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NO.2205(2015年1月5日号)

三協立山が米国のアルミ押出企業を買収
欧州・中国に拠点を持つAleris社を
取得額52億円、国際化が一気に加速

三協立山は(山下清胤社長=写真)14年12月19日、米国に本社を置くAleris International Incから、同社のアルミ押出事業を譲り受けることで合意、同日契約したと発表した。長期VISIONに掲げるグローバル化が一気に加速する。

 Aleris社はオハイオ州クリーブランドの非上場企業で、北米・欧州・アジアの約40ヵ所に生産拠点を持つアルミ圧延品・押出成形品・アルミリサイクル及び特殊合金のグローバルリーダー企業。
  買収対象はAleris社が100%の株式を保有する保有するアルミ押出事業部門(Aleris Extrusions社)で、同部門は生産拠点としてドイツに3ヵ所、ベルギーに1ヵ所、中国・天津に1ヵ所、計5拠点を保有するグローバル企業。硬質・ 高強度合金を中心にハイエンドのアルミ押出成形品を生産・販売する。
 押出事業部門の直近の年商規模は11年12月期293.8百万ユーロ(約430.4億円)、12年12月期278.0百万ユーロ(約407.2億円)、13年12月期267.7百万ユーロ(約392.1億円)。
  三協立山はベルギーに100%子会社Sankyo Tateyama Euro BVBA社を設立してAleris社の押出事業部門の資産を譲受けるとともに、今後事業運営及び統括・管理を行う。事業譲渡日は15年2月1日の予定。そ れまでに新会社の詳細を決める。三協立山の買収額は35.5百万ユーロ(約52億円)で、現金決済を予定する。
 三協立山は周知の通り@アルミ建 材など建材、Aアルミ・マグネの鋳造・押出・加工のマテリアル、B店舗用什器・サインなど商業施設の3事業を核とする国内有力企業。11年7月発表の 「VISION 2020」、12年7月発表の「中期経営計画」の中の重点戦略として非建材事業(マテリアル・商業施設)の強化、海外事業の拡大を掲げる。今回の買収劇は その一環。「Aleris社のアルミ押出事業は高度な合金・押出・加工技術を強みに航空機・鉄道・自動車など幅広い分野に世界的メーカーを顧客として事業 を展開する。当社が進める素材技術のさらなる高度化との連携により、新たな地域と顧客を開拓できる」
 本誌は2014年10月23日、山下社長と 会見、業績動向や海外展開などを取材した。席上、山下社長は「当社の海外進出は国内生産の補完のためではなく、地産地消を原則とする。M&Aは検討案件が 何件か寄せられているが、当社グループの事業展開あるいは技術利用などシナジー効果が見込めるかどうかで判断する」としていたが、Aleris社の買収は まさにその通りだ。これで一気に国際舞台に登場する。
 国際化では建材業界の先発YKK AP、TOTO、三和HDなどに比べて、経験の蓄積・ノウハウ積み上げ・人材育成とも手薄なのが実情だが、この大型買収をどこまで成功に導けるか、経営陣の手腕がこれから試される。


YKKAP吉田会長・堀社長が会見
黒部再生・エコ住宅に注力

地金高騰に対応、価格是正へ
 YKK APは12月18日、記者団約60名を招いて恒例の年末記者懇談会を開催した。席上、吉田忠裕会長兼CEO(写真上)と堀秀充社長(写真下)が挨拶に立ち、要旨以下の通り述べた。
  【吉田会長】北陸新幹線の開通を間近に控え、安倍総理の地方創生策もあって、当社の本社の黒部移転の話や黒部の産業・観光復興の話が急に増え始めた。当社 は本社を東京に置くが、黒部を発祥の地として主力工場を置いており、本社機能の一部を黒部市に移しても、補助金を貰って本社を地方に移す「ニワカ移転」の 企業とは異なる。実際、「YKK AP・R&Dセンター」を建設しており、研究開発など一部の本社機能を移す構想も進展している。
 立山連峰を後 ろに控え黒部川の清い水が滔々と流れる黒部が大好きだ。「豊かな水の循環」でジオパークに選定されたのも嬉しい話で、知事からも産業・観光振興を依頼され ているので全力を尽くしたい。当社が黒部に次世代型のパッシブ住宅タウン建築構想を進めるのもその一環である。
 当社には優秀な人材が揃っている。後継者の話はまだ先のことだ。
 【堀社長】原料アルミ地金の市況高騰は困った問題だ。当社は年間15万d弱の地金を消費するが、市況がd10円上がれば営業利益が約14億円吹っ飛んでしまう。相場が100円上がると利益の半分が消える勘定だ。
 したがってアルミ建材の値上げを検討している。来春の実施を目標にこれから詳細を詰めたい。


YKK APが今期業績を減益修正
地金・資材高騰と住建不振が圧迫

 YKK APは12月19日、14年度におけるAP(建材)事業の内外含めた連結業績見通しを発表した。それによると売上高4,079億円で前期4,033億円比 1.6%増、営業利益262億円で同294億円比10.9%減、営業利益率6.4%で同7.3%比0.9p減と増収減益の見込み。
 前回予想の売上高4,147億円比では1.2%減、営業利益283億円比7.4%減、利益率6.8%比0.4pの低下と減収減益に下方修正した。
  国内は住宅建材が大きく低迷したが、ビル建材は伸長、いま最も注力する窓事業も伸びた。またシンガポールを拠点とするファサード事業、景気回復が顕著な米 国事業も好調に推移した。一方、収益は原料地金など資材価格の高騰、国内の住宅サッシ事業の販売減、中国事業の販売の遅れなどが減益要因となった。表を参 照。15年度業績予想は3月初旬に公表されるが原料の高騰をどのように製品販価に転嫁するかがポイントとなる。


昭和電工の市川社長が中計進捗状況を説明
原油・地金市況大変動で目標未達
15年12月期利益率4.2%、ROA4.0%

 昭和電工の市川秀夫社長(写真)は12月12日、目下実施中の中計の進捗状況を説明した。中計最終の15年12月期業績は前期比では大幅改善するものの、予期せぬ原油市況の急下落、アルミ地金市況の急騰などで中計目標は未達の公算が大という。
アルミ・HD基板の需要旺盛、足元需給逼迫
  同社は目下中期経営計画「PEGASUS」の後半部に当る14〜15年の「PEGASUS PhaseU」を展開中。その経営目標値は次頁・表の通りで、最終15年は売上高9,500億円、営業利益500億円、利益率5.3%予定していた。これ に対し15年12月期の業績イメージは売上高9,600億円で目標値を上回るものの、営業利益400億円、営業利益率4.2%の予測で、目標値を下回る見 通し。ただ14年12月期比では売上高・営業利益・利益率とも大幅に改善する。「成長戦略は加速して進展するが、中計目標比では数値的に不満足な結果とな ろう」(市川社長)。以下15年の業績・事業戦略イメージ。公式発表は15年2月末の予定。
 【経営環境】米国経済の成長は力強さが見られるが、欧州は回復が遅れ、中国の経済成長は減速感が強まる。日本経済は為替・原油価格の動向や消費税を含む税制・電力価格の上昇懸念など不透明感が増す。為替は1ドル115円で予測した。
  【事業戦略】11年から始まった「PEGASUS」期間中に事業の再構築を確実に実施し、収益基盤の強化を図った。最終15年は黒鉛電極(GE)・アルミ 缶・半導体用高純度ガスなど、14年までに実施した海外投資PJの効果を顕現させるとともに、成長事業の新規PJを検討・実行する。
 【主要事業 戦略・ハードディスク(HD)】HDDの出荷台数は14年並みを予想。タブレット・スマートフォンへの切り替えも一段落、先進国ではPC需要が底堅く推移 する。HDメディアに関してPC用途からサーバー用途へのアプリケーション・シフトが進み、ニアラインサーバー向けでの需要が本格化するに連れ、アルミメ ディアの需要が増加する。足元アルミ基板の需給は逼迫する。
 【黒鉛電極(GE)】顧客の電炉鋼の需給は中国での過剰生産の解消に時間がかかる が、米国では旺盛な需要が継続する。中国を除くGE工場の稼働率は17年頃までに80%程度に回復しよう。15年は原料価格のコストダウンと販価是正を推 進する。米国拠点は14年10月に能力増強を実施、15年上期から量産を開始する。世界最新鋭設備によるコスト競争力を活かし、収益改善を図る。
アルミ缶30%増、高純度箔月600d体制
  【アルミ缶】国内のビール需要は減少傾向にあるが、中国・アジア・インドでは高成長が見込める。14年にベトナムのハナキャン社を買収し、15年には同社 に缶蓋ラインを新設する。国内では原燃料高騰に対応して10〜15%の価格是正を実施する一方、ソフトドリンクの市場開拓を急ぐ。これらによりグローバル での15年のアルミ缶販売は13年(約30億缶)比で30%増(約40億缶)を見込む。
 【高純度アルミ箔】国内市場は成長が鈍化するが、顧客の期待に応える高機能製品の開発を急ぐ。同時に一段の生産性向上を実施し国内でのポジションを現行シェア50%から60%に引き上げる。ロールマージンの改定も進める。
 一方、需要拡大が見込める中国市場では、南通新拠点の生産量を15年1月から月産600dに増強する。これまで販売数量は順調の伸びており、今後は生産性の改善・効率化を推進する一方、現地メーカーへの拡販を図る。
 【半導体用高純度ガス】省略。【機能性化学品】省略。【石油化学】省略。【セラミックス】省略。
  【新規育成事業】SiCパワー半導体は省エネのキーデバイスであり、中長期的に需要の伸長が見込まれる。当社はSiCパワー半導体に使用するエピタキシャ ルウェハーにおいて世界最高レベルの高品質製品を供給するが、14年10月に実施した6インチ品の量産能力の増強など、本格的普及に向けた供給体制の整備 を急ぐ。
 【ポスト「PEGASUS」の策定】15年中に次期中期経営計画を策定する。ポイントは「成長への回帰」で、安全・安定操業の強化、ガバナンス、ダイバーシティなど「サスティナビリティー重視の経営」である。


昭和電工が今期業績を下方修正
原油価格下落・Al地金急騰などで

  昭和電工は12月12日、14年12月期の業績予想を下方修正したと発表した。修正予想は前頁・表の通りで、売上高は前回予想比1.1%の微減に留まるも のの、主力の石油化学が営業赤字に転落する一方、アルミ部門も大幅減益となり、営業利益は同21.9%減と大きく落ち込む。営業利益率は2.8%(予想 3.6%)に低下する。前期実績比では売上高は4.4%増加するものの、営業利益は3.9%の減益の見通し。
 最大の誤算は原料石油市況が想定以上に落ち込み、オレフィン製品の市況も急落するとともに、原料ナフサの受払いにおいて価格差が生じたため、石油化学が25億円の黒字予想から35億円の赤字に60億円も収益が悪化すること。
 アルミ部門もアルミ地金市況の高騰の影響を受け、地金価格連動のNPSの適用以外のモノ価格のアルミ缶、高純度箔などの業績が悪化し、営業利益は前回予想より10億円、前期実績より28億円悪化する見通し。


UACJが最優秀サイトを獲得
HP充実度業種別ランキング1位

  涯ACJはこのほど、同社ウェブサイトが日興アイ・アール社の実施による「2014年度全上場企業ホームページ充実度ランキング調査」において、 3,586社中総合ランキング8位に、業種別ランキング1位を獲得し、最優秀サイトに選ばれたと発表した。業種別では2年連続で第1位。
 同社 ウェブサイトは顧客・取引先・株主・学生・地域社会など幅広いステークホルダーに、分かりやすく・使いやすく・より多くの情報を提供できるサイトの構築を 目指して13年10月に新設。製品情報・IR情報はもとより、同社の母体である2社の歴史や強みを紹介するコンテンツの設置や、様々な情報機器で閲覧しや すいレスポンシブ・ウェブ・デザインを採用するなど、工夫を重ねた。


SUSがフィリピンに子会社設立
現地日系向けアルミ形材加工拠点
海外売上高40%に、アジア6ヵ国目

 FA 向けアルミ製機器・機械装置の設計開発・製販のSUS(静岡市、石田保夫社長=写真)は12月17日、フィリピンにFA事業を行う子会社Standard Unite Supply Philippine社(SUSフィリピン社)を12月4日付で設立したと発表した。13年12月にフィリピン経済区庁(PEZA)の認定を取得済みで、 15年1月5日から本格稼働する。
 新会社は資本金60万ドル、本社所在地はマニラ近郊のパタンガス州タヌアン市First Philippine Industrial Park(FPIP)工業団地で、延床面積1,000uの本社・工場を建設。従業員は坂井篤社長以下10名(15年2月末に20名に増員)。事業目的は FA向けアルミ製機械装置及びユニット機器製品の販売。売上目標は15年度1.5億円、16年度2億円。
 マニラに近い工業団地FPIP周辺は英 語能力の高さや人件費の安さから、主にエレクトロニクス分野の生産拠点の新設が目立つ。日系各社が集積するFPIPにアルミプロファイルの切断・加工設備 を備え、日本人営業スタッフとエンジニアを揃えた販売拠点を開設することで、それら企業を迅速かつ綿密にサポートする体制を整えた。PEZAの取得により 税関手続きなども簡略化できる。
 SUSによるとPEZAが管理・運営する経済特区には14年現在で日系企業789社が進出、ビジネス展開中。特にプリンターメーカーなどエレクトロニクス分野での新規進出が目立つという。同社は従来タイ子会社でカバーしていた。
 SUSは現在経済成長が顕著なアジアを中心に海外事業を展開。アジアにはタイ・シンガポール・ベトナムに子会社を、中国・インドに孫会社を持つ。今後アジアの事業強化と並行して北米の事業強化、欧州の新規進出などを計画する。
 これらにより海外売上高比率を現状30%弱から、2020年に40%に引き上げる計画。ちなみに14年2月期の連結売上高は175.33億円、単体売上高は155.80億円。


YKKAPが3年連続第1位獲得
台湾「採用したい建材・設備調査」

 YKK APは12月17日、YKK台湾社AP(建材)事業部が台湾で展開する建材事業について、(社)台湾建築美学文化経済協会が主催する「理想の好宅(住ま い)に採用したい建材・設備メーカー大調査」のサッシ部門で第1位に選定されたと発表した。3年連続の第1位で、YKK APブランドは高級サッシとしてすっかり現地に定着した。
 同調査は美しい建築環境の発展を目的に、建材・設備機器の品質向上とエンドユーザーへの提言のため、2010年にスタート。現地建築関係者を対象にアンケート調査し、結果をまとめた。
 YKK APは1989年に台湾で建材事業を開始、現地の気象条件に合せた高水密サッシ・カーテンウォールを主として高級集合住宅に供給、高い評価を得ている。


アイジー工業が東北経産局長賞
寒河江工場が緑化優良工場表彰

  アイジー工業の住宅用金属サイディングの生産拠点である寒河江工場はこのほど、14年度の緑化優良工場表彰制度において、東北経済産業局長賞を受賞した。 工場緑化を積極的に推進し、工場周辺の環境向上に顕著な功績のあった企業に贈られる。同工場は10年度に日本緑化センター会長賞を受賞しており、今回が2 回目。
 同工場は敷地面積6万3,000uで、そのうち約2万1,000u(34%)を緑地として良好に維持管理するとともに、敷地内に松・桜・ 竹などの他、紅葉をはじめとする落葉広葉樹が植林され、自然の豊かさと日本情緒溢れる風情を醸し出す。社員総出による工場敷地内の一斉清掃や周辺歩道のク リーンアップ活動の他、工業団地内の植花作業や公園の維持管理に積極的に参加するなど、工場内外での環境美化運動を展開する。


YKK APが12月に市場投入
国内最高断熱樹脂窓「APW430Kr」

6種を品揃え、15年度販売10億円
 YKK APは12月18日、国内最高となる断熱性能を有する高性能トリプルガラス樹脂窓「APW430Kr(ケーアール)」を14年12月19日から発売すると 発表した。14年4月に市場投入した「APW430」の最進化版。販売目標は「APW430」全体で15年度10億円。
 「APW430」は世界 トップクラスの断熱性能と、スリムでシンプルな意匠性、優れたフレームデザインで市場の人気が高く、当初の販売計画を大幅に上回る売れ行き。 「APW430Kr」は樹脂中空フレームに断熱材を挿入、トリプルガラスの空気層には断熱性能に優れるクリプトンガスを注入。これらにより熱貫流率は 0.78W/uと国内最高の断熱性能を実現。
 基本性能は断熱性H-5、耐風圧性S-3、気密性A-4、水密性W-4、遮音性等級3と高性能。窓 種はたてすべり出し窓(単窓・連窓・段窓・スリット・ウインドキャッチ連窓)・すべり出し窓(単窓・連窓・段窓・スリット・大型スクエア)・FIX窓・開 き窓テラス・テラスドア(連窓・段窓)・勝手口ドア。保証期間は標準仕様で10年間。カラーは外観色がホワイト・プラチナステン・ブラウンの3色、内観色 がホワイト。
 メーカー希望小売価格は幅640o×高さ1,170oの縦すべり出し窓でガラス込み9万1,600円(税・取付費別)。
  これにより同社の高断熱樹脂窓は@樹脂窓+アルゴンガス入りLow-E複層ガラスの「APW330」(熱貫流率1.48)、A樹脂窓+アルゴンガス入りト リプルガラスの「APW330」(同0.96)、B同「APW430」(同0.91)、C樹脂窓+クリプトンガス入りトリプルガラスの 「APW430Kr」(同0.78)─の4種が揃い、業界最大の品揃えとなった。


昭和フロントが作品募集
46回ストアフロントコンクール

 三和HD傘下の昭和フロントは2月23日までの間、「第46回ストアフロントコンクール」の作品を募集する。
 同コンクールは1970年にアルミストアフロント材の拡販策の一環としてスタート、業界で最も長い歴史を誇るとともに、斬新で次世代型のストアフロントの発表の場としてライバル企業など業界の注目を集める。
 募集対象は15年2月23日までに引き渡しが完了または完了予定で、同社製品を使用した物件。募集部門は店舗建築・一般建築・アイディアの3部門で、最高賞のグランプリ1点のほか、各部門で金・銀・銅賞、優秀賞・優良賞が贈られる。


LIXILが最高級インテリア建材
「グランドライン・ラフィス」発売
年商30億円、ドア・引戸年10万本

  貝IXILは12月15日、記者会見し、室内建材の「グランドライン・ラフィス」をフルモデルチェンジし、1月から市場投入すると発表した。上質感を追 求した最高級リビング建材で、「NOISELESS」をコンセプトに、室内ドア・室内引戸・クローゼットドア・玄関収納を一新した。壁と建具の境界となる 枠を可能な限り排除し、壁に馴染む同一面デザインが大きな特徴。
 室内ドアは極細のアルミ線のような「ライン枠」がポイント。見付寸法を従来の24oから5oに極細化し、デザイナーズ住宅のようなすっきりした納まりを実現。室内引戸とクローゼットドアは専用部材の「クロス下地材」を使用することで枠見付寸法を6oに極細化。
  共通の特徴として天井高さで納められる高さ2,400oを標準設定とし、空間を広く見せる。また面材カラーとして床や扉素材との相性の良い「プレシャスホ ワイト」1色、素材感を楽しめる「木目」3色、上質感を与える「鏡面」3色の計7色を用意した。販売目標はドア・引戸で年間5万本。年商目標は全商品で 15年度30億円。


新製品の生産は当面国内で
LIXIL木村インテリアBU長談

 貝IXILの木村弘一執行役員インテリアビジネスユニット(BU)長は12月15日、新商品発表の席上、同BUの現状を次のように述べた。
 「新商品はいまブームになりつつある<ちょっといいもの><ちょっとこだわりのあるもの>を求める上質・シンプルをポイントに開発した。同業他社に比べその分野がやや手薄だったので品揃えを充実した。これを機に業界シェア10%の獲得を目指したい」
  「インテリア建材の年商規模は約600億円で、これに新製品30億円が加わる。生産拠点は中国・大連を中心に、国内では須賀川・名張両工場で行う。生産比 率は中国・国内各1/2程度だ。ご指摘の通り中国は労賃の上昇や円安・元高でコストが上昇しているのが現実。ただLIXILは良い商品をコストの安い場所 で生産することを原則にしており、生産拠点には拘りはない。新商品は当面国内で生産する」



図・表・写真は本誌でご覧ください。