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NO.2248(2016年2月1日号)

本社アンケート調査
天窓の販売数は8万5,400セット
取替え需要掘り起こしに知恵比べ

16年度は住宅販売が消費税10%引き上げ前の駆け込み需要が期待できるものの、天窓は太陽光発電システムの普及など逆風の環境に変化がないことから15年度比2,000セット増の計画。

15年度は住宅着工の伸びを下回る
  住宅用天窓の16年度販売数は4社トータルで8万5,400セット(15年度比2.4%増)を計画している。16年度は住宅販売が消費税10%引き上げ前 の駆け込み需要が期待できるものの、天窓は太陽光発電システムの普及など逆風の環境に変化がないことから15年度比2,000セット増の計画。新築向けに 大きな期待をかけにくい状況にあることから、ストックに着目、リフォーム(取り替え)需要の掘り越しにシフトする方針、20年から25年前に取り付けた天 窓がターゲットとなる。取り替え・改修需要掘り起こしへの知恵比べに突入する。
 本紙および『建材情報』は住宅用天窓4社(日本ベルックス、LIXIL、YKK AP、三協立山・三協アルミ社)に、天窓の販売状況、販売計画について直接取材及びアンケートを実施した。
 天窓の販売はリーマンショック後の10年度の8万7,000セットを底に11年度9万6,000セット、12年度9万3,200セット、13年度9万7,400セットと回復したが、14年度は消費税8%への影響から8万1,600セットに落ち込んだ。
 15年度は住宅着工戸数が回復傾向にあり、天窓の販売も伸びる見込みで、4社の総販売数は8万3,400セットを計画(14年度実績8万1,700セット)の見通し。伸びは低く、住宅着工戸数の伸びを下回る。
  住宅用天窓はピーク時の半分以下。今は逆風が吹いている。かつては松下電工(現パナソニック)、不二サッシなども天窓を販売、7社が競っていたが市場が縮 小する中、撤退が相次ぎ、現在は日本ベルックス、LIXIL、YKK AP、三協立山-三協アルミ社の4社に集約されている。
 15年度販売数 (見込み)は、日本ベルックス4万6,500セット(推定)、LIXIL 2万2,000セット、YKK AP 10,000セット、三協アルミ社4,900セットの見込み。日本ベルックスが55.7%のシェアを誇り、次いでLIXILが26.4%、YKK AP 12.0%、三協アルミ社5.9%である。
 14年度と比較するとシェアを伸ばすのは、YKK AP(9.8%→12.0%)、三協アルミ社(5.7%→5.9%)、逆にシェアを落とすのが日本ベルックス(56.3%→55.7%)、LIXIL (28.1%→26.4%)。日本ベルックスのシェアは50%強を維持しており、圧倒的な強さを持つ。
 YKK APは市場が縮小する中、自社生産するメリットが小さくなり、日本ベルックスと提携、14年からOEM調達に切り替えた。三協アルミ社は一足早く11年か ら日本ベルックスからOEM調達しており、自社生産しているのは日本のメーカーではLIXILのみで孤軍奮闘といった構図だ。
天窓逆風の要因
  天窓は住宅に付属するものだけに、住宅の建設量に左右される。住宅着工はこの20年減少トレンドにある。これが逆風の第1の要因だ。97年4月消費税が 3%から5%に引き上げられた時はその前年の96年の住宅着工戸数は駆け込みもあって163万戸に急伸した。持家も63万戸も建設された時代だった。
 14年4月に消費税が5%から8%に引き上げられたが、前年に駆け込み需要が発生した。住宅着工戸数は98万戸、持家は35万戸である。20年前と比較すると全体で40%減、持家は45%も減少している。
 住宅着工戸数がざっと半分になり、天窓の販売にも大きな影響を与えた。天窓の市場はビークの半分以下となっており、この20年、天窓には逆風が吹き荒れていたといえる。
  逆風は1つだけでない。戸建て注文住宅や1戸建て分譲住宅の商品変化も逆風となった。環境・エコの時代を迎え、大手住宅メーカーの商品戦略は屋根に太陽光 発電システムを搭載、創電して余った電気を売電するのがトレンド。太陽光で創電した電力を電力会社が買い取る施策が打ち出されたこともあって、太陽光発電 10kW以上を搭載、つまり屋根全体にソーラーパネルを搭載して「20年間で1,000万円以上の売電収入が得られる」ことを訴求する。
 国が 20年までに新築住宅の半分以上をZEH(ゼロエネルギーハウス)にする方針を掲げたこともあってZEH開発競争は今後ますます激しさを増すのは必至。そ れは太陽光発電システムの大容量化につながり、ソーラーパネルが屋根を占有するようになる。とどのつまりは、天窓設置スペースがなくなるということであ る。
 屋根スペースの問題だけではない。エネルギーの自給自足住宅の実現には、「太陽光発電+蓄電池+HEMS」の3点セットが不可欠となる。こ れら設備の搭載で住宅価格が上昇し、天窓を諦めざるを得ないケースも考えられる。なにしろ個人の財布には限界があり、欲しくてもあきらめざるを得ないケー スは多々ある。天窓のある住宅に住んでみたいというニーズはあっても、時代の先端を行く住宅を求めたいのが人情。蓄電池や太陽光発電には補助金もあるの で、ZEHの開発競争は天窓にとって逆風なのだ。
天窓取付け率はとうとう6.7%に
 日本サッシ協会が定期刊行する「住宅建材使用状況調査」(15年3月発行)によると、天窓の取付け率(新設住宅に対する天窓がある住宅の比率)は6.7%。この10年で最低となった。
 取付け率は、04年度11.8%、05年度11.0%と10%を維持していたが06年度に10%を割り込み9.5%、09年度には7.6%まで低下した。11年度に8.9%まで戻したが12年度8.1%、13年度7.0%、14年度6.7%に低下、過去最低となった。
  この調査は13年から14年9月までに建てられた全国の居住用住宅(木造及びプレハブ住宅)を対象とした調査で有効調査数3,934票を3,000票に基 準換算して傾向を分析したもの。大手サッシメーカーの営業マンによる目視調査である。「この調査は1年、2年で見てもあまり変化はなく、5〜10年で見る と変化がわかる。天窓の取付け率は低下傾向にあるのは確かですが、この数年は変化が大きい」(日本サッシ協会住宅サッシ部長・宇野学さん)。逆風がさらに 強くなったことを表わしているともいえる。
 天窓がブームとなったのは1990年代。2×4住宅の普及に拍車がかかるとともに、輸入住宅ブームもあって天窓に憧れを持つユーザーが増えた。天窓への憧れがこのデータを見る限り、弱まったと読み取ることができる。なぜ天窓人気が失せたのか――。
住宅様式が変わったのも減少要因
  住宅メーカーの天窓に対する現在の考え方は総じて冷ややか。比較的天窓の採用率が高いのはミサワホームとスウェーデンハウスである。ミサワホームは微気候 デザインをウリにしているので、風の流れを重視する。微気候デザインとは、日本の伝統的な開放的な建て方をヒントに風通しを良くし、庭の樹木で日射を遮 り、風向きをコントロールするといった気候風土を活かしての住まいづくり。夏だけでなく冬も温かく暮らす冬の微気候デザインも提案している
 風の流れを大切にする時、天窓の機能は捨てがたいことから同社の企画住宅には天窓のあるプランも多く、今でも採用率が20〜25%あるという。
 スウェーデンハウスは輸入住宅なので天窓が多い。しかも最近は輸入住宅も天窓の採用は少なくなっている。同社は北海道からスタートし、全国展開したが、日本ベルックスも日本で営業を開始した時、北海道、東北から売り歩いた。期を同じくしているのが興味深い。
 しかし、輸入住宅ブームが去ると天窓の設置率は低下した。「最近では天窓の採用はほとんどない」という住宅メーカーが多い。採用率が低下した要因について次のようにコメントする。
 「1つはボックス型の住宅が多くなり、下屋のある家が少なくなった」
 「あかり採りなら照明で十分。天窓を設置するとコストアップになる」
 「天窓があると家が寒くなる」
 「ハイサッシが出てきたので天窓がなくても家は明るくなった」
 輸入住宅といえば、天窓のある生活がセールスポイントにしていたが、最近は天窓設置が少なくなっている。なぜ少なくなったのか。
 「住まいの様式が変わったのが大きいと思います。今のトレンドは南欧デザインの家。屋根の傾斜が低い家が多いのと、最近は小屋裏利用が少なくなったのも天窓が少ない要因と言えます」(輸入住宅産業協会事務局長・橋本道明さん)。
  屋根いっぱいにソーラーパネルを乗せて発電量を増やし、光熱費ゼロをウリにする住宅メーカーが多くなっている。天窓を設置するが場所がなくなったのが大き い。大容量の太陽光発電システムを搭載し始めたのが14年前後。天窓採用率の低下と符合する。住宅着工戸数の減少、住宅様式の変化、さらに屋根いっぱいを 使って発電し、余った電力を売電するという稼ぐ住宅の登場で天窓は逆風にさらされているといっても過言ではない。
16年度販売計画は微増
 天窓大手4社の16年度販売計画は、日本ベルックスが微増、LIXILが1,000棟増、YKK AP横ばい、三協アルミ500棟増となっており、三協アルミ社が10%増の計画。同社は数が少ないので少し頑張れば伸び率は高くなる。強気とは言えない。
 16 年度はプラス材料としては、新設住宅着工戸数の増加。消費税8%の時は、回復に予想以上長引いたが回復を鮮明にしており、16年度も着工ベースは増加が見 込まれている。、請負住宅は16年9月末受注分までは17年4月以降に着工にしても消費税は8%に据え置かれるという特例措置がある。再び駆け込み需要が ある程度期待できる。16年度上期までは住宅市場は活況を呈すると予想されており、住宅着工は増加する見込みだ。
 経済調査会が昨年10月に発表 した15〜16年度の新設住宅着工戸数予測も15年度92万戸(4.8%増)、16年度96万戸(4.3%増)と予測している。天窓需要と関係が大きい持 家は15年度29万戸(5.0%増)、16年度31万6,000戸(8.2%増)と高い伸びを予測している。
 こうした天窓需要の市場が好転する材料があるにもかかわらず天窓4社の販売計画は弱気だ。なぜなのか――。
 「天窓というのはあったらいいというもの。住宅のトレンドはゼロエネルギーハウス。太陽光発電とか蓄電池などの設備を優先しており、天窓にとっては逆風にある」(日本ベルックス営業企画部長・宮西利和さん)。
  天窓の最盛期は、バブル時期。輸入住宅がブームとなった1990年〜95年。当時、天窓のある家は20%近くあった。採光基準の緩和や瑕疵担保基準の強化 などの要因も重なって天窓の装着率は低下傾向が続いている。装着率の低下をどうすればいいのか。そこが見えないことから各社の販売計画は、15年度並みと なっている。消費税10%移行後は、人口減少もあって住宅着工はさらに減少する。新たな方策が求められる。その点でも各社の天窓戦略が注目される。(詳し くは『建材情報』No.422)


高性能窓「レガリス」新発売
窓の持つ開放性はそのまま

 LIXILは、世界初「高性能5層ガラス」と「高性能フレーム」を開発し、世界最高峰となる断熱性能(熱貫流率)0.55W/u・Kを実現した高性能窓「レガリス」を2016年4月1日から全国で発売する。
 “窓 のリーディングカンパニー”であるLIXILは、あらゆる角度から“最高の窓”を追求し、日々開発を進めている。今回開発した「レガリス」は、“最高の 窓”として、窓に求められる開放性はそのままに、壁とほぼ同等の断熱性能を有している。従来は窓の断熱性能が課題で、開口が大きくとれなかった空間でも、 「レガリス」を使用すれば、より開口を大きくとりながら高断熱で快適な空間が実現する。
 「レガリス」の開発にあたっては、LIXIL高性能窓の3つの技術コンセプトである「ガラス高性能化」「ガラス面積最大化」「フレーム高性能化」をベースにしている。
  新たに開発した世界初の「高性能5層ガラス」は2oと1.3oの特殊薄板ガラスを使用した「スマートライト構造」の採用により、高断熱化と軽量化を両立し ている。また、遮熱性の高いLow-Eグリーンガラスと透過性の高いLow-Eクリアガラスを組み合わせることで、耐久性に影響を及ぼすガラス内部の温度 上昇を抑制しつつ、透明性も確保した。さらに、ガラスを保持する専用樹脂スペーサー構造「バリアブルレイヤーシステム」の開発により、耐久性と構造の安定 性を実現している。
 熱を通しやすいフレームの見付部分(正面から見えるフレームの幅)を細くし、ガラスの面積を従来品と比べて約5%*5拡大す ることで、断熱性を向上させながら採光性・意匠性を高めたほか、フレームの見込寸法を拡大し、中空層(ホロー)を増やすと共に、ホロー内に断熱材を入れる ことで、フレームの断熱性と耐久性を向上している。
*5)「マイスターU」縦すべり出し窓06013との比較
 レガリスの開発段階で生まれた高性能窓の技術は、昨年発売した高性能樹脂窓「エルスター]」、高性能ハイブリッド窓「サーモス]」に先行採用しており、今後もさまざまな商品へ展開することで、2020年度までに高性能窓比率70%以上を実現する。
■商品特長
1.世界初、「高性能5層ガラス」を採用し、高い 断熱性を実現
 高い断熱性能を実現するため、レガリス専用となる「高性能5層ガラス」を採用。中央のガラスを除く4枚にLow-Eガラスを採用し、高性能ガス(アルゴンガス)を封入することで、高断熱化を実現した。
 「高性能5層ガラス」を実現する技術
 @スマートライト構造
 2oと1.3oの特殊薄板ガラスを使用することで、5枚のガラスでありながら一般的なトリプルガラスと同等の重量を実現している。
 ALow-Eガラス最適組み合せ<特許出願中>
 遮熱性の高いLow-Eグリーンガラスを室外側に配置し、透過性の高いLow-Eクリアガラスを室内側および中間部に配置することで、耐久性に悪影響を及ぼすガラス内部の温度上昇およびガラス中央部と端部の温度差を抑制し、5層ガラスでありながら透明性を確保している。
 Bバリアブルレイヤーシステム<特許出願中>
 中間ガラスを保持する上部と内外のガラスを保持する下部で構成される専用樹脂スペーサー構造「バリアブルレイヤーシステム」を開発し、耐久性と構造の安定性を確保しています。
2.フレームの高性能化による断熱性と耐久性の向 上
 見込寸法を拡大し、中空層(ホロー)を障子部分で2から7へ、窓枠部分で3から4へ増やすと共に、ホロー内に断熱材を入れることで、フレームの断熱性と耐久性を向上している。
3.フレームを約10%スリム化し、ガラス面積を 約5%拡大
  見込を大きくし、断面形状にも工夫を加えることで、強度を確保しながら、フレームを極限までスリム化している。総厚66oの5層ガラスを保持しながら、従 来の樹脂窓に比べ、フレームの見付寸法(正面から見えるフレームの幅)を約10%スリム化し、ガラス面積を約5%拡大。断熱性と意匠性に優れるだけでな く、明るい室内や開放感のある高い眺望性を可能にする。
4.住宅の高耐久化に貢献する基本設計と共通プラ
 ットフォームを採用
  住宅に窓を取り付ける際に重要となる躯体掛かり寸法を36oとし、窓の重量をしっかりと窓台*6に載せることで、躯体の負担軽減に配慮し、高耐久化に貢献 する。また、高性能樹脂窓「エルスターX」や高性能ハイブリッド窓「サーモスX」等と共通のプラットフォームを採用、同一物件での使い分けも可能である。
*6)窓を取り付ける下部にある横架材のこと
■基本性能
断熱性能:縦すべり出し窓(TF)16513 レガリ ス専用5層ガラス(透明タイプ)社内試験値気 密性能:A-4(2)等級
水密性能:W-4(35)等級
遮音性能:等級3(住宅性能表示)
耐風圧性能:S-2(120)等級
枠仕様:枠出幅65o、躯体掛かり36o
■品種
縦すべり出し窓(T/TF/TFT)、横すべり出 し窓(S/SF)、開き窓(C/CF)、FIX窓(F)、 テラスドア(TD/TDF)、勝手口ドア(KD)
■参考価格
縦すべり出し窓 アングル無枠 レガリス専用5層 ガラス(透明タイプ)
サイズW:640 o×H:1170oの場合
350,000円※ガラス込み、組立代・網戸代・配送費・ 消費税は含まれていない。


住宅のすべての窓を断熱性能
1.0W/(m2・K)以下の高断熱へ
 
 YKK APは、樹脂窓「APW431」大開口スライディングを2016年2月1日から全国で発売。
 日本の住宅で多く採用されている引違い窓は、窓の開口面積が大きくなるほど開閉動作が重く、かつ他の窓種と比べ断熱性能と気密性能の確保が難しいという課題があった。
 今回発売する「APW431」大開口スライディングは、窓の開口面積(躯体開口)を大きく保ったまま、開閉の軽さ・断熱性能・気密性能を更に向上させ、従来の課題をすべて解決できる新しいスライディング(片引きテラス戸)である。
  今回、窓の開閉にあわせて戸車の傾き角度が変わる業界初の「4(よん)連(れん)可(か)傾(けい)戸車(とぐるま)」を開発し、この戸車を用いた“ス ムースフィット機構”により、『開く』『動く』のスムースな動きを可能にした。ハンドルを90°倒すことでこの4連可傾戸車が垂直に立ち、障子と エアタイト材(気密材)が離れ抵抗が無くなり、軽い操作性を実現。障子を蹴りだすサポート機能により、初動がさらに軽減され、従来の引違い窓に比べ10分 の1の力で開閉できる。
 一方、施錠時にハンドルを起こすと戸車が倒れ、障子が枠面に引き寄せられエアタイト材と密着する。その際3ヵ所のグレモ ン錠が連動することで、より気密性が高まり、従来の引違い窓の約5分の1の気密性能を確保できる。大開口でも「APW430」同様、国内最高レベルの断熱 性能(U値)1.0W/(u・K)  以下を実現している。
 また、APW樹脂窓ならではのスマートデザインにより、従来の引違い窓に比べ採光面積を約2割アップするなど、片引きスライディングだからこその採光・眺望を得られる。


住宅の高断熱化へ対応する 
高断熱玄関ドア2点発売

 YKK APは、業界初*1の断熱性能を実現した高断熱玄関ドア「InnoBest D70」「InnoBest D50」の2シリーズを2016年4月4日から全国で発売する。
 2020年に向けた省エネルギー基準の義務化や、ZEH(ネット・ゼロエネルギー・ハウス)など高断熱化住宅の普及・促進の流れを見据え、従来以上の断熱性能をもつ玄関ドアを投入する。
  金属製ドアで業界初*1となる断熱性能(U値)0.93W/(u・K)*2を実現した「InnoBest D70」シリーズと、採光デザインでありながら断熱性能(U値)1.55W/(m2・K)以下*2を実現した「InnoBest D50」シリーズを設定。従来より約2割厚みを増した70o厚の高性能断熱パネルや、採光部にはトリプルガラスを採用したことなどにより、断熱性能の向上 を図った。
 断熱性能に加え、「InnoBest D70」では、表面材に高耐候天然木を採用することにより、潜在ニーズの高い木意匠を実現。また、「InnoBest D50」では採光部にトリプルガラスを用いることで断熱性能を確保し、従来の約3倍*3のガラス面積を実現して、暗い玄関空間を明るくしたいという要望に も応える。
 更に機能面では、2シリーズ共通で、ワンアクションで施開錠が可能なスマートコントロールキー(電気錠)を標準装備し、利便性・防犯性の充実も図っている。
 高断熱玄関ドア「InnoBest D70」「InnoBest D50」の登場により、APW樹脂窓シリーズとあわせて、住宅の玄関ドア・窓すべてでの高断熱化提案が可能になる。
*1)2016年1月26日現在、金属製ドアの国内メーカーに関する自社調べ
*2) 記載している断熱性能 熱貫流率(U値)の値は全て、代表評価モデルの「JIS A 4710 建具の断熱性試験方法」または「JIS A 2102 窓およびドアの熱性能―熱貫流率の計算」に準拠した自社計算プログラムにより確認した結果。片開きの場合。外皮計算等に利用する際の熱貫流率の値は、一般 社団法人リビングアメニティ協会が運用するWindEye(窓の総合熱性能評価プログラム)にて発行される「ドアの熱性能証明書」にて確認。(1月26日 現在登録申請中)WindEyeで計算される熱貫流率は予告なく変更となる場合がある。
*3)従来品の断熱玄関ドア「デュガード」04デザインと、「InnoBest D50」104デザインとの比較による


売上高・利益とも過去最高更新
四国化成第3四半期連結決算

 四国化成工業は、2016年3月期第3四半期決算を発表した。
  連結売上高は化学品事業の増収により、前年同期比4.2%増収の370億45百万円と第3四半期として3期連続で過去最高を更新した。利益面では円安によ る収益性改善や建材事業の価格改定効果などの影響により、営業利益は前年同期比39.3%増益の59億74百万円、経常利益は同31.6%増益の63億 38百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同26.1%増益の41億39百万円となり、いずれの利益も第3 四半期として過去最高を更新した。
  建材事業では、湿式壁材市場の停滞により、壁材は低調に推移した。エクステリアは住宅分野が伸び悩んだものの、景観分野が好調に推移したほか、4月に実施 した価格改定により収益性が改善した。この結果、建材事業の売上高は前年同期比0.5%減収の132億35百万円、セグメント利益は同22.4%増益の 19億74百万円となった。
 2016 年3月期通期の連結業績予想は、売上高は前期比1.7%増収の500億円、営業利益は同4.8%増益の64億円、経常利益は同1.1%増益の66 億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.9%増益の44億円を見込んでおり、前回発表から変更していない。  



図・表・写真は本誌でご覧ください。