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NO.1723(2005年02月07日号)

研精舎、米アップルに大量納入
「iPod mini」等のアルミ機構部品
厳しい精度要求・外観規準クリア


 研精舎はこれまでのアルミダイカストにとどまらず、独自開発の精密加工技術による高機能・高差別化製品の拡大に注力している。優れたデザイン性・機能性で相次いでヒットを飛ばしている米アップルコンピュータ向けにアルミ製の高意匠・高精密機構部品の納入も開始した。

 研精舎(東京都大田区下丸子、水谷渉社長)は超精密部品の加工技術を生かし、IT・デジタル家電向けのアルミ製高意匠・高機能機構部品事業の拡大に注力している。既に、米アップルコンピュータが発売、大ヒット中の携帯型音楽プレーヤー「iPod mini」や、17インチおよび15インチサイズのノートパソコン「PowerBook G4」用に外観部も含む本体機構部品を納入、今年1月発売の超小型パソコン「Mac mini」向けにも供給を開始する。素材を購入、独自開発の製法により成形後、アルマイト処理なども自社内で行う一貫生産体制を構築済み。今回の納入を機にIT用高意匠・高機能機構部品をHDD(ハードディスク駆動装置)用部品に並ぶ事業とする。
 アップルの製品はいずれも、機能はもとより、アルミ合金製ボディにアルマイト処理を施したファッショナブルなデザインが人気を博している。採用されている部品は機構的な精密さに加え、極めて厳しい外観規準が要求されることから、「ジュエリーパーツ」と呼ばれている。研精舎は素材メーカー、ユーザーとのデザイン・インにより、これらを共同で開発した。
 「iPod mini」のボディはアルミ押出中空形材から成形した後、アルマイト処理によりシルバー、ゴールド、グリーン、ピンク、ブルー(すべて光沢色)の5色を施す。高さ約5cm、一辺約16.5cmの「Mac mini」のボディも、特殊な製法による材料を加工してシルバー色のアルマイト処理を行うもの。昨年秋、国内生産拠点の柏崎工場(新潟県柏崎市)内に約2億円を投じて専用のアルマイト処理ラインを新設した。
 一方、主力のHDD用機構部品ではアルミダイカスト製ベースのほか、アルミ押出形材の切削加工によりアクチュエータなどのアクセスアーム類を量産。3.5インチではデスクトップ向けから撤退し、サーバーや大型汎用コンピュータのデータストレージシステムなど高い信頼性が求められるハイエンド向けと、2.5インチに特化している。
 「コモディティは手がけず、差別化技術により中国・東南アジア製品との価格競争を回避、機能面で優位性を持つ製品を拡大。とくに産業用機器の重要部品や、機能だけでなく意匠性など外観規準が厳しい部品に力を入れる」(水谷社長)。
 ベースなどダイカスト部品の主力生産拠点は研精舎マレーシアに移管、アクセスアーム類は超精密加工技術を生かせる部品として柏崎工場で量産している。アクセスアーム類の生産量は月200万個弱と「史上空前の規模」(水谷社長)にあるが、年内に300万〜320万個、来年4〜5月頃までに340万個規模にさらに増加する見込み。
 国内売上高は05年1月期見込みの108億円に対し、06年1月期は115億円を計画。HDD関連が約30%、IT関連が35%、残りがテープストリーマなど産業用AVシステムとなる。
 IT関連以外の新規事業では、詳細は明らかにしていないが自動車関連部品も開発中で、「今年を元年として本格的に展開する」(水谷社長)。
 08年1月期には国内売上高で既存事業が約120億円、自動車関連など新規事業が約30億円の合計150億円の達成を目指し、非IT関連の構成比を約5割とする。
 海外生産拠点の研精舎マレーシアの04年12月期売上高は約40億円、今期は45億円を見込む。09年度には国内・海外合わせて200億円の売上達成を狙う。


04暦年の圧延品出荷3.1%増
板過去最高更新、押出3.1%増
 日本アルミニウム協会がまとめた04暦年のアルミ圧延品生産・出荷速報によると、板類と押出類の合計では生産が245万8,487d、出荷が245万6,218dと、ともに前年比3.1%増で、2年連続のプラスとなった。ただ、過去最高の97年に比べ生産が3.4%、出荷が3.6%下回った。
 内訳では、板類の生産が140万2,885d(前年比3.1%増)、出荷が141万2,048d(同3.2%増)。ともに3年連続のプラスで、昨年に続き過去最高を更新した。猛暑の影響を受けた主力の缶材を始め、自動車部材、電気機械器具向け、半導体・液晶製造装置向けの厚板材が好調に推移。輸出を抑制して旺盛な内需に振り向ける状態が続いた。
 押出類も生産が105万5,602d(同3.2%増)、出荷が104万4,170d(同3.1%増)で、ともに2年連続のプラスだが、過去最高である96年の水準に比べると生産が15.6%、出荷が16.3%のマイナスとなった。主力の建設向けが力強さに欠けるものの、自動車部材、半導体・液晶製造装置向けが引き続き高水準で推移した。
 また、箔は生産が14万5,639d(同2.6%増)、出荷が14万5,942d(同2.1%増)に。ともに、2年ぶりのプラスだが、過去最高の00年実績からは5%減の水準。主力のコンデンサ向けが引き続き好調であった。


12月の板・押出出荷0.2%増
箔は6.7%減、2カ月ぶり減少
 昨年12月単月速報値では、板類は生産が10万8,213d(前年同月比0.5%増)と16カ月連続プラス、12月としては過去最高を記録した。出荷が10万6,968d(同0.2%増)で、2カ月連続のプラスとなった。主力の缶材が堅調で、自動車材、電気機械器具向け、一般機械向けも好調を持続している。押出類も生産が8万9,821d(同0.6%増)、出荷が8万8,291d(同0.3%増)で、ともに2カ月連続のプラス。自動車部材などほぼ全品種が堅調。
 板・押出類合計では生産が19万8,034d(同0.5%増)、出荷が19万5,259d(同0.2%増)で、ともに2カ月連続のプラスとなった。
 一方、箔は生産が1万1,782d(同2.8%減)、出荷が1万1,766d(同6.7%減)で、ともに2カ月ぶりにマイナスに転じた。


宇部興産、マグネ事業から撤退
三井物産非鉄販売に営業権譲渡
 三井物産は同社が60%、宇部興産が40%出資するマグネ地金販売会社、宇部物産マグネシウム(東京都中央区日本橋箱崎町、資本金1億円、佐土晴夫社長)を1月19日付で解散、清算手続きに入った。営業権を三井物産の100%子会社である三井物産非鉄販売(東京都中央区日本橋箱崎町、中西英一社長)に譲渡。三井物産非鉄販売は事業移管を受けてマグネシウム部を設置、佐土氏が部長に就任した。非鉄金属地金及び製品の販売を行っている三井物産非鉄販売にマグネ地金販売を統合することで、事業運営の効率化・強化を図るのが得策と判断した。一方、宇部興産は、ファインケミカルなどコア事業へ経営資源を集中するため、マグネ地金事業からの撤退を決めた。
 宇部興産は94年9月に日本国内でのマグネ地金製錬から撤退したものの、96年に南京宇部マグネシウム(宇部興産38%、南京華宏30%、三井物産16%、兼松16%の出資)で純マグネの生産を再開。その後合金の生産も手がけ、99年には年間7,000dの生産能力を持っていた。99年11月宇部物産マグネを設立、年間取扱量は1万2,000d規模にあったが、中国などの製錬メーカーとのコスト競争力低下から純マグネの生産を休止、合金事業に特化して存続してきた。しかし、採算面で厳しい状況が続いたうえに、南京市の都市計画に絡んで工場立ち退きを迫られたため、南京宇部は03年10月から生産を休止。03年7月に稷山華宇75%、宇部物産マグネ15%、三井物産(中国)有限公司10%の出資で設立した晋和華宇に技術移転・生産委託することで事業継続を決めている。
 なお、晋和華宇の新たな出資構成は最終的には決まっていないものの、宇部物産マグネの出資分15%を三井物産本体が引き受ける方向で調整を進めている。


松澤ダイカスト協会会長が所信
連合会・協同組合統合し新団体
 日本ダイカスト協会は20日、東京・日比谷の帝国ホテルで賀詞交歓会を開催した。冒頭、挨拶に立った松澤元紀会長(古河アルフレックス社長=写真)は、「04年のアルミダイカスト需要は、自動車関連の好調、薄型テレビの大幅な販売増、半導体製造関連の活況などで、90万dを越えた模様である。11月にパシフィコ横浜で開催した『日本ダイカスト会議・展示会』も、出展社数・論文発表数・入場者数ともに過去最高を記録するなど成功裡に終わった。ダイカストが世の中に認められてきた結果であると思う」と述べた。
 さらに、「現在踊り場にあるとはいえ、需要は旺盛。原材料価格アップ、円高、中国の景気動向など懸念材料はあるが、会員各社の努力により克服できるものと確信している。今年は協会創立50周年を迎え、11月に記念式典を行うが、40周年に負けない盛大な会にしたい。また、経済情勢、技術の進歩など変化の大きい時代なので、情報をいち早く共有するために、協会と連合会・各協同組合を統合、業界団体の一本化に向けて努力していく」との抱負を明らかにした。
 なお、統合の対象となる団体は、日本ダイカスト工業協同組合、全国ダイカスト工業協同組合連合会、中部ダイカスト工業協同組合、関西ダイカスト工業協同組合、兵庫県ダイカスト工業協同組合の5団体。昨年夏、松澤会長を委員長とする合併委員会を設置して検討を進めている。統合の具体的な内容は05年度中に決定、06年度上期にも実現する。


三菱商事軽販社長に
若井英志常務が昇格
 三菱商事軽金属販売(東京都千代田区)は大石秀生社長の退任と若井英志常務取締役(写真)の社長昇格を内定した。2月1日付で正式就任する。
 若井英志(わかい・えいじ)氏の略歴:1952年2月21日生▽75年3月慶應義塾大学経済学部卒、三菱商事入社、軽金属部在勤▽85年2月米国三菱商事出向▽91年12月軽金属部在勤▽95年1月三菱商事軽金属販売出向、営業第一部長▽秦国三菱商事出向、副社長▽01年6月三菱商事軽金属販売出向、常務取締役就任。


昭電、アマゾンアルミから撤退
全保有株式を三井物産に譲渡
 昭和電工(高橋恭平社長)は24日、14日に開催された日本アマゾンアルミニウム(NAAC、高嶋伸享社長)の取締役会において、同社が保有するNAAC株式の三井物産への譲渡が承認され、20日に株式の受け渡しが完了したと発表した。
 NAACは日本・ブラジル間の経済協力案件として、アマゾン川流域のボーキサイトを利用してアルミニウム製錬事業を行っている「アルブラス社」に対し49%を出資する日本側投資会社で、民間企業32社(現在29社)と海外経済協力基金(現国際協力銀行)が出資して1977年に設立された。同社に対するこれまでの出資比率は、昭和電工3.21%(368万5,500株)、三井物産2.75%(315万9,000株)。
 昭和電工は、現在推進中の連結中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」において、アルミニウム地金事業をはじめとする汎用アルミニウム事業を再構築事業と定め、事業構造改革を進めており、今回の株式譲渡はその方針に沿ったもの。


日本鍛造協会、名古屋で国際会議
25ヵ国参加、28年ぶり日本開催
アルミ鍛造技術会の櫻井会長も講演
 日本鍛造協会(大西匡会長)は4月6日〜12日、ウェスティンナゴヤキャッスル(名古屋市西区)で「第18回国際鍛造会議」を開催する。会議テーマは「鍛造の技と知恵(The Art of Forging)」。世界主要工業国の鍛造工業および関連産業からの参加者が一堂に会し、最先端の技術研究成果の発表と討議を行い、高付加価値鍛造技術の研究開発を促進するのが目的。会議参加者は25カ国から600人(国内320人、海外280人)を予定している。講演および展示会は4月8日〜9日。
 同会議は1953年ロンドンにおける第1回会議以来、3年ごとに開催されてきたが、日本での開催は77年の京都開催以来28年ぶり。
 論文発表では@経営戦略(将来動向、モジュール化)A人材育成B技術開発(自動化、省プロセス、高精度・複合加工、鍛造シミュレーション、非鉄金属、金型技術)C環境改善−−をテーマに、欧州、米国およびアジアにおける鍛造業界の動向、研究成果23編を予定。日本からは櫻井久之アルミニウム鍛造技術会会長が「日本でのアルミニウム鍛造の技術動向」を発表するほか、日立金属、トヨタ自動車、豊田工機などが開発技術、成果を報告。中国、ドイツ、米国、韓国の代表も各国の現状を発表する。
 展示会場では日本から榎本機工、コマツ産機、大同特殊鋼、三菱長崎機工、メタルアート、ヤマナカゴーキンなどのほか、鍛造用連続鋳造棒「TG-bar」を開発・販売する富山合金が出展する。問い合せは日本鍛造協会まで(電話03-5643-5321)。


「自動車Mg技術研究会」設立へ
需要促進へ産学官連携、Mg協会
 日本マグネシウム協会は「自動車マグネシウム技術研究会」を設立することを決めた。独立行政法人産業技術総合研究所中部センターの支援の下、全国のマグネシウム研究者及び企業と協力して、自動車のマグネ化により環境対策の促進を図るのが狙い。2月1日に同協会内において、関係者を集めて設立委員会を開催する。
 同委員会では、研究会設立趣旨説明に続いて、▽自動車の軽量化、マグネ化動向(トヨタ自動車)▽マグネシウムの研究動向と研究課題(長岡技術科学大学・鎌土重晴)▽産総研におけるマグネシウム技術シーズと技術政策(鳥山部門長)−−の各テーマで講演が行われる。
 研究会は今年度は動向調査などを行い、05年度から技術課題などを抽出し、大型研究プロジェクトとして提案できる内容を検討していく。


要明サッシ協理事長が年頭所信
防犯PR・ビル適正に一層努力
 日本サッシ協会の要明英雄理事長(写真)は21日開催の賀詞交歓会に先立って年頭記者会見を行い、「サッシ関連業界は、鋼材を始めとして、アルミ、樹脂など石油関連の資材価格が急騰、我々の業界に重くのしかかるなど厳しい状況にある」との認識を示すとともに、「防犯対策は商品が決まったものの、PR不足や期間が短いせいか動きは今一つで、さらに努力が必要」と述べた。懸案のビル建材契約の適正化については、「注文書を確実にもらってから仕事をする、変更・追加の精算など決められたことをキチンとやるのが基本だが、進捗状況を見ると確実に良い方向に進んでおり、さらに努力を重ねていきたい」と強調した。また、「ISO/TC162の幹事国に決定したことで、台風や地震の多い日本に合うような規格案を具体化するために積極的に取り組んでいく」とした。
 鋼材値上げ、中小メーカー直撃
 一方、会見の席上、鋼材の値上がりが中小スチールサッシ・ドアメーカーに及ぼす影響について、中小企業委員会の手島康博委員長が以下のような厳しい状況を明らかにした。
 「サッシ協会会員の中でスチール加工を中心とする中小企業は100社を数える。昨年後半から鋼材の価格が大幅に値上がりしたが、売価に転嫁できないことに加え、製品価格の値下げ要請が追い打ちをかけ、採算の取れない状況に陥っている」
 「鋼板(1.6〜2.3o厚)のs当たり価格は02年平均52円、03年61円、04年11月には82円、同末には90円となり、今年は100円を超えることが予想される。試算では、鋼材価格が52円から82円に値上がりすると製品価格を18%、100円では30%押し上げることになる」
 「中小スチールサッシ・ドアメーカーはゼネコンからの直接受注、大手サッシ・シャッターメーカーからの下請け、または直接受注と下請けの両方など、事業形態が多重構造となっており、値上げができにくい状況にある。このため、生産性の向上はもとより、要員のリストラ、賃金引き下げ、企業規模縮小などで乗り切っている状況である」


アルミ関連労協が05年春闘方針
「賃金構造維持分+是正分」で
 全国アルミ関連産業労働組合協議会(アルミ関連労協、会長=小川進不二サッシ労組委員長=写真)はこのほど、05年春闘統一要求(案)をまとめた。
【賃金】04年春闘における賃上げでは、単純平均で3,098円、1.18%(対前年比+81円、△0.02ポイント)と、マイナス傾向に歯止めをかけたものの、民間主要企業の5,348円、1.67%(+115円、+0.04ポイント)との格差縮小には至らなかった。
 このため今春闘では、賃金制度が整備されている組合では、定期昇給分を含む賃金構造維持分を確保し、定期昇給そのものに大きな格差があれば、その是正と賃金構造上の歪み是正に取り組む。賃金制度が未整備の組合は、賃金構造維持分が確認できる組合は賃金構造維持分を確保し、賃金水準に格差がある場合にはその底上げと賃金構造上の歪み是正に取り組む。
 一方、賃金構造維持分が確認できない組合は、アルミ関連労協賃金研究会9組合の加重平均の定期昇給分である「4,528円、1.64%」を賃金構造維持分とし、是正分を要求できるところは500円を是正分の目安として、5,000円以上を賃上げ要求基準とする。
【一時金】東証一部上場企業の04年一時金の製造業平均は136万2,139円(前年比+8万2,973円)、平均年齢38.3歳。これに対して、アルミ関連労協の04年一時金は、単純平均で年間69万5,261円(2.71カ月)、前年比+2万4,970円(+0.12カ月)。2年連続の増加となったものの、世間との格差は一向に縮まらない結果となった。
 アルミ関連労協は一時金について年間5カ月の安定確保を基本に取り組んでいるが、現状のアルミ産業は極端な業績の二極化現象にあり、業績の厳しい企業においては業績を反映する傾向が強くなっている。このため、一時金は生活保障部分と業績反映部分で構成されると判断、健全企業については年間4カ月、再建途上の企業では最低でも年間3カ月以上を生活保障部分とし、一時金を含めた年間総賃金を安定的に確保。さらに、適正な成果配分の観点から、生活保障の固定的支出と業績が反映される変動的支出の2つに明確に区分、成果配分の透明性を高めるとともに、年間所得の安定的な確保を図るために年間臨給方式で取り組み、「年間5カ月の基本月数をベースに夏と冬の配分は折半の2.5カ月を基準とし、要求根拠を金額に置く単組は50万円以上」とした。
 なお、春闘日程は要求2月18日〜28日、統一交渉日3月11日、集中交渉ゾーン3月23日〜25日、集中解決ゾーン3月28日〜30日。


トステム、大津波被災国に復興支援
 トステムタイ(タイ・パトゥムタニ県)は、スマトラ島沖地震によるインド洋沿岸諸国の復興支援として、タイ国赤十字社を通じて復興支援金の提供を行った。支援金額は100万バーツ(約270万円)。1月18日、タイのチッラダー宮殿において、同国赤十字責任者のシリントン王女殿下に直接手渡した。


新感覚アルミ製スクリーン格子
都市型住宅にマッチ、トステム
 トステムこのほど、アルミ製スクリーン格子「コートライン」を開発、新発売した。従来の窓格子のイメージを一新し、窓ではなく建物や外構に設置する都市型モダン系住宅にマッチした新感覚の製品。ベランダの一部に組み込んだり、玄関アプローチに外観アクセントと目隠しを兼ねて大型サイズで設置したり、中庭やデッキスペースを囲んでコート空間(中庭的空間)とするなど、多目的に使用できる。
 格子の形状は「55×30格子」「45角格子」「丸格子」と、デザイン性の高い「目隠し用丸格子」の4種。縦格子や横格子に使うほか、ポリカーボネートパネルとの組み合わせも可能。斜め45度以上の角度から見ると、格子の反対側が全く見えなくなるように設計されており、適度な目隠し効果がある。色は全6種で、近年玄関ドアでも人気が高い「柿渋色」を新たに設定した。
 参考価格は写真の設置例(55×30・縦格子、独立タイプ、イタリアンウォールナット色、H2600×W2000×1500o)で62万6,000円。


三協アがアルミ通路シェルター
高さ4bで大型車両の通過可能
 三協アルミは、アルミ製通路シェルター「ブレラウェイS」と「ブレラウォーク」に、「柱位置自在タイプ」と「緊急車両通過タイプ」を追加・新発売した。
 柱位置自在タイプは、必要な部分のみ自在に柱を移動することで広い空間や間口を確保できる。病院施設などの通路沿いに張り出して設置された屋外休憩施設や、通路上にある消火栓などと柱位置がぶつかるケースなど、設置条件などに応じて柱を移動することで複雑な施工を不要とする。
 緊急車両通過タイプは、病院、学校、ショッピングセンターなどに設置可能な車両通行仕様を規格設定。高さ4b、奥行き8b(奥行方向の柱間隔は6155o)。標準品との組み合わせで統一感のある意匠を実現する。梁には、意匠性が高いうえ、軽量で施工性の良いトラス構造を採用。
 価格は写真の緊急車両通過タイプの基本ユニット(間口1960o×奥行8000o×高さ4000o)で125万7,000円。


アルミEX施工例写真コンクール
最優秀賞に小林氏フォルテラス
 日本エクステリア工業会はこのほど、「第2回アルミエクステリア施工例写真コンクール」を実施、1,070点の応募の中から最優秀賞1点、優秀賞20点、佳作50点を選出した。最優秀賞には「O邸・フォルテラス」(バルコニー施工技能士:小林雅治、応募者:奥野アルミ建材)=写真=が選ばれた。
 この賞は、バルコニー施工技能士の施工技能に関する研鑚意欲向上と、エクステリア業界における資格者としての位置づけを明確にし、社会的に認知させることを狙ったもの。アルミエクステリア製品を用いて、快適な生活環境ならびに優れた外構環境をいかに創造したかを、写真によって判定する。
 審査委員長の神山幸弘早稲田大学名誉教授は、最優秀賞作品について「雪国に古くから伝えられている家の構え、土縁の現代版である。木材で仕組まれていた濡れ縁の替わりにデッキ材、アルミ製雪囲い、通路の端部には目隠しとしてテラス材のフェンスを配して、昔と変わらぬ豊かな空間を導き出している」と講評した。


図・表・写真は本誌でご覧ください。