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NO.2164(2014年1月13日号)

リョービの浦上社長が方針
DC海外売上高、15年度55.6%へ
米・中・英・タイで1千億円、国内8百億円

リョービは2年後の15年度に主力ダイカスト事業の海外売上高を1,000億円とする。海外比率は55.6%に伸長する。反面国内は800億円で頭打ちとなる。アルミ業界はグローバル化が進むが、ダイカスト企業が最先行する。

 これは浦上彰社長(写真)が会見して明らかにしたもの。同社はイギリス、北米(アメリカ・メキシコ)、中国(大連・常州)、タイの5ヵ国に進出するが、日系自動車各社の海外シフト、海外地元自動車企業の生産増に対応し、アルミダイカストの海外需要の取り込みを急ぐ。
  「先行した米国と中国・大連は収益性が安定する。タイや中国・常州は先行投資負担が大きいのでまだ水面下だ。海外事業は中国での生産拡大、北米の需要増に より概ね順調に推移する。課題は先行投資を早期に利益に結び付け、収益性を高めることだが、14年度以降タイや常州の生産が軌道に乗り、売上高・利益とも 増大する。国内の自動車産業は足元好調だが、長期的に見ると多くを望めない。今後エンジン部品だけでなく、車体部品のアルミ化の用途拡大を進めており、新 アルミ合金による部品も開発中だ」(浦上社長)
 15年度までのアルミダイカストの売上高実績と予想は次頁・表の通りで、内外の自動車生産の増加 に比例して12年度実績1,266億円から、15年度予想1,800億円に好調に推移する。ただ内外別に見ると大きく変化する。すなわち国内売上高は13 年度見込み855億円をピークに、14〜15年度800億円に減少、頭打ちになる。
 一方、海外売上高を時系列的に見ると09年度189億円(海 外売上高比率21.9%)、10年度333億円(28.1%)、11年度394億円(31.9%)、12年度445億円(35.2%)と大幅上昇、13年 度は675億円(44.0%)まで増加する見込み。そして14年度には850億円、海外比率51.5%と国内を上回り、15年度には海外売上高1,000 億円に達し、海外比率55.6%まで上昇する計画。
 海外拠点で最も売上高を増やすのは中国で、12年度108億円から13年度200億円、14 年度310億円、15年度390億円に激増する。中国は新設の利優比圧鋳(常州)での増産が中心。また北米も12年度288億円から15年度450億円に 1.56倍増、英国も12年度46億円から15年度115億円に2.5倍増する。さらに新設のタイも15年度45億円を計画する。
大型投資は13年度までに一巡
  ダイカスト関連の設備投資は13年度計画180億円(12年度266億円)で、減価償却132億円(132億円)を大きく上回る。拠点別では日本71億円 (85億円)、米国24億円(31億円)、中国53億円(118億円)、英国14億円(8億円)、タイ17億円(23億円)。英国を除いて11〜13年度 までに大型の増産投資をほぼ一巡する見込みで、今後はその効果の刈り取り期を迎える。


軽金属団体トップの年頭所感

※東京五輪向Al土木・建築構造物に期待
  【日本アルミニウム協会・山内重徳会長】「1年前の株価1万600円から約5割上昇、為替も87円から20%円安になるなど、アベノミクス効果で日本経済 に明るさが出てきた。しかしアルミ業界はその手応えが感じられない。逆に電力料金の値上げ、各種資材の高騰、輸送費増などコスト増で企業採算に影響を与え ている」
 「当協会は<アルミ技術戦略ロードマップ>に基づいて2035年のアルミ総需要を650万dとする構想を推進する。また足元では需要開拓として老朽インフラの整備、東京五輪に向けての設備整備などで、アルミ土木製品、アルミ建築構造物などの増加を期待する」
  「世界に目を転じると、12年末に欧米のアルミメジャーはASI構想を打ち出した。世界的な飲料、包装容器などアルミユーザーの要求に基づいて、アルミの 原料から製品までの全工程において、資源管理・環境保全・社会的責任など、順法しているか確認する基準を作るものだ。14年中に基準案が策定されるので、 注視していく」

※5年ぶりに正会員が3社増
 【日本アルミニウム合金協会・山本隆章会長】「13年は5年ぶりに正会員が数社増え た。大歓迎だ。新政権の経済政策により自動車の輸出や生産が増加に転じるなど経営環境に回復の兆しが見えてきた。同時にエネルギー価格の高止まり、アルミ スクラップ資源の海外流出、電力供給問題、消費税増税後の消費動向など懸念材料もある」
 「当協会は経済や環境対策など、施策や情報の早期収集・ 伝達に努めるとともに、個別企業では対応困難な問題について取り組んでいく。地球環境保全が人類にとって必須かつ喫緊の課題である。その中重要基礎素材で あるアルミ二次合金の供給とリサイクルを担う当業界の役割と重要性は揺るぎないものと確信する」

※会員目線での協会活動を目指して
 【軽金属製品協会・山田浩司会長】「アベノミクスで景気は底堅く推移するが、産業間で偏りがある。13年に実施した表面処理業界に対する緊急アンケート調査では電気・ガス・石油のエネルギーコストや資材・輸送費の上昇が経営に深刻な影響を与えていることが判明した」
 「昨年11月に会員の満足度調査を実施、目下結果を取りまとめている。速報では<アルミ製品・技術の普及・啓発>に加え<国や自治体への政策提言>を期待する声が強い。当協会が掲げる3つのミッション、7つの行動指針に沿って会員目線で会員企業の役に立つ協会を目指す」

※創立60周年、記念式典を企画
  【日本サッシ協会・藤木正和理事長】「13年度の住宅着工数は依然前年度を上回って推移する。4月から消費税増税があるが、税制優遇策や給付金制度などの 効果により、前倒し需要の反動減はある程度抑制されよう。東京五輪・国土強靭化政策・産業競争力強化策など国策に協力していく」
 「業界として取り組むのは12年度に制定された<省エネ法改正>とその関連の<住宅性能表示制度の見直し>、14年実施の<建材トップランナー制度>、今後も継続する<既築住宅における高性能建材導入促進事業>など、法律に裏付けられた省エネ活動である」
 「14年は当協会が創立60周年の節目の年である。ささやかな記念式典を企画する」

※13年のMg需要は3.7万d、3.5%減
  【日本マグネシウム協会・金澤武会長】「国内のマグネ産業は自動車などグローバル化による現地生産の伸長、マグネ自動車部品の海外展開などにより、13年 のマグネ需要が3万7,000d、3.5%減と2年連続減の見通し。純マグネはアルミ合金添加材・ノジュラー鋳鉄・粉末などは横這いだが、チタン還元剤が 大幅減。マグネ合金はダイカスト・鋳物・射出成形などが減少。一方、ノートPC筐体、スマートフォンの強度部材、オフロードバイクの高強度部品、マグネ電 池用電極板、天井建築部材の難燃マグネ合金材の不燃材認定取得など、新規需要開拓も着実に進む」
 「需要開拓の一環として経産省の<革新的新構造 材料等技術開発PJ>に会員数社が参加する。委員会を通じて原料供給の安定化、規格制定・見直し、リサイクル技術の検討、高速鉄道車両への利用促進などを 図る。同時に九州支部を創設、同地区のマグネ産業創製の基盤作りに努める」

※グリーン建材の国際標準化を推進
 【日本建材・住宅 設備産業協会・長榮周作会長】「建材・住設業界にとって少子高齢化が進む中、住宅・建築物のストック再生、中古流通市場の活性化、住宅・ビルの省エネ化、 電力システム改革、効率的エネルギーマネジメントの普及策など課題は枚挙に暇がない。国際情勢は楽観出来ないが、日本経済を成長軌道に定着させるには、被 災地の復興、日本再興戦略の着実な実行以外にない」
 「2020年の省エネ義務化に向け13年に<優良断熱材認証制度>をスタートしたほか、日本 企業がグローバル展開を図る上で大変重要な<グリーン建材の国際標準化>の検討を深める。建材・住設のデジタルカタログ集<タカラボ>は参加企業やページ 数が増加するなど順調に推移する」

※FSWなど技能・技術検定を拡充
 【軽金属溶接協会・小林紘二郎会長】「当協会の根幹を成すアルミ溶接技術検定は極めて順調に推移した。海外自動車メーカーからのISO9606-2に基づく溶接技術講習会など新たな検定関連活動もほぼ計画通りに進捗した」
  「14年は技能・技術検定ではJIS Z3811に関し、熱処理合金の薄板を加える改正原案とその検定の実施、FSWのオペレーター認証のための講習会をグローバル認証に対応できるように、3 日間コースで年2回の実施を計画する。溶接技術者レベルアップのための講習会も予定する」

※防火設備で定期点検制度制定へ
 【日 本シヤッター・ドア協会・岩部金吾会長】「建設市場においては住宅・非住宅とも持ち直しが見られ、経営環境は総じて改善傾向に転じている。13年は引き続 きシャッター・ドアのストック対策を中心に活動してきた。すなわち点検法制化に加え、既設製品の安全性を確保するための委員会を創設、13年6月に報告書 をまとめた。また防火シャッター・ドア保守点検専門技術者・施工専門技術者の資格制度では、多数を認定した」
 「14年は防火製品だけでなく、管 理者用シャッターについても安全装置の普及を含め、定期点検制度の促進に力を注ぐ。またゲリラ豪雨の防災事業の一環として浸水防止用設備に関する検討を開 始する。国交省も防水設備の設置について、固定資産税の軽減など特別措置を講じるなどこの分野への取り組みを積極化している」


日軽金アクトが「MAXUS-W」
高線量区で働く人の被爆を防御

原発問題契機にG3社で共同開発
  日本軽金属HD傘下の日軽金アクトはこのほど、福島原発の事故を契機として、アルミとタングステンの複合材で放射線を遮蔽し、原子力発電所や病院のレント ゲン室など高線量区で作業する人を放射線被爆から守る「MAXUS-W」を開発した。同社は原子力発電所で発生した核燃料を貯蔵する容器に使われる中性子 吸収材「MAXUS」を製造・販売するが、今回それを一段と進化させた。アルミ板材の日本軽金属、アルミ粉末冶金の東洋アルミ、アルミ押出の日軽金アクト のグループ3社が共同して開発した。
 「MAXUS」は使用済み核燃料輸送・貯蔵容器内に用いられ、使用済み燃料から出る中性子によって再臨界を 起こさないように中性子を吸収する。アルミと炭化ホウ素(B4C)の粉末をアルミ板材で挟み合わせる「MAXUS工法」で製造する。通常アルミ粉末複合材 料は焼結・成形の2段階の製造工程が必要だが、これに対し「MAXUS工法」は粉末原料から直接複合材の製造・成形が可。必要に応じて多様な物質との複合 も可。
 新製品は「MAXUS工法」によるアルミとタングステン(W)を複合化した放射線被爆防止材料。原発事故では大量の放射性物質が広範囲に 拡散し、今なお事故現場の放射線量が高く、その復旧には長時間が必要。こうした原発の復旧現場、レントゲン室、大学の研究所など高線量区で仕事に従事する 人を被爆から守る。
 特徴は@アルミ製のため従来の鉛・コンクリート製に比べ大幅な軽量化を実現、A加工製に優れる、B組立・解体が容易、C表面処理を施し、耐食性に優れる、D多様なレイアウトに柔軟に対応、Eリサイクルが可─など。


13年アルミ業界10大ニュース
日本アルミ協会・カロス出版選定
圧延世界3位のUACJ誕生、構図激変

 【@涯ACJが発足、世界第3位のアルミ圧延会社が誕生】13年10月1日、古河スカイと住友軽金属が経営統合し、UACJが誕生。アルコア、ノベリスに次ぐ世界第3位のアルミ圧延会社がスタート。国内の圧延業界の構図が大きく変化。
  【A建材企業が好業績・素材系は低迷】新設住宅・ビル・店舗・工場・倉庫の着工増で貝IXIL・YKK AP・三協立山・三和シヤッター・文化シヤッターなど建材系企業の業績が顕著に好転。アルミ二次合金・圧延・加工品各社も改善するが、建材各社に比べて利 益率は見劣りする。
 【Bアサハンアルミ製錬から日本が撤退】日本とインドネシアのアルミ製錬PJ「イナルム」の日本側持株を全株インドネシア政府に5.5670億ドル(約570億円)で売却。日本・インドネシアの友好の象徴だった「イナルム」の30年の歴史にピリオドを打つ。
 【Cアルミ製鉄道車両、累計で2万両達成】1962年に山陽電鉄にアルミ合金車両が採用されて以来、13年5月までに累計で2万両を突破。生産量ではライバルの鋼製車両を抜く。アルミ製品開発の優等生といってよい。
 【Dアルミ企業の海外展開に加速度】神戸製鋼が自動車用パネル材で中国に、三菱アルミが自動車熱交換機用アルミ多穴管でインドに、日軽エムシーアルミがインドとメキシコに進出するなど海外進出が加速する。その分国内アルミ関連工場の空洞化が進む。
  【Eダイカスト大手2社、売上高の1/2が海外】リョービ・アーレスティのアルミダイカスト大手2社は14〜15年度に海外売上高が1/2を超えると発 表。ともに主要需要家の自動車各社の海外生産拡大に対応したもので、ダイカスト2社はアルミ業界でグローバル経営の先頭を走る。
 【F中国のアル ミ生産・消費が全世界の1/2へ】中国の調査機関「安泰科」によると13年1〜9月のアルミ生産は1,621万dで、前年同月比8.7%増となった。通年 では約2,490万dの予測で、13年世界の生産見通し5,075万dの約1/2に達する。丸紅も13年末に14〜15年度の世界のアルミ新地金需給予測 を発表、その中で15年には世界のアルミ新地金生産・消費の1/2を中国が制する。世界のアルミ業界は中国がくしゃみをするとその他の諸国が風邪を引く。 総需要400万d割れが続く日本のプレゼンスは一段と低下する。
 【GLIB用箔・高純度箔の需要が増大】リチウムイオン電池(LIB)搭載のハ イブリッド車・電気自動車の普及に伴い、電池の正極材・外装に使用されるアルミ箔の需要が増大。電機器具・その他電機の13年1〜10月の出荷は1万 4,918dで前年同期8.7%増と好調。またコンデンサ各社の在庫調整・海外進出、中国製品との競合で一時期1/2に需要が激減した電解コンデンサ用高 純度箔も13年秋以降顕著に回復。
 【H経産省主導で「新構造材料研究組合」(ISMA)発足へ】経済産業省は産学官で自動車の軽量化や革新的な 合金素材などの創出を目指す「新構造材料技術研究組合(ISMA)」をスタートした。10年先を見据えた研究開発の国家PJで、国内の代表的企業19社で 組織するが、その中に神戸製鋼・涯ACJ・三協立山・不二ライトメタルなどアルミ・マグネ関連企業も含まれる。韓国・中国、欧米などは主要基礎資材の鉄 鋼・アルミ・マグネなどについて国家PJとして強化育成・競争力強化を図るが、国際競争の中で日本が生き残るには先進的な技術・製品開発力、もの作り力の 強化以外にない。
 【Iアルミ缶リサイクル率94.7%と最高を記録】アルミ缶リサイクル協会は12年度のアルミ缶リサイクル率が94.7%、 11年度比2.2%増加したと発表。また包装容器8団体で構成する3R推進協議会はアルミ缶がリサイクル率・軽量化について2年前倒しで自主行動目標を達 成したと発表。アルミ缶は3R推進の優等生を証明した。


ベトナムで初のセミナー
建産協の富田専務が14年度方針

 (一社)日本建材・住宅設備産業協会の富田育男専務理事は12月18日、恒例の記者団との年末情報交換会を開催、14年度に目玉となる主要政策を以下の通り明らかにした。
 「1,400万人が居住するマンションは築20年以上が全体の1/3を占め、老朽化による大規模改修・省エネ改修は避けて通れない。当協会会員の関心も高いので、マンション省エネ改修提案セミナーを開催し、大型補助金を利用した最新の外断熱改修の事例などを紹介したい」
 「また窓の遮熱性能の規定や試験方法などの改正について、ISOに対して日中韓の3者で原案を作成、共同提案する方針だ」
 「国際化の一環として14年度は日本企業の進出が進むベトナムとの交流を図る。日本が誇るグリーン建材の普及を目的に現地でセミナーを開催するほか、14年早々からベトナム留学生の受け入れなども検討する」


「タカラボ」会員322社に
建産協のデジタルカタログSite

会員数・掲載数・ヒット数が急増
  (一社)日本建材・住宅設備産業協会が運営する建材と住宅設備のデジタルカタログ集サイト「タカラボ」の会員やヒット数が好調に推移する。アンケート調査 によると利用者の20%が施主(前年調査12%)、卸・販売業19%(13%)、工務店16%(15%)、建築事務所13%(14%)、増改築業7% (17%)、ゼネコン6%(1%)などとなっており、製品購入の決定権を持つ業種が52%(58%)だったという。
 13年末現在の参加数は正会 員242社、賛助会員80社の計322社で、12年12月の281社比41社・14.6%の増加。掲載カタログ数は1,612冊で、同1,249冊比 363冊・29.1%増、掲載総ページ数は17万1,812ページで同12万6,305ページ比4万5,507ページ・36.0%増と好調に増加する。
 また月間総ページビュー数は4,109万3,757ページで、ダブルビューもカウントするなど統計法を変えたこともあって同2,371万5,427ページ比73.3%も増えた。


和伸工業と神鋼商事
合弁でベトナムにアルミ押出法人

10月稼働、年産能力当初7,000d
 和伸工業(大阪市西成区、吉井裕司社長)はこのほど、神鋼商事と共同出資でベトナムにアルミ押出・加工会社を設立した。需要拡大が続くアセアン地区の精密機械、二輪・四輪自動車各社などに高品質・高強度のアルミ押出材を供給する。和伸工業の海外進出は初めて。
 新会社は社名が「VINA WASHIN ALUMINUM CO.LTD(VWA)」。設立は13年8月で、資本金は500万米j。出資比率は和伸工業グループ70%、神鋼商事30%。社長は和伸工業の清水康行氏。
 VWA はベトナム南部のビンズン省ミーフック工業都市に敷地面積約3万2,000uの工場用地を取得、工場建屋約7,000uの押出工場を建設中。ビレット溶解 から押出・加工までの一貫工場で、主要設備は第1期分としてビレット溶解・鋳造設備一式、押出機1基、加工設備など。年産能力は約7,000d。15年に 引き続き押出機1基、抽伸機、熱処理炉を増設、1万2,000dに拡大する。


丸紅が世界のアルミ新地金需給と相場見通し
14〜15年も中国の供給過剰が続く
LMEは14年末に2,125ドルまで上昇

  丸紅の軽金属地金課は13年末、2014〜15年における世界のアルミ新地金の需給見通しと、LMEの相場予測を発表した。それによると世界の新地金の約 1/2を生産・消費する中国は、依然供給過多が続くが、新興国中心にアルミ需要が堅調に伸びることから、世界の新地金需給はバランスに向かう。その結果 LEM相場は3ヵ月先物中心値が13年平均の1,890ドルから、14年末2,125ドルに、15年平均2,300ドルに上昇すると読む。
 世界 のアルミ新地金需要は13年5,000.9万dと初めて5,000万dの大台に乗せ、12年比5.1%増と堅調に推移する見通し。需給見通しは表Aの通り で、全需要の47.3%を中国が占め、伸び率も9.1%増と飛び抜けて高い。一方、供給サイドも総供給が5,003.6万dで4.3%増と好調。供給では 中国が48.5%を占め、伸び率も9.2%増と先進国の停滞を尻目に大きく伸びる。
 14年の総需要は5,268.8万dで5.4%増、総供給は 5,286.8万dで5.7%増の予測。14年の特徴は中国の供給増が依然として続き、新地金総供給の1/2を超えること。15年については総需要が 5,580.2万dで5.9%増、総供給が5,599.6万dで5.9%増の予測。つまり14〜15年の世界のアルミ需要は中国を含む新興国が大きく伸び て、総じて堅調に推移する予測。一方供給側も中国の増産が顕著で、需要を上回る供給が続くとしている。
 世界の新地金需給を地域別に見たのが表 B。需要は日・米・欧の先進国が低い伸びに留まるのに対し、中国・東南アジア・中東・アフリカなどの新興国が好調に伸びる。中でも新地金需給の約1/2を 占める中国が大きく伸びる。供給サイドも米・欧で減産となる一方、中国の増産が顕著。またマレーシアのプラントが稼働する東南アジアも14年以降大幅な増 産となる。


図・表・写真は本誌でご覧ください。