や利益改善策を実施。主力の一般形材と精密加工品の受注が増加したのに加え、経費節減など合理化を推進したことで大幅増益となった。
 連結のセグメント別収益では、建材事業は売上高が54億2,600万円で、前年同期比7.6%の増収。営業損益も前年同期の1億1,300万円の損失から1億3,200万円の利益計上と大幅に好転。また、半導体及び弱電関連事業は売上高10億900万円、前年同期比91.1%増と急増し、営業利益も1億600万円、同146.5%増となった。


不二サッシの人事異動
(8月31日付)▽退任、日海不二サッシ社長就任(取締役上席常務執行役員技術本部長、営業統括本部住宅建材事業部・情報システム部・Jプロ担当)平松武洋▽情報システム部担当兼ねる、角谷勝彦専務執行役員経営企画室・管理本部・関連事業部・総務部・人事部担当▽中低層建材部長兼ねる、古川直久執行役員営業統括本部関東支店長兼管理部長▽執行役員技術本部長兼商品開発部長(執行役員技術本部商品開発部長)土屋英久▽製造二部長兼ねる、高浪昭一執行役員生産本部千葉工場長兼管理部長▽人事部付、山口不二サッシ出向、社長就任(生産本部千葉工場製造二部長)玉木功。


三協が防犯配慮商品約260点
トータルな防犯プランを提案
 三協アルミニウム工業はこのほど、「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」が今年4月、「防犯性能の高い建物部品目録」に公表した規定の防犯性能を満たす「防犯建物部品」商品約230点を発売した。また、「防犯建物部品」以外に、アラーム音やフラッシュライトで侵入盗を威嚇する「ハウスディフェンスシステム」商品約30点を併せて発売した。
 同社は侵入盗の防犯対策として、これらの商品と戸建住宅外構におけるセキュリティ提案として02年5月に発売した「セキュリティエクステリア庭用心」を組み合わせた「防犯配慮商品」により、侵入経路や手口を踏まえたトータルな防犯プランを提案する。
 「防犯建物部品」約230点は「開口部防御」を狙って、開口部からの侵入を防ぐため錠や締まりを強化し、部材の工夫などによって防犯性能をより高めた建物部品。@玄関・勝手口(玄関ドア・玄関引戸・勝手口ドア):ピッキングに強い錠やサムターン回しによる侵入への対策、Aサッシ・出窓・飾り窓(面格子付サッシ・雨戸付サッシ・シャッター付サッシ・出窓・飾り窓):こじ開けにくいシャッターや雨戸付サッシが効果的、B窓まわり(面格子・鋳物面格子):切断に強く、はずされにくい接合構造−−で構成されている。


マグネシウム合金
豪州企業が中国に合金生産拠点
年産能力3万d、06年初め稼働

 西側メーカーのマグネ生産プロジェクトが相次いで頓挫する中で、豪州のケイ・マグネシウム社が中国で年産3万d規模の合金生産を立ち上げる。06年初めから操業を開始、07年6月にフル稼働を見込む。6万dへの倍増も視野に置いている。

 豪州企業のケイ・マグネシウム社(Quay Magnesium Ltd.、本社:シドニー、Peter Stuntz会長)が、中国でマグネシウム合金事業に乗り出す。南京市近郊に年産3万d規模の工場を建設、購入マグネ材から合金を生産する。1ラインで年産1万5,000dの設備を2ラインを設置。この10月から建設に着手し、06年初から生産を開始、07年第2四半期にフル操業を見込む。第二期では約6万uの工場敷地をフルに利用、倍増の年産6万dに引き上げる。
 中国は03年実績で世界の供給量の7割に相当する純マグネを35万d、マグネ合金9.9万dを生産。既に、ノルスク・ハイドロが西安に年産1万d規模の合金工場を設けているが、ケイ・マグネシウム社は100%西側資本による中国最大級のマグネ合金生産会社となる。投資金額は4,500万豪j。
 工場は上海から西へ約270q、南京市街から南へ約14qの「南京New & High Technology Industrial Development Zone」内に建設する。ロボットを最大限採用し、半連続生産方式とする。また、同地域での工場建設許可を得るため、環境・安全面にも十分配慮する。
 ケイ・マグネシウム社は原料純マグネをピジョン法によって製造する中国国内メーカーから低コストで購入、欧州規格に則って合金化するほか、ダイカストメーカー、チクソモールディングメーカーの成形工程で発生する端材などのスクラップも購入してリサイクルする。顧客のドロス処理にも協力する。
 合金化技術は、欧州の有力マグネシウムメーカーが開発した「Molten Salt Refining Technology(溶融塩精製法)」を採用。同製法はSF6などの防燃用カバーガスやフラックスを必要とせず、不純物やメタルロスの少ない高品質のマグネ合金が生産可能という。AZ系やAM系の汎用合金に加え、ストロンチウム、シリカ(SiO2)、レアアースなどを添加した特殊合金にも対応した生産ラインとする。製品は中国及び欧州の自動車メーカー向けを始め、航空機分野向けにも拡販する。
 Stuntz会長は「ユーザーとの長期的な関係を重視。高品質マグネ製品の長期・安定供給をコミットする。また、用途開発、新合金開発・生産を重視した、充実した技術スタッフにより市場ニーズに応えていく。SF6代替などの環境問題にも積極的に対応する」としている。


日本ダイカスト会議・展示会
11月4日から開催、81社出展
 (社)日本ダイカスト協会は11月4日〜6日、パシフィコ横浜で「2004日本ダイカスト会議・展示会」を開催する。ダイカスト展示会(入場無料)は出展企業81社が最新の設備を一堂に集めて展示、公開実演などを行う。また、「日本ダイカスト会議」(有料)では49件のダイカストに関する先端技術論文の発表が予定されている。
 展示会の主な出展企業は、宇部興産機械、シーケービー、篠塚製作所、ソディックプラステック、東芝機械、東洋機械金属、ヒシヌママシナリー、ビューラー。ダイカスト製品メーカーは、アーレスティ、嘉瑞製品有限公司、筑波ダイカスト工業、東京理化工業所、古河鋳造、プログレス、リョービなど。ダイカストマシン周辺装置では、セイコーエンジニアリング、サンコー商事、田辺インターナショナル、東京モーレックス坩堝、炉関連ではコーレンス、三建産業、日本モルガン・クレシブル、日本ルツボ、広築、メイチューなど。
 なお、ナノキャストは半凝固金属生成装置、周辺装置、半凝固金属を使用したダイカスト製品を展示するほか、ダイカスト会議において講演「新半凝固ダイカスト法(ナノキャスト法)の開発」を行う。
 ダイカスト会議の入場料は、協会会員6万円(9月17日までの料金到着による早期割引5万円)、一般12万円(同10万円)。
 また、ダイカスト工場見学会も実施する(有料)。内容は【11月4日】@東北コース:東北理化、アーレスティ栃木A中央コース:プログレス、三井金属鉱業(韮崎)B富士コース:リョービ(静岡)、メッツ(身延)【5日】C関越コース:秋葉ダイカスト工業所、日立金属(熊谷)、アーレスティ(熊谷)D東名コース:東洋電産、ヤマハ発動機E埼玉・群馬コース:エーケーダイカスト工業所、田原ダイカスト興業、アルファ(群馬)。
 問合せ・申込みは電話03-3434-1885まで。


日本マグネシウム協会が例会
「マグネ陽極酸化処理技術」
 日本マグネシウム協会は9月9日(木)10時〜17時、江戸東京博物館(東京都墨田区横網)において、第7回例会「進化するマグネシウム陽極酸化処理技術」を開催する。
 主な内容は、▽マグネシウム陽極酸化処理とは(千葉工業大学・高谷松文)▽マグネシウム陽極酸化処理について(冨士工業・千崎学)▽マグネシウムの陽極酸化処理(中野科学・中野信男)▽導電性を備えた陽極酸化処理方法(堀金属表面処理工業・堀辰男)▽マグネシウムの防食処理方法(兵庫県立大学・山本厚之)▽10年間における大気曝露試験結果(電化皮膜工業・西中一仁)▽マグネシウム陽極酸化「ケロナイト処理」(ドッドウェル・福田哲夫)。
 参加費は会員2万円、非会員3万円。問合せ・申込みは電話03-3538-0230まで。


図・表・写真は本誌でご覧ください。