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NO.2051(2011年9月19日号)

ワシマイヤーが世界初の製品化
超超ジュラルミン鍛造ホイール
20〜30%軽量化、48%強度アップ

ワシマイヤーは独自の熱処理技術により世界で初めて、「超超ジュラルミン」鍛造ホイールの製品化に成功した。従来のアルミ鍛造ホイールに比べ20〜30%軽量化する一方、引張り強度は48%高めた。

 自動車用鍛造ホイールのワシマイヤー(富山県高岡市、小野稔社長)はこのほど、航空機の主要用途として使用されるJIS A-7000超超ジュラルミンによる鍛造1ピースホイール「RI-D」の製品化に成功、販売を開始した。JIS A-7000合金はアルミ合金の中で最も強度が高く、鉄並みの引張り強度を備えている。
 一般的に非常に加工の難しい材質素材だが、ワシマイヤーは永年培ってきた鍛造技術をもとに特殊な熱処理を行うなど数々の課題を解決、同合金の特徴を最大限に活かした最軽量で強靭性を備えたホイールとして世界で初めて製品化した。
 製品は前輪用のサイズ19インチ×9.0Jと、後輪用の同19インチ×10.0Jで、重量は7.2〜7.5s。同一サイズのA6000系鍛造ホイールの9.8sに比較して20〜30%も軽量化した。一方、引張り強度(MPa)は521でA6000系の352から48%高めた。耐力(MPa)、伸び(%)もそれぞれ449、13.2と、6000系の302、12.5を大きく上回った。また、鋳造ホイールの「重量11.0s、引張り強度243MPa、耐力180MPa、伸び4.5%」を圧倒的に凌駕する。
 疲労強度も回転曲げ疲労試験(基準回転数10万回転)、半径方向負荷耐久試験(同50万回転)で、ともに300万回転以上に合格するなど、要求基準の3〜6倍以上と十分な強度を実現する。
 また、超超ジュラルミンの弱点である耐食性・応力腐食割れに対しても、独自の熱処理技術を開発。「JIS Z 2371塩水噴霧試験1000時間」と「JIS H 8502 CASS試験240時間」の耐食性試験に合格するなど、こうした弱点をすべてクリアした。
 開発した超超ジュラルミンホイールの製造工程は従来の同一サイズのアルミ鍛造ホイールに比べ6倍以上の時間を要しており、特に熱処理工程は約10倍の入念な数次にわたる処理を行うという。
 製品は当面はBMWの「E92M3」向けに供給。価格は19×9.0Jで18万2,700円、19×10.0Jで18万9,000円。引き続き日産「GT-R」(R35)、「レクサス」、「アウディ」、「ポルシェ」の供給も準備を進めている。


7月のアルミダイカスト生産量
8.4万d・2%減、減少幅縮小

 経済産業省の金属製品統計によると、7月のアルミダイカスト生産量は8万3,943d、前年同月比2.0%減となった。マイナスは7ヵ月連続だが、減少幅は5月(30.0%減)、6月(8.7%減)から大幅に縮小、6月実績(7万6,727d)比では9.4%増を記録した。8万d台は10年11月の8万2,928d以来、8ヵ月ぶり。
 用途別では構成比87%の自動車向けが2.2%減となったものの、上期の17.2%減からは落込み幅は大きく縮小した。
 一方、二輪車用は2,912d、1.3%増と、小幅ながらプラスとなった。電気機械向けも3.4%増と堅調であった。


流通市況、東京1品種5円高

 全国軽金属商協会・市場調査委員会(委員長=石田友佐神商非鉄東京営業部長兼加工品グループ長)がまとめた8月末の軽圧品流通市況調査によると、東京地区ではアルミ大板が前月末比5円/s高となったものの、残り5品種は変わらずとなった。大阪・中部の両地区は6品種すべてが横ばいであった。
 7〜9月期のNSP地金価格が270円/s、1〜3月期比20円高となった。その結果、東京地区では7月末にはアルミ小板・56S棒・快削棒・63形材の4品種が20円高の一方、アルミ大板と52S板が15円の値上がりにとどまっていた。今回、52S板は5円の積み残しとなった。
 10〜12月期のNSP地金価格は20円安に250円となる。需要の先行きについても弱気な見方が多く、価格は弱含み展開となりそう。


高純度アルミの生産能力を増強
日軽金、年産300dから1,000dに

 日本軽金属は14日、清水工場(静岡県静岡市清水区)における高純度アルミナ製造設備の能力増強工事を完了、竣工式を行ったと発表した。10月から本格稼働する予定で、同工場における高純度アルミナの生産能力は年300dから1,000dに増加する。
 高純度アルミナは従来からのセラミックス原料や蛍光材料に加え、近年では、照明や液晶パネル用などで需要が増えているLED(発光ダイオード)のサファイア基板の原料として市場が拡大。これに伴い、国内外のサファイアメーカーからは、原料である高純度アルミナへの引き合いが急増しているため、能力増強を図った。投資額は約23億円で、高純度水酸化アルミ製造ライン、焼成炉および付帯設備などを建設した。


昭電、上海郊外の南通市に建設
高純度アルミ箔の中国新拠点

 昭和電工は高純度アルミ箔の中国拠点を上海郊外の南通市に建設することを決めた。
 上海の北西約180qに位置する南通経済技術開発区にある約2万u強の用地の使用権を取得。建屋建設と設備導入を経て、2013年4〜6月に稼働を開始する予定。投資額は約15億円。月約100dで生産を立ち上げ、中期的には500dに引き上げる。
 昭和電工は8月2日、アルミ電解コンデンサー向け需要拡大に応じて、高純度アルミ箔の生産能力増強と中国拠点の新設を発表。堺事業所では13年末完工をメドに、高純度アルミの精製能力増強と圧延工程の改造、焼鈍工程の設備追加などを実施する。中国では堺事業所から供給する圧延後の箔(仕上箔)の最終加工製品を手がける工場を新設。これによりグループ全体の高純度アルミ箔製品の供給能力を現在の月産2,000dから13年に3,000dまで順次増強する。総投資額は約45億円だが、中国拠点の立地場所は複数の候補地から検討中としていた。


モリタ防災テックと宮田工業開発
アルミ製蓄圧式粉末消火器発売

 モリタホールディングス子会社のモリタ防災テックと宮田工業は共同で、アルミ製蓄圧式粉末消火器「ALTESIMO アルテシモ」を開発、新発売した。
 「より安全に・より美しく」をコンセプトとして開発した、軽量で環境にやさしく、デザイン性に優れた製品。
 蓄圧式消火器の課題である「圧力漏れの懸念」と「メンテナンスの手間」を解決するとともに、鉄製消火器に比べて20〜27%軽量化した。
 容器はアルミ素材によるインパクト成形工法を採用。溶接レスを実現することで管銅内部の窒素ガスが外部に漏れない構造とした。またアルミ素材の採用により、腐食防止対策も強化したほか、アルミ缶胴に超硬質粉体クリア塗装を施し、従来の消火器にはなかったメタリック調のカラー塗装を実現した。
 価格は業務用10型(前頁・写真)で1万9,000円。今期40万本、3年後に250万本の販売を見込む。


マグネ協会が講演会
「Mg合金の耐食・腐食・防食」

 日本マグネシウム協会は10月28日10時〜16時45分、日本アルミニウム協会・会議室(東京・銀座)において第13回表面処理分科会例会を開催する。
 テーマは「マグネシウム合金の耐食・腐食・防食を知る2011」。
 主な内容は、▽マグネシウム合金の耐食性(物質・材料研究機構篠原正)▽AM系マグネシウム合金の腐食挙動(長岡技術科学大学松原浩)▽大気暴露試験結果報告(日本ウエザリングテストセンター紺野晃弘)▽Mg合金対応の新コーティングシステム(マグニック)▽Mg合金の陽極酸化処理について(堀金属表面処理工業西條充司)▽Mg合金の電子機器への使用の現状と課題(ビューテック樋口和夫)▽Mg合金の自動車の適用と課題(トヨタ自動車弦間喜和)。
 参加費は会員2万円、非会員3万円。問合わせ・申込みは電話03-3538-0230/FAX0233まで。


サッシ協会、3月予測を据置き
今年度のアルミ建材需要見通し

 日本サッシ協会は8日、2011年度のアルミ建材需要予測の見直しを行った結果、下表の通り、今年3月の発表の予想を据え置くと発表した。当初の予測値は3月4日にとりまとめたもの。その後発生した東日本大震災の影響を加味して見直しを図るとしていた。
 当初予想では、前提となる新設住宅着工戸数を前年度比3.0%増の85万戸、非木造建築物着工床面積を3.7%増の7,300万uと想定。
 しかし4〜7月の実績では住宅着工戸数が28.7万戸・前年同期比8.6%増、着工床面積が4,450万u・10.2%増となった。このため、「震災の影響が東北地方では認められるものの、全国的には回復基調にある」として予想の変更を見送った。


LIXILのネット販売サイト
「太陽光発電ショップ」オープン

 LIXIL子会社のLIXILオンライン(旧トステムオンライン)はこのほど、住宅設備機器・建材のネット販売サイト「トステムオンラインショップ」に「太陽光発電ショップ」をオープンした。
 同オンラインショップは、キッチンや洗面化粧台などの水回り商品から、カーポート・バルコニーなどのエクステリア商品まで、約1,000種類の幅広い商品を取り扱い、「メーカー責任施工付」であることが大きな特徴。
 新設の「太陽光発電ショップ」では、製品の取付設置に対して10年保証するだけでなく、自然災害や外部からの飛来物による損害などに対しても10年の補償を行うなど、「ダブル保証制度」を導入した。
 商品は@ソーラーパネル16枚(2.96kw)Aソーラーパネル14枚(2.59kw)Bソーラーパネル12枚(2.22kw)の3タイプのパック商品を用意。屋根の大きさに合わせて選択できるよう、製品代、基本取付設置代、消費税が含まれた分かりやすい価格設定をした。
 購入に際してはサイト上での依頼から訪問打ち合わせ、見積もりまでが完全無料で行うい、顧客との打ち合わせにはLIXILのスタッフが直接訪問する。


丸紅がMBアルミ会議の概要報告
2012年、100万dの供給過剰
LME先物中心値2,200〜2,600j

 Metal Bulletin誌は9月7日〜9日、フランス・パリで「アルミカンファレンス2011」を開催したが、丸紅・軽金属部は会議の概要を「速報」として以下のようにまとめた。
先行き不透明感から悲観的観測
【総括】
 昨年の会議では「金融危機後の回復基調の持続見通しに基づく楽観的(希望的?)観測」が全体のセンチメントであったが、今年は「回復基調の頭打ち感および、強い先行き不透明感からの悲観的観測」に変化。特に、昨今のEU圏内の財政問題・不協和音が影響してか、欧州勢が最も弱気であったことが印象的であった。
 また、昨年はアルミナ価格のインデックス制への移行、アルミETF(上場投資信託)立ち上げなどが議題になっていたが、今年は各参加者の関心は、先行き不安からか欧州・米国経済に集中していた。
 昨年1年間はアジア、北米、欧州で金融危機後の回復が継続。中国、ブラジル、インドなど新興国もインフレ傾向は見られるものの高成長が継続し、世界全体でも概ね好調に推移した。しかし、欧州はギリシャの財政危機が収束する見通しが立たないばかりか、スペイン、イタリアという、より規模の大きな国に飛び火する懸念が増大。実質的にEUを牽引できる唯一の国であるドイツはギリシャなど他国救済に対する国内からの反発が根強く、政府もEUを支える姿勢を鮮明にすることが出来ないでいる。
 米国も金融危機後の大幅な財政出動、金融緩和(QE2)の効果も早くも剥落、国内の債務上限引き上げ問題での議会の混乱、米国債格下げ、景気押し上げ策の手詰まり感などから経済回復持続に対する懸念が増大している。
 さらにここに来て、米国政府機関(FHFA)の欧米の銀行に対する住宅ローンに関する訴訟、欧州国債の劣化による国債を保有する欧州銀行の財務内容悪化の可能性からの流動性懸念など、金融危機の再燃を危惧する声が高まっている。
 ただし2008年の金融危機との比較では、政府部門の追加財政出動の余地が少ない一方、銀行の財務内容は改善。企業の在庫レベルも低水準であることから、実際に景気が悪化した場合でも、落ち込み幅は限定的となると予想され、現在の金融市場は「オーバーリアクション」ではとの見方も多く聞かれた。
中国、東南アのアルミ需要、順調に拡大
【アルミ需要動向】
@北米:足元堅調。民間航空機の需要回復を受けて航空機向けが好調。自動車生産も回復基調が継続している。建設は依然弱いものの、中国押出品に対するアンチダンピング関税の影響で国内押出メーカーの稼働率は回復。ただし個人消費は低迷し、財政出動による公共工事も期待できないことから、需要回復も頭打ちとの見方が大勢を占めている。一方、企業部門は堅調であり、さらに原料、製品などの在庫水準も低いことから、回復鈍化の局面でも、二番底となる可能性は低いとの見方も聞かれた。
A欧州:昨年は金融危機後の回復が鮮明であったが、足元はEU圏内のソブリンリスクを背景に減速感が強まっている。ドイツなど、いまだに堅調な地域がある一方で、南欧などでは需要鈍化傾向が強まっている。分野別でも自動車はいまだ堅調に推移しているが、缶材は足元在庫過剰感が強まっており、向こう半年程度は調整局面となる可能性高いとの話も聞かれた。
Bアジア:日本は震災後の缶材の前倒し、夏場以降の自動車の生産回復から、足元の落ち込み幅は限定的である。しかし、現状の為替水準では採算悪化により輸出は減少する可能性が高く、前年比横ばい程度との見方。来年以降も製造業における生産拠点の海外生産シフト傾向から需要は頭打ちとなる可能性は強い。韓国もウォン安の恩恵が剥落してきており、自動車業界はいまだ堅調なものの、電機は減速している。
 一方、中国、東南アジアは経済成長が継続し、アルミ需要も順調に拡大している。ただし中国の金融引締め、景気減速リスクに対する懸念は根強い。
 新興国は、W杯、オリンピック開催を控えたブラジルの需要拡大は継続。昨年前半の年率30%を超える成長からは減速しているものの、年率10%程度の成長を維持すると見られている。
 全般的には、足元は堅調に推移するも、先行き不透明感は根強く、需要家からは来年の契約に関して長期契約を2〜3割減らし、スポットでの購入枠を増やすとのコメントも数多く聞かれた。
製錬所新設は計画通り進捗
【アルミ供給動向】
 中東、インド、ロシアでの新規製錬所建設は、概ね計画通り進捗している模様である。立ち上がりの遅れていたQatalumも今年10月からフル稼働となる予定。13年以降もサウジアラビアのMa’aden、ロシアのBoguchansky、Taishetと、大型製錬の立ち上げは継続する予定。
 中国も、今年発表された政府の新規製錬所建設凍結の方針を背景に、一時的に供給能力拡大は抑制されるものの、電力の豊富な北西部地区に生産能力をシフトさせる動きは継続すると見られている。
供給過剰幅は100万dに倍増
【需給バランス】
 2012年の見通しについては、需要は回復が鈍る一方、供給能力は順調に増加するとの予測であり、供給過剰状態は解消されない。供給過剰幅は2011年の50万d程度から100万d程度にまで増えるとの見方も聞かれた。
 中国も、LMEと上海市場の価格差次第では、アービトラージを目的とした輸入の動きが出る可能性あるものの、長期的にわたり継続する可能性は低いとの見方が大勢を占めた。
相場の見方は総じて弱気、1,800j下値も
【LME価格】
 2012年にはLME相場(3ヵ月先物)で2,200〜2,600j/dを予想しているが、相場の見方は総じて弱気。石炭、石油など電力原料市況高止まり、資源国通貨の上昇(=USjの下落)によるコスト上昇から下値は限定的との見方が強い一方で、不透明感が強い中で買われる材料が見つからない状況にある。
 さらに足元の過剰流動性から価格のボラティリティーは高まっている。リスクオフモードが強まり、投機筋のポジションが大きくショートに振れるようであれば、1,800j程度まで下落しても不思議ではないとの見方も聞かれた。
【プレミアム】
 予測は▽米国中西部:7.5〜9セント/ポンド▽欧州Duty Paid CIFロッテルダム:190〜210j、Duty Unpaide CIFロッテルダム:120〜140j▽日本:110〜130j。
 会議参加者の大勢が横ばいを予想している。低金利の長期化、十分なコンタンゴを背景に、ファイナンスディールによる余剰地金のロックアップは継続。またLME在庫の増加を背景に、LME倉庫の地金搬入者に対するインセンティブも高止まりしている。デトロイト以外の欧州・アジアのLME倉庫もインセンティブを上げてきており、プレミアムがLME倉庫のインセンティブとの比較で決まる傾向がより鮮明になってきている。LME倉庫への搬入は継続する一方で、LME倉庫からの搬出は限定的で、市中のアルミ在庫はタイトな状況が継続、プレミアムが下がる材料が見つからないとの見方が多く聞かれた。
【投機資金の動向、ETF】
 今年前半までは、各国の金融緩和 政策により市場に投入された資金が商品市場に流入、価格上昇を演出していた。しかし夏場以降は欧州各国の 財務問題、米国の景気回復頭打ちからリスクオフモードが主流となっている。特にマクロファンドのような通常長期でポジションを持つファンドは様子見に転じ、現状相場を主導しているのは短期筋となっていることから、価格変動が大きくなる可能性が高い。
 また、昨年はアルミの現物在庫を裏付けとしたETFが話題となったが、今年はまったく話題に上らず。アルミよりも価格の流動性があり、さらに値上がりも期待し易い銅のETFですら成功していない。このためアルミETFの可能性は消滅したとのコメントも聞かれた。


三協立山アの外装防音ルーバー
ブラインドと高意匠性の上向き型

 三協立山アルミはこのほど、防音機能を持つ外装ルーバー「トーンスクリーン」に、階下からのブラインド効果と意匠性を高めた「上向きタイプ」をラインアップした。
 「トーンスクリーン」はアルミ形材+吸音材(ポリエステル不織布吸音・断熱材)+アルミ板材(メッシュ付き)で構成。工場や商業施設の空調設備などの騒音発生源を囲うことで、騒音の周囲環境への影響を軽減する吸音機能を付加したビル用外装仕上げ材となっている。冷却塔や屋外機などの低い音は約6dB、自動車の走行音や人の声の高い音では約8dBの減音が可能。
 ルーバーを上向きに配することで、階下から見える空隙がなくなり、ブラインド効果を高める。価格は12万5,000円/u。


三協立山アルミが試験運用開始
完全人工光(LED)型植物設備

 三協立山アルミは19日、人工光(LED)による水耕栽培型植物設備を導入し、試験運用を開始したと発表した。導入した設備は株式会社ifD製(本社:富山県富山市)の総面積約5坪の専用ユニット。これにより、レタスなどの葉物野菜が年間約6d栽培可能となり、同社グループの社員食堂で消費するという。
 今回の試験運用は「農商工の連携による地域活性化」の一環として実施するもので、「遊休工場施設の有効活用」も目的としている。
 富山県は全国有数の米どころだが、野菜生産量は全国一少ない県。このため、安定した野菜の供給を行うことで県内での「地産地消」に先鞭をつける考え。
 今年は、設備の導入、栽培技術の習得、自社内(社員食堂)での消費を実施し『安全・安心』な野菜栽培の基礎を確立する。栽培品目は「フリルアイス・ハンサムグリーン・ロメインレタス・サンチュ・サニーレタス」の5種類を計画している。


LIXILが高意匠性床材「D.フロア」

 LIXILはこのほど、トステムブランドから、意匠性にこだわって開発した樹脂シート仕上げの床材「D.フロア」を新発売した。
 木材の色調から年輪の幅や密度、形状まで、年月が経つにつれて出てくる木の風合いを表現した床材で、カラーは全6色。樹脂シート製のため、傷や劣化を軽減するだけでなく、ワックスがけも不要で、紫外線による日焼けもほとんどない。基材には、物の落下やキャスター付き家具によるへこみに強い硬質バッカーと環境配慮型合板を採用した。価格は2万8,000円/坪。


7月の自動車向けAl製品出荷
13.3万d・3.8%減、下げ幅縮小

 日本アルミニウム協会及び経済産業省によると、7月の自動車(二輪車を含む)向けアルミ製品出荷量は13万3,240d、前年同月比3.8%減となった。
 マイナスは5ヵ月連続だが、落ち込み幅は5月(7万8,446d)の31.9%、6月の10.8%減に比べ大幅に縮小。10年11月の13万4,113d以来、8ヵ月ぶりの13万d台回復となった。


図・表・写真は本誌でご覧ください。