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NO.1733(2005年04月18日号)

旭鍍金工業所が量産技術
シュウ酸アルマイトの電解着色
高耐食・摩耗性皮膜に多様な色調


 これまでは困難であったシュウ酸アルマイト皮膜に電解着色する技術が開発された。硫酸アルマイトと同様の多様な色調の着色皮膜ができ、光輝性を持たすことも可能。耐食性・耐摩耗性にも優れ、半導体製造装置関連を始め、高機能部材への利用を見込む。

 活ョ鍍金工業所(大阪市八尾市、小林正名社長)は、シュウ酸アルマイト皮膜に二次電解法で着色する技術を開発した。建材分野で広く使われている硫酸アルマイト皮膜と同様に多様な色調の着色皮膜を作ることが可能。光輝性を持たせることもできる。硫酸アルマイトに比べ、耐食性、耐摩耗性にも優れており、半導体製造装置関連を始め、高機能部材への利用を見込む。
 電解着色法は、アルマイト処理により皮膜を作った後に、金属塩などを含む水溶液中で二次電解して皮膜の孔の中に金属を析出させることで着色する方法。いろいろな種類の色が自由に出せることから硫酸電解液を使った硫酸アルマイト皮膜の電解着色が一般的だが、硬質アルマイトへの電解着色は不可能であった。
 一方、シュウ酸アルマイトは、一般に“黄金色”に発色することが特徴であり、鍋、釜などの家庭用器物に適用されているが、これまで電解着色は量産化されていなかった。ただ、シュウ酸アルマイト皮膜は硫酸アルマイト皮膜に比べて耐食性、耐摩耗性に優れており、このため、ここにきて半導体製造装置部材や高耐食性が要求される部材への適用が高まってきている。とくに、皮膜の熱分解で発生するガスはH2O、CO2、COなどであり、半導体製造関連に最適。また、硫酸硬質アルマイト皮膜のようなクラックが生じないため、微細クラックからの液漏れの心配もないという。
 新技術では電解液は通常の4±1%シュウ酸浴を使用、温度20±5℃でアルマイト皮膜を作る。皮膜厚さは15±5μmで、ユーザーの要望に応じて変化させることが可能。電解着色では、ニッケル塩で褐色〜黒色、銀塩で黄緑色、銅塩でエビ茶色〜赤褐色〜黒色の色調の皮膜が得られた。化学研磨処理を行なうことで、光輝性の着色皮膜を形成させることもできる。
 電解電圧は30〜50Vと、硫酸アルマイトの15〜20Vに比べて高いため、皮膜の無孔層(=バリアー層)が厚くなり、電解着色が困難になるが、シュウ酸アルマイト処理後に短時間で、バリヤー層の厚さを硫酸アルマイト皮膜と同等に均一に薄くすることで電解着色処理を可能にした。また、電解液温が低くなると皮膜硬度が高い硬質皮膜となるが、皮膜硬度Hv400〜500の極めて硬い皮膜への処理も可能という。


2月の二次地金出荷、4.7%増
4カ月連続プラス、DC向け7%増
 日本アルミニウム合金協会が発表した2月のアルミ二次地金・同合金地金の需給統計によると、生産は8万4,925d、前年同月比4.0%増、出荷は8万6,321d、同4.7%増となった。プラスはともに4カ月連続のこと。
 産業部門別出荷量は、▽鋳物:2万2,098d(前年同月比4.0%増)▽ダイカスト:4万6,481d(同6.9%増)▽板:6,219d(同0.4%増)▽押出:6,331d(同5.7%減)▽鉄鋼:2,210d(同5.7%減)▽合金地金メーカー向け:2,982d(同1.6%減)。


住軽金が押出製品の新販売会社
千葉、日アル、群馬ア営業移管
 住友軽金属工業(桝田和彦社長)、日本アルミ(渡邉一史社長)、群馬アルミニウム(川渕秀昭社長)の3社は1日付けで、アルミ押出製品の新販売会社「新泉(しんせん)アルミニウム株式会社」を設立した。住友軽金属の100%出資で、 本社は東京都千代田区岩本町1-11-2に置く。社長には関田忠雄住軽金取締役専務執行役員が兼任で就任した。新会社には住軽金・千葉製作所の押出形製品の一部と、日本アルミの押出製品の大部分、および群馬アルミニウムの押出製品のすべての営業を移管する。資本金は1,000万円で、今後順次増資する。従業員数は30名。7月1日から営業を開始し、年商100億円を見込む。
 現在、住友軽金属グループでは、3社4事業所(住軽金:名古屋月産約3,500d、千葉約1,500d/日本アルミ:安城約650d/群馬アルミ:約650d)で押出事業を展開。今回の新会社設立は、昨年1月発表の新中期経営計画に掲げた「グループ経営資源の有効活用による競争力強化」の一環。今後ともグループ内主要事業の一つと位置付けられる押出事業の競争力を一層強化するため、最適な生産・販売体制の構築を図る。


豊通が九州にAl溶湯供給の合弁
資本金3.6億円、大紀35%出資
 一部既報の通り、豊田通商は4月1日付けで福岡県京都郡苅田町に大紀アルミニウム工業所と合弁でアルミ合金溶湯を供給する新会社「九州スメルティングテクノロジー」を設立した。資本金は3億6,000万円で、豊田通商が65%、大紀アルミが35%出資した。
 新会社は約15億円を投じて、溶解炉3基を持つ年産能力2万4,000dの工場を建設、トヨタ自動車九州が06年1月から生産開始予定のエンジン工場向けにアルミ合金を供給する。今年7月から従業員6〜7名で操業を立ち上げ、06年には25〜30名に増員してフル生産を目指す。


産総研が新製法開発
マグネ合金使用の金属ガラス
自動車など大型構造部材も可能に
 (独)産業技術総合研究所は、マグネシウム合金を金属ガラス化する新しい製造技術を開発したと発表した。従来の高速で急冷する方法に代わって、電磁振動力を利用して結晶化を抑制する技術で、自動車部品や航空機部品など大型構造材料を作ることを可能にした。
 金属ガラスは、原子配列が全く不規則なガラス状態の非晶質金属。結晶体ではないため粒界がなく、結晶質合金に比べて、強度、耐食性、磁性などで優れた特性を持つ。また、二次加工性にも優れており、ネットシェイプ加工が可能。このため、電子機器、自動車用部品、マイクロマシン部品、化学プラント部品、医療機器部品などへの応用が期待されている。ただ、従来は粉末や箔帯、細線のような細かな材料しか作れず、圧延、押出、成形加工により構造材として使えるようなバルク材(大きな塊)の製造は不可能であった。
 今回、産総研は従来のように急冷方法に頼ることなく金属ガラスを製造できる技術を世界で初めて開発したもの。棒材などの大型素材を容易に作製することが可能になり、輸送機器などの部材を始め、構造材料への応用に道が拓けたという。
 新プロセスは、凝固中の金属に交流電流と直流磁場を同時に加えた時に発生する電磁振動力によって結晶粒子を粉々に砕くことで、結晶化を抑制する方法。
 金属ガラスに比較的なり易い合金としてマグネ合金(Mg65-Cu25-Y10)を選んで試作。凝固中に交流電流と直流磁場を同時に加えてやると電磁振動力を発生し、その状態で凝固させると、金属ガラスができることを確認した。Fe系などマグネ系以外の合金でもこの製法が有効という。
 今回の開発は02年度からスタートした「高機能高精度省エネ加工型金属材料(金属ガラス)の成形加工技術プロジェクト」の一環で、NEDOの委託を受けて実施したもの。今後、新製法を他の合金系にも適用する研究開発を進めるとともに、大型素材が量産化できるシステムの開発を行う。


「05年中国アルミと輸送会議」
今年6月、中国・重慶市で開催
 中国有色金属工業協会は、CHALCO、重慶市政府と共同で、今年6月、「2005年中国アルミと輸送会議」を開催する。企画運営は安泰科、西南アルミ、アルミ材料応用促進センター。支援団体はIAI、日本アルミニウム協会、米国アルミニウム協会、欧州アルミニウム協会。
 同会議では、自動車、鉄道車両などの輸送分野におけるアルミの使用状況を中心に、内外の関係者が最新動向を発表。会議終了後には、中国最大のアルミ圧延会社である西南アルミの工場を訪問、建設中の4タンデム熱間圧延ラインを見学する予定。
 中国側プレゼンテーションの主な内容は、▽中国の自動車産業の発展と軽量化の方向▽中国の自動車産業:生産と市場▽商用車の生産とアルミの使用▽中国の自動車生産とアルミの採用▽鉄道車両へのアルミ採用の傾向▽大型アルミ押出の生産と研究開発▽自動車用アルミボディ材の開発と研究▽アルミ合金と二次合金地金の生産と市場▽アルミダイカストの生産と市場▽輸送分野向けアルミ押出の生産と市場、など。日本アルミニウム協会も輸送分野でのアルミの使用状況(軽量化、リサイクルなど)について講演する予定。アルコア、アルキャン、ハイドロなどの講演も予定されている。
 日程は6月25日(参加登録)、26〜27日(会議)、28日西南アルミ見学。参加費は600米j。参加希望者に対しては、日本アルミニウム協会が参加登録と宿泊予約を行う。


YKK APがショールーム品川開設
一般ユーザー向けに493点展示
 YKK AP(吉田忠裕社長)は1日、東京・品川に「YKK APショールーム品川」をオープンした。「サッシメーカー」から「窓メーカー」へ転じた同社が『よりユーザーに近づく』ために、「窓が変わると家が変わる」ということを一般ユーザーに直接体感してもらうことをコンセプトにしたショールーム。展示スペースの延床面積は約1,400uで、商品493点を一堂に展示した。
 住宅の重要な機能である「窓」や「ドア」の魅力を5つのゾーンに分けて紹介。窓に関する知識に精通する「窓コンシェルジュ」12名を配置、ユーザーの要望や疑問に応える機能も設けた。
 そのほか、ショールーム内には「緑」の質感をエクステリアに配しているほか(リモデル&エクステリアゾーン)、最新の3D映像システムによる窓の学習コーナーや、樹脂製内窓の防音効果体験(ウィンドウインテリジェンスゾーン)など、住宅と「窓」、「ドア」、「エクステリア」を知るための工夫を随所に施してある。
 3月30日に開設式典を開催、報道陣にショールームを公開した。テープカットに先立ち、吉田社長は挨拶に立ち、「エンドユーザー向けのショールームとしては60点で、まだ完成されてはいない。これから1年かけて、エンドユーザーの方に本当に喜んでいただけるようなショールーム、『窓』というものを分っていただく、あるいは楽しく提案できる場にしたい」と述べた。
【YKK AP品川ショールームの概要】▽所在地:東京都港区港南2-15-4品川インターシティホール棟地下1階▽開館時間:午前10時〜午後6時▽休館日:水曜日(祝日の場合は開館)、夏季・年末年始。


TB用高輝度アルミホイール開発
国内最高水準の光沢実現、住金
 住友金属工業はこのほど、従来のポリッシュ仕上げ品に比べて光沢を30%以上向上させたトラック・バス用高輝度鍛造アルミホイール(商品名:タフブライト)を開発、販売を開発した。
 現在、同社が製造するアルミホイールは、ポリッシュ仕上げにより光沢を出しているが、新商品「タフブライト」は、ダイヤモンドチップを用いた高速・高精度加工により、トラック・バス用では国内最高水準の光沢を実現したという。
 アルミホイールに光沢を求めるトラック・バスユーザーのニーズに応え、機械加工設備を新たに追加導入して高輝度を実現した。「強さ」に「輝き」を兼ね備えたことを武器に受注拡大を目指す。


金型・樹脂部品試作のアーク
Mg加工の岡山ミノルタ精密買収
 金型・樹脂部品の試作・製造大手、アーク(大阪府富田林市、打矢栄二社長、資本金219億1,550万円)は4日、マグネ合金部品製造の岡山ミノルタ精密(岡山県真庭市、別府正敏社長、資本金4,000万円)を買収すると発表した。同社は大手光学機器メーカー、コニカミノルタフォトイメージングの100%子会社。アークは4月20日付けで発行済み株式総数8万株を全株取得する。商号も変更する。
 岡山ミノルタ精密は1973年設立の光学機器・精密機器部品メーカー。従業員数230名。チクソモールディング法によるマグネ部品の成形加工技術に優れた蓄積を持つ企業で、主として携帯電話、デジタルカメラなどの各種部品を供給。ISO14001およびISO9001の認証はともに取得済で、環境保全面および品質管理面で高い水準にある。05年3月期業績見込みは、売上高30億6,300万円(04年3月期実績27億500万円)、経常利益2,200万円(同7万円)、当期利益1,200万円(同4,200万円の欠損)。
 一方、アークは「新製品開発をトータルでサポートするオンリーワン企業」を目指し、世界レベルで確立されつつあるフルラインネットワーク(企画、デザイン、設計、試作および金型・成形)機能の一層の強化のため、国内外で業務・資本提携、企業買収を積極的に推進している。マグネ合金は、軽量、高剛性、熱伝導性等に優れ、安価でかつ環境にやさしい金属として注目されており、試作部品のみならず量産部品としての用途が拡大。岡山ミノルタ精密をグループ化することで、多様化する顧客ニーズへの対応力をさらに高める。
 なお、アークの05年3月業績見込みは連結が売上高1,450億円、経常利益105億円、単体が売上高128.7億円、経常利益28億円。


アルミ建築構造協議会が着手
「アルミハウスプロジェクト」
 アルミニウム建築構造協議会(松岡建会長=写真)は05年度からの2カ年にわたる新事業として「アルミハウスプロジェクト」をスタートさせた。経済産業省非鉄金属課の委託を受けて実施するもので、今年度調査研究費として1,900万円、06年度と合わせて4,000万円の予算が見込まれている。
 アルミは02年の国土交通省の告示により建築構造の一般材料として認められたものの、一般住宅での実績はこの1年間で10棟程度と採用は進んでいない。坪当たり単価が50〜70万円と一般の材料に比べて高く、普及させるには「コストが最大の課題」(松岡会長)。ただ、優れた耐食性、加工性やリサイクルがしやすいなど、サスティナブル住宅(持続可能な住宅)実現に最適な素材であるなど、スチールにないアルミの良さをPRすることで需要拡大につなげていく。
 プロジェクト実施に当たっては「アルミハウス委員会(委員長=松村秀一東京大学大学院、21名で構成)」を設置、積水ハウス、大和ハウスの大手ハウスメーカーや建築界から委員を招いたほか、作業部会として「サステイナブルWG」と「防耐火WG」を設置。初年度は、LCAなどアルミの優れた点を実証するデータを整備。研究の成果は年2回シンポジウムを開催して紹介するとともに、06年度には報告書をまとめる。


昭和アルミ缶の大西社長が方針
05年32億缶、営業益30億円
韓国ノベリスから缶材調達、増量も
 昭和アルミニウム缶の大西健介社長(写真)は6日、記者会見し、04年の業況と05年見通し、主要な経営課題などを次のように明らかにした。
【04年の業績】アルミ缶の出荷量は缶体29億円(前年比3%増)、缶蓋38億枚(同13%増)とともに過去最高を記録した。特に缶蓋は品質の良さが評価され、日本ナショナル製罐向けなどが伸びた。ただ、缶体の出荷は業界平均の4.8%増には及ばず、業界シェアは16%に若干低下した。
 一方、売上高は352億円で前年比2%減、営業利益23億円で同27%減、経常利益18億円で同36%減と減収減益。営業利益率は6.5%で、昭電グループの経営目標の10%には遠く及ばなかった。この原因は原料高の製品安に尽きる。
【05年業績見込み】出荷量は最低30億缶、目標は32億缶を目指す。天候や、サッポロ、サントリーに次いでキリン、アサヒも売り出す第3のビールの市場動向など不透明要素があるが、ボトル缶、低アルコール飲料、ソフトドリンク向けを拡販する。当社はビール系が全出荷の87〜88%と多いが、今後非ビール系を25%程度まで増やす。収益面は営業利益30億円、03年並みへの回復を目指す。
【ボトル缶の現状】設備的には04年夏に完成したが、認定に時間を要し、04年売上増には寄与しなかった。05年はアサヒ飲料の「三つ矢サイダー」、コカコーラの「アクエリアス」への納入が決定、4月から急速に立ち上がっている。05年販売は1億缶を見込む。彦根の製造ラインは年産能力3.6億缶で、目下半分の1.8億缶ラインが稼働中。フル稼働体制にするためのネッカーの設備投資は、5〜6月の出荷状況を見て決める。
【ロールマージン問題】圧延大手の強硬姿勢により、04年10月に額面どおりに一方的に押し切られた。このため05年は8億円程度のコストアップになる。一方、製品価格への転嫁は極めて厳しい。缶価格は年末に年間契約を行うが、今回は期の途中で地金が高騰しているため、顧客やコイルメーカーと再度価格交渉を行う必要がある。
【輸入コイルのトライ】当社は月間約4,000dの缶材を消費する。昨年夏、コイルの需給逼迫とロールマージンの大幅アップに泣かされた。このためアルキャン系韓国圧延企業のNovelis(旧大韓アルミ)社から一部輸入を始めた。品質的な問題もあるものの、既に月間100d単位で使用している。Novelis社は国内メーカー並みに技術フォローに熱心で、距離も近い。従ってロールマージンも割安なことから将来的に増量もあり得る。
【コストダウン活動】04年春から全社的な保全活動、安定運転を目標とする「SPMU活動」を立ち上げた。品種切り替え時間の短縮、設備トラブルの減少など効果が出始めており、05年は5億円以上のコスト低減を図る。


住軽金が3千万株公募増資
調達54億円は借入金返済へ
 住友軽金属は、4月20日前後払込みで、普通株式3,000万株の公募増資を行なう。さらに、募集が多い場合には、オーバーアロットメントにより450万株を上限として普通株式を売り出す。その場合、5月18日を払込期日に、大和証券エスエムビーシーを割当先に450万株の第三者割当増資を行なう。
 公募増資による手取り概算額53億5,800万円は、第三者割当増資の手取概算額上限8億500万円と合わせて、全額借入金(04年9月末の単体有利子負債残高1,954億円)の返済に充てる。


トステムが最高級仕様玄関ドア
上質感あるデザインと防犯対策
 トステムはこのほど、高級玄関ドア「アヴァントス」シリーズ(写真)を発売した。「眺める」「触れる」「操る」をコンセプトに開発、洗練されたデザインと上質感を持たせた。同社ドアシリーズの中では最高クラスに位置する。近年流行のシンプルモダン住宅をターゲットに販売していく。
 室外側ドアハンドルは扉デザインと一体化させた形状にし、さらにシリンダーをハンドル部材で覆い隠すことでハンドルが扉に溶け込んだ直線的なデザインに仕上げるとともに、室内側バー把手は本革巻き仕様にし、上質感と手触りの良さを実現。また、ドアの袖部分には低消費電力、長寿命のLED光源を用いた「イルミネーションガラス」(特注品)を用意し、袖ガラス上下からほんのりと照らす照明でムード溢れる玄関を実現。
 さらに、防犯面では、カードキーシステムを標準採用。ボタンを押してカードをかざすだけで2ロックの施解錠が可能な、非接触式のカードキーシステム「CAZAS(カザス)」を開発し、業界で初めてドアに採り入れた。財布の中にカードを入れていても近づいてかざすだけで施解錠することができる。その他、バールこじ破り対策では「枠補強」や「鎌付デッドボルト」、ガラス破り対策ではサムターンが取り外しできる「セキュリティサムターン」、子扉をロックする「ロック付フランス落とし」など充実した防犯対策仕様を採用している。


「ファンクションユニット」
欧風住宅と調和、TOEXが発売
 TOEXはこのほど、敷地の狭い住宅やオープン外構をターゲットに、サインやインターホン、ポストなどを搭載したファンクションユニットの新製品として、欧風住宅と調和するデザインの「ユーロブリーズ」を発売した。
 人気の欧風住宅と調和するアンティークなデザインが特徴で、照明、ポスト、サイン、鋳物製飾り、インターホンなどを自由に組み合わせ可能。新色としてヨーロッパの深い森林をイメージさせる「タータングリーン」と、ヨーロッパの青空をイメージし、アンティークでありながら軽やかさも表現した「セレスティアルブルー」のほか、落ち着いたカラーの「マイルドブラック」「ラスティブラウン」も用意。
 価格は写真のセット(照明、サインパネル、ポスト、飾り、インターホン)で15万8,340円。初年度販売目標は1億7,000万円。


室内間仕切り「スプレッツァ」
折戸を追加発売、立山アルミ
 立山アルミニウム工業はこのほど、室内間仕切りや収納扉など幅広い用途に使えるアルミ製室内間仕切りスーパースクリーン「スプレッツァ」に、スペースの有効活用が可能な折戸を追加発売した。年間販売目標は720枚。
 上吊りレール方式を採用、通常の折戸のように丁番を使わない仕様で、表も裏も間仕切りとしての意匠性を兼ね備えた。ドライバー1本の操作で吊り元を固定し開閉するピボット開閉も、吊り元を移動できるフリー開閉に設定できるため、収納扉としても使用可能。折戸は障子2枚を折り畳んでも100oのクリアランスを確保、指挟み防止構造となっている。


アルミ研究助成の応募者募集
若手研究者支援、アルミ協会
 日本アルミニウム協会は平成17年度「アルミニウム研究助成事業」の応募者を募っている。アルミニウムの技術研究を行う若手研究者の育成をめざすとともに、アルミニウムの可能性をさらに広げるため、長期的な視野に立ち、若手研究者の優れた技術研究を助成し、研究意欲を高めることが目的。平成16年度は39件の応募があり、このうち7件を選考し、15年度からの継続分を含めて15件について助成を行った。
▽助成対象:アルミニウム材料研究に加え、物性・製造プロセス・成形加工・設計・感性工学・ITなど、アルミニウムに関連または応用可能な広範囲な研究分野での研究テーマ▽応募資格:国内の大学、短大、高専、工業高校、公設研究機関に在籍する40才未満の研究者(個人またはグループ)で、博士課程への進学確定者、博士課程在籍者を含む▽助成期間:1技術研究課題当たり2年間。ただし、博士課程在籍者については必要に応じ1年度のみの助成並びに3年度の延長を認める▽助成金額:1技術研究課題当たり、第1年度は50万円、第2年度は30万円。
 応募締切は5月31日。問合せは同協会まで(電話03-3538-0221)。

図・表・写真は本誌でご覧ください。